Image: Raymond Wong / Gizmodo US

今年頭に発表されたASUSの2画面搭載ゲーミングノートパソコンROG Zephyrus Duo

ASUSは変わり種パソコンに常に力をいれており、2画面シリーズも少しずつ進化してきました。ASUS ROG Zephyrus Duoはその最新版。進化してきただけあって、2画面という特性が単なるギミックや技術アピールだけでなく使いやすい、メリットが高い端末に仕上がっています。実際にレビューで使った米Gizmodoいわく、これを使っちゃうと1画面では物足りなくなるというのでちょっと怖いですね。

以下、米Gizmodoのレビューをお届けします。

ノートパソコンは、コンピューティング処理能力とキーボードとマウスのセットです。であれば、画面が2枚になれば、通常のノートPCよりもその価値が50%ほどあがって当然だと単純に考えますが、どうでしょう。今年にはいって画面2枚のノートPCを2台レビューした僕としては、その考えで間違っていないと思います。画面が2枚になるインパクトは絶大なのです!

ASUS ROG Zephyrus Duoは、磁石着脱できるキーボードの下に2枚目のスクリーンがついているノートPC。

裏のスタンドを立てれば、目の前にマルチモニターとBluetooth接続のキーボードというパソコン環境が生まれます。画面が2枚なだけでなく、搭載スペック(IntelチップとNvidia GPU)もトップクラスのノートPC。

世の中のすべてを手に入れたような端末なのですが、その分当たり前に高い。価格は、Nvidia RTX 5070 Tiモデルで4500ドル(約70万円)。RTX 5090載せると5500ドル(約85万円)という天文学的数字になります。…世の中のほとんどの人はこの額出さなくても十分に満足のいくゲーミング端末を見つけられると思います。が、せっかくレビューしたから言わせてもらえば、画面2枚よすぎます。ハッキリわかります、1枚より2枚の方がいいと

当然、そこそこ分厚く重くはなる

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ASUSのデュアルディスプレイデザインの進化は止まりません。2022年の2枚目がハーフサイズだったROG Zephyrus Duo 16からまたさらに進み、Zenbook Duoは14インチのフル2枚。そして、このROG Zephyrus Duoは、16インチのOLEDディスプレイが2枚。Zenbook Duoと比較すると、ヒンジが大きめなので画面と画面の隙間もちょい広くなっています。

Zenbook Duoがそもそも昨今の軽く薄いノートよりも厚く重いわけですが、Zephyrus Duoはさらに厚く重くてデカいです。幅10インチ(約25センチ)で画面2枚ともなると、僕のパックパックのパソコンスリーブにはギチギチ。重さも6.2ポンド(約3キロ)。これより重いとなると、パフォーマンスバリバリのAlienware 16 Area-51でしょうか、7.5ポンド(約3.4キロ)なので。ノートの重さ3キロは、バックパックにいれて持ち運ぼうと思えるギリッギリのラインだと思います。

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画面2枚ありゃ重いでしょ? って話なんですが、重い理由の1つは強固なメタルのキックスタンドにもあるかと。Zenbook Duoはアルミの細めのスタンドなんですが、Zephyrus Duoはゴツいスタンド。

ゴツく重くなることで得られるのは汎用性。通常ノートのように2枚目の画面の上にキーボードを置いて(6つのピンと磁石で固定)使うもよし、マルチモニターとワイヤレスキーボードとして使うもよし、2枚スクリーンは広げて平置きするも、テントみたいに立てて使うもよし。とにかく使い方が非常に多様です。

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一瞬話はそれますが、このテント使いをするとデスクで向かう人と同時に画面を見ることができます。スクリーンにミラーリングができるのそれぞれの画面でゲームプレイ可能。どういう状態でマシンを使っているのかは自動検知するはずなのですが、これがうまく動作しないことがあり、レビュー時にはマニュアルで設定する必要がありました。

重さの影響かもしれませんが、閉じたときのゆるさがちょと気になります。そもそも重いのでポータビリティに優れた端末ではないものの、閉じて持ち上げて下向きにすると、重力で上部とキーボードの間が1インチ(2.5センチほど)ふわーって開いちゃうんです。これ、バッグの中とかで間にものが挟まったらって気になるところ。もしかしたら、僕のレビュー端末のヒンジが緩いという個体差があるのかな…。

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Zephyrus Duoがもし画面2枚じゃなかったら、めちゃくちゃ薄い端末だったろうなって思います。だってキーボードがめっっっっちゃ薄いので。

ゲーミング端末なので、ポートの数がそこそこあるのは正解。右サイドにはThunderbolt 4のUSB-Cが1つ、USB-Aが1つ、SDカードリーダーあり。左サイドにはThunderbolt 4のUSB-CとUSB-Aが1つずつ、HDMIあり、イヤホンジャックあり。強いて言えば、せっかくIntelのPanther Lakeチップ搭載しているのにThunderbolt 5がないのは残念。電源の最適は250W。USB-Cでも充電できますが最大100W。ベゼルは全体のゴツさを思えば細いですね。

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2つの画面には違いあり

特徴である2画面ですが、まったく同じではないんです。どちらもOLEDのタッチスクリーンで画質最大2,880 x 1,800、リフレッシュレート120Hz、明るさ1100nits、Dolby Vision HDR対応です。では何が違うのか。上の画面はNvidia G-Syncに対応。つまり可変リフレッシュレートに対応しています。なので、メイン画面となるのは上。ちなみに、ウェブカム(1080p IR)があるのもこのメインディスプレイの方のみ。

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昨今のゲーミング端末では、OLEDが標準化しています。2画面仕様におごらず、どちらもOLEDにしたのはさすがASUS。画面のコントラストが非常に美しい! 一部のハイスペックゲーミングノート(RTX 5090搭載しているとか)では、リフレッシュレート165Hzとか240Hzとかでますが、それが必要というのはほんの一握りの人たち。画質最高グラフィック最高設定の60fpsでプレイする僕としては、リフレッシュレート120Hz必要なことすらレアです。

使い方多様

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画面が2枚あるって最高なんです。生産性が2倍になるとも、サボリが2倍になるとも言える最高さ。

例えば、このレビュー記事はZephyrus Duoで書いていますが、上画面で執筆、下画面でSlackとDiscordのチャットが走ってます。生産性&効率性アップです。で、これ下画面でYouTubeとかNetflix走らせながらだと、サボりアップします。画面2枚あるとコレが快適にできちゃうのでね、怖いな。HDMIでさらにモニターに繋げば、そこはマルチスクリーン環境。『レッド・デッド・リデンプション2』プレイしながら、仕事もできてしまう! 効率いいのかなんかもうよくわかんない楽しさです。

使い勝手がいいのが、キーボード外してBluetooth接続すればいいこと。ノートパソコンの一体型による首肩痛い問題もこれで解決。ゆっくり椅子にもたれて手元でタイピングできちゃう。

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キーボード単体では、キーにRGBライトあり。これ、Armoury Crateアプリでライティングカスタマイズが可能。キー自体は他のZephyrusモデルとはちょっと違う感じで、キートラベルは浅めです。着脱可能にした薄さが影響しているのでしょう。外して使うとその薄さ、キートラベルの浅さをさらに実感します。

そもそもなんですが、ゲーミングノートをまるごと膝の上に置いて作業する人たぶんいないんですよね。重いし熱いですから。ほとんどのゲーミング端末と同じく、Zephyrus Duoもそれなりの熱を放出しますし、音もそこそこうるさいです。ANCをちょい貫通するくらいは音します。それもあって、キーボードが外れて距離をもって作業できるというのは大きなメリットになります。

全方位的に隙のないZephyrus Duoですが、サウンドは弱い。2Wのウーファーが2つ、2Wのツイーター1ペアあり、下と2画面の間にスピーカーのグリルがあり、Dolby Atmosにも対応しています。 が、サウンドクオリティ自体は高くはないです。仕様をみると、低音は100Hzと良さそうなのですが、実際に聞くと期待より下。音量はそこそこありますが、若干のノイズが混じります。

価格=パフォーマンスではない

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ROGはASUSのゲームブランドなので、ゲームしてこそ。ハードスペックは、Intelトップクラスの16コアPanther Lake、Intel Core Ultra 9 386Hを搭載。電力効率のよさに定評があります。メモリは32GB、容量は1TB。

冒頭に書いたRTX 5090搭載の5500ドルモデルだと、TGP 150Wですが、僕がレビューした構成だと135W。CPUは最大TDP 80W。とはいえ、個別の最大値の話なので、全体で使うとそれぞれ制限はされます。

わかりやすくベンチマークで見ると、やはり画面2枚という個性がハンデとなります。パフォーマンスだけで見ればもっと安い端末の方が上だからです。

Geekbench 6のマルチコアテストだと、Core Ultra 9 386Hは、Lenovo Legion Pro 7iに搭載されているCore Ultra 9 275HXよりも15%下。Cinebench 2026のマルチコアテストだと、Intel Core Ultra X7 358H搭載のDell XPS 16よりも13%上。ゲーミング端末ではない2画面のCore Ultra X9 388H搭載ASUS Zenbook Duoの方がCPU関連の性能は若干ですが高いんです。

ちなみに、ベンチマークテストはすべてTorbo性能モード、デフォCPU/GPUワット数で行いました。最新のIntel Panther Lakeの方がこの16コアチップよりも上。3Dレンダリング力を測るBlenderテストでは、Zephyrus Duoが1分46秒で、Zenbook Duoよりも15秒速い結果に。ちなみに、15コアのM5 Maxチップ搭載の14インチMacBook Proは1分8秒でした。

ゲーム性能は悪くないのですが、同じRTX 5090搭載なら他の端末に劣ります。例えば、D3MarkのSpeede Wayテストでは、ほぼ1年前にリリースされたMSI Titan 18HXよりも18%下。Alienware 16 Area-51やHP Omen Max 16などRTX 5080搭載端末の方がレンダリング力は上なんです。

正直、画面2枚という汎用性はトップ性能を犠牲に手に入れたというしかない。性能だけでいうと価格が下の端末にもどうしても負けちゃう。とはいえ、パフォーマンスが悪いわけではないので、「サイバーパンク2077」をフル画質、レイトレあり、NvidiaのDLSSアップスケーリングなしでプレイしてもフレームレート60fpsくらいは出ます。CPU負荷が低くはない「Total War: Warhammer III」でも平均86fpsは出ます。「黒神話:悟空」は、できる限り高い設定のレイトレ最大で、平均43が最大。レビューではゲームあれこれプレイしましたが、性能が足りないと思うこともとくにありませんでした。DLSS使えばよくなりますし。ただ、トップクラスではないだけ。AAAタイトルプレイするなら、DLSSは必要になってきますね。

バッテリーもちよし!

画面が2枚あることを考慮すると、バッテリーもちは非常にいい! 2画面中度の明るさでパワーバランスモードで使って、バッテリーもち6時間ちょい。画面1枚使いなら7時間以上いけます。このバッテリーもちはZephyrus Duoの汎用性をさらに高めていると言っていいかと。

総評

Image: Raymond Wong / Gizmodo US

1度使うと、画面1枚の通常ノートに戻るのが辛くなるほどいい。

ハッキリわかりました、画面は1枚より2枚がいいと。それも、同じ2枚ならZenbook Duoの14インチより、Zephyrus Duoの16インチ画面、大きい方がいい。とはいえ、ノートパソコンなので、ポータビリティを考えるとZenbook Duoの方がより多くの人に刺さるのかなぁ。

Intel Core Ultra X9チップ搭載のZenbook Duoでも、1080pに限ればゲームプレイは問題なし。ただ、ゲーミング端末なのでZep、やっぱりhyrus Duoはの方が当然もっといいわけです。限られたスペースで、デスク上でマルチスクリーン展開したいとなればZephyrus Duoは最適解でしょう。

オフィスや外でZephyrus Duoを使っているときの、周囲の人の「え、なにあれ?!」という顔は、間違いなくクセになります。

いいところ:画面は1枚より2枚の方がいい、OLED綺麗、ポートが多い、プレイモードが複数あってよし、AAAタイトルのゲームもプレイできるパワフル性能

残念なところ:もっと安くて性能が高いマシンが他にある、重い、キーボードが薄すぎて気になる、デザインに向上の余地あり、天文学的に高い

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