坂本花織を「撮らないで」 フィギュア女子がカメラマンを遮った咄嗟の行動に五輪公式が再脚光「ライバルの人間としての尊厳を優先した」

自身よりも仲間の胸中を慮った行動に出たグレン(C)Getty Images
失意にくれるライバルを気遣った振る舞いは大きな反響を生んだ。
現地時間2月25日、ミラノ・コルティナ五輪の公式サイトはフェアプレー賞の投票を開始。「あなたにとって最も印象に残るフェアプレーの瞬間はどれ?」との問いでノミネートされた一人が、フィギュアスケート女子のアンバー・グレン(米国)だった。
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まさに国境を越えたスポーツマンシップを象徴するような光景だった。
現地時間2月19日に行われた女子シングルのフリーが終わった直後だ。トップと1.89差で銀メダルとなり、涙する坂本花織(日本)に対して、グレンは隣に座り込みながらサポート。優しく背中をさすりながら、励ますように何やら言葉をかけていた。
そんな二人のドラマチックな光景を収めようとカメラマンが近づいた刹那、グレンは動いた。視線に気づくや否や、クルーを制止。「今は撮るのをやめてあげて」と言わんばかりに手を掲げて、撮影を中止させたのである。
その後、グレンは自身のTikTokで「まぁあれが彼ら(カメラマンたち)の仕事なのはわかってる」と強調。その上で「でも、明らかに今はそっとしておいてって時でさえ、ズカズカと踏み込んでくる。それって本当にどうかと思う」と主張。選手を慮った配慮をメディア側に促したのである。
一連の光景がSNSで拡散されると、グレンに対して世界中で称賛の声が噴出。アスリートの“本音”を打ち明けながら、坂本を慮った彼女の振る舞いは「落ち込んでいる“仲間”のために立ち上がった」(米紙『New York Post』)と、大々的にクローズアップされた。
ゆえに五輪公式が「フェアプレー賞にふさわしい一人」としてリストアップするのも必然ではあった。ちなみに公式サイトは「サカモトの心の傷が癒えない時間、グレンは自らのことよりもライバルの精神状態を何よりも優先して行動した。彼女自身も大会を通じた結果に失望していたにもかかわらず、だ」と称賛。その上で「グレンは自分がスポットライトを浴びることよりも、ライバルのメンタルヘルスと人間としての尊厳を優先し、サカモトをカメラから守るための行動に出た」と説明している。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
