科学技術で希少鳥類を保護 中国・内モンゴルテメジ自然保護区

【新華社フフホト5月20日】中国内モンゴル自治区のテメジ国家級湿地自然保護区では今年、23カ所の人工巣のうちの20カ所でコウノトリのひなが40羽ふ化した。
内モンゴル、黒竜江、吉林の3省(自治区)の境界に位置する保護区は、渡り鳥の移動ルート「東アジア・オーストラリア地域フライウェイ」上の重要な生息地になっている。面積は114万ムー(760平方キロ)で、渡りのピーク時には20万羽以上が飛来する。種類は300種を超え、世界で絶滅の危機にあるコウノトリやノガン、タンチョウなども含まれる。
保護区は、人工巣の専門技術を独自の手法で運用し、コウノトリの大規模な定着と安定的な繁殖に成功。「生態補水」(生態系維持のための水補給)や植樹・植草などの生態系修復事業を通じて、湿地面積を2万ムー(約13平方キロ)に拡大し、水位も約1.5メートル上昇させた。

内モンゴル林業・草原局湿地・野生動植物保護処の卜玉強(ぼく・ぎょくきょう)処長は、自治区は既に26カ所の野生動植物類自然保護区を整備したと紹介。陸生野生動物の重要生息地を42カ所指定したほか、野生動物保護・救護機関51カ所と国家級陸生野生動物感染源・感染症監視所33カ所を設置し、自治区全域をカバーする渡り鳥保護ネットワークを構築していると説明した。
テメジ自然保護区では、世界的に希少な野鳥も頻繁に目撃されている。保護区の科学研究・巡視チームは2025年8月、核心地域の湿地で、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで危急種(VU)に分類されるコケワタガモの群れ12羽を初めて確認。中国の内陸部湿地でコケワタガモの野外集団行動を観測した初の事例となった。(記者/哈麗娜)

