ピッグス湾事件から65年、再び攻撃受ければ米軍倒す キューバ大統領が断言

キューバ・ハバナ(CNN)カリブ海の島国キューバの大統領は米国との戦争は望まないとしつつも、攻撃を受けた場合はキューバ国民が米軍を打ち負かすと断言した。
軍服に身を包んだディアスカネル大統領は16日、米国が支援したピッグス湾への侵攻開始から65周年を記念する集会で、政府支持者の群衆に向けて演説を行った。当時、米中央情報局(CIA)の訓練を受けた亡命キューバ人部隊がカストロ政権の打倒を試みたが侵攻は失敗に終わり、カストロ氏は初めて公然と社会主義への支持を表明した。事件をきっかけにキューバは冷戦時代を通じて米国と対立。その構図は今日まで続いている。
1961年のピッグス湾侵攻の惨敗はCIAの最も顕著な失敗の一つであり、以来キューバ当局者によって「ダビデがゴリアテを倒した瞬間」として語り継がれている。事件を受け、キューバにおけるカストロ革命への支持は確固たるものとなった。
16日の演説でディアスカネル氏は、現トランプ米政権との緊張の高まりに触れ、「我々は軍事侵攻を含む深刻な脅威に抵抗する準備をしなければならない。我々はそれを望んでいないが、回避に向けた備えは必須だ。そしてそれが避けられないと判明した場合は、勝利することが我々の義務になる」と語った。
「革命のため命を捧げる覚悟のある男女がいる限り、我々は勝利するだろう」。ディアスカネル氏がそう付け加えると、群衆の中の政府支持者たちからは「米国の植民地にはなりたくない」との掛け声が上がった。
この3日前、トランプ大統領は改めて軍事攻撃を念頭にキューバを脅迫。「これ(イランとの戦争)が終わったら、キューバに立ち寄るかもしれない」と語っていた。
米キューバ間の緊張は、1月に米軍がベネズエラのマドゥロ大統領を拘束した作戦以降、最高潮に達している。マドゥロ氏はキューバ政府の強力な同調者だ。
この作戦で米軍は、キューバの兵士と情報機関の要員32人を殺害した。彼らはマドゥロ氏を警護する秘密部隊を構成していた。マドゥロ氏が拘束されて以来、トランプ政権はロシア産石油を運ぶタンカー1隻を除いてキューバへの石油輸送をすべて阻止してきた。トランプ氏は3月、人道的懸念から当該のタンカーのキューバ到着を許可したと述べていた。
石油封鎖により、既に苦境に立たされていたキューバ経済はほぼ完全に停止状態に陥った。島内の多くの地域では電力不足がほぼ一日中続く。病院は何千人もの患者を治療できず、燃料不足も一段と深刻化している。
トランプ政権はキューバ政府に対し、共産主義体制下のキューバを政治的・経済的に開放するよう求めている。また取引の一環として、ディアスカネル氏を含む一部のキューバ当局者が辞任すべきだとも述べている。
