東京Vは2週間前に敵地で敗れた千葉とホームで対戦し、1−0で勝利。城福監督は試合後、手応えを口にした。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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[J1百年構想リーグEAST第11節]東京V 1−0 千葉/4月18日/味の素スタジアム

 敵地・フクアリで悔しい敗戦(2−3)を喫してから2週間。今節はホーム・味スタにジェフユナイテッド千葉を迎え撃った東京ヴェルディは、51分に今季初出場の寺沼星文が東京V加入後初ゴールを奪い、1−0で勝利した。

 試合の2日前の囲み会見で城福浩監督は、「(千葉との)前回は情けない試合をしてしまい、特に前半の入り方が悪かった」と振り返り、背後へのランニングが少なさ、ヘソ(ボランチ)を使うバランスも指摘していた。

 今節はその反省がしっかり活かされていただろう。最前線の寺沼をターゲットにロングボールで背後を狙い、森田晃樹と平川怜のダブルボランチが最終ラインからボールを受けて前進することも多かった。やりたいことができていた印象だ。

 一方の守備面も、立ち上がりから集中力が高く、早い攻守の切り替えでボールを奪い、多くの時間を敵陣で過ごした。城福監督が「どの試合でも今日の前半くらいの基準を求めたい」と語れば、千葉の小林慶行監督も「完敗に近いゲームだった」と話したことからも、見事にリベンジを果たせたと言えるだろう。
 
 また、今節は東京Vの総合力が改めて問われる一戦でもあった。染野唯月、新井悠太、宮原和也の主力3人が累積警告で出場停止。この3人の穴をどう埋めるのか。

 7節の川崎フロンターレ戦も、チームの底上げを図る観点から、その前節で勝利した浦和レッズ戦からメンバーを入れ替え、3人の初スタメン選手を起用。しかし、前半のうちに2点を先行され、0−2で落とした。

 そういった状況も踏まえて、今節は3人の代わりに誰が名を連ねるのか注目していた。城福監督の判断は、最終ラインは怪我から復帰して8試合ぶりの公式戦となる林尚輝だった。また、水戸ホーリーホックとの開幕戦での1分しか出場していなかった寺沼と、直近の2試合は終盤に途中起用していた熊取谷一星の初先発だった。

「こういう時のために歯を食いしばってやってきた選手たちがいて、だからこそ彼らがやり切った状況を作ってあげたかった。メンバーが代わっても同じサッカーをするのは理想ですが、それぞれストロングと課題を持っているなかで、課題にフォーカスしながらピッチに立たせるのは本末転倒だと思います。

 なにゆえにプロになったのかを、本人だけじゃなくて周りが意識して引き出すような状況から、われわれらしいサッカーはなにかと、そういうところを今週は詰めてきた。選手たちは今やれるゲームをしてくれた。守備は誰が出ても免除されないので、そこを含めて機能したのは、底上げとしても良かった」

 51分の寺沼のゴールは、平川の左サイドからのクロスに深澤大輝が頭で合わせ、セーブされたこぼれ球を詰めたもの。しっかり足に当たらなかったが、「自分らしい泥臭いゴール」と寺沼が語ったように、背番号45の特長が活きたゴールシーンだった。

 林の復帰に関しても指揮官は「対人や空中戦が強くなるので、彼が戻ってきたことはチームにとって大きい」としつつ、こう続けた。

「これによって競争のレベルがまた上がったと思う。これはわれわれが26−27シーズンに向けて最も望んでいること。日程や出場停止などで選手が入れ替わった時こそ、選手層を厚くするチャンスなので、われわれらしく固い試合ができたのは非常に良いこと」

 もちろん千葉戦だけで判断するものではない。今節に出場機会を得た新たな選手たちが、その経験を染野、新井、宮原らとのポジション争いにどう繋げるかが大事になる。次節の鹿島戦はどんなスタメンが並ぶのか注目だ。

取材・文●金子徹(サッカーダイジェスト編集部)

【動画】寺沼の東京V加入後初ゴール!