© Wes Davis / Gizmodo

吸いながら拭けて、ベースのタンクとホースをガバッと持ち出せばウェットバキュームに早変わり。

Eufyのお掃除ロボにはずっと「使えるんだけど、ずば抜けて優れているってこともない」という印象だった自分。Omni E28もその域は出ないものの、ギミック満載の便利機能とMatterのスマートホーム対応が加わって、Eufyが出すお掃除ロボのなかではベストな仕上がりとなりました。

欲を言えばモップがけはもう少しがんばって欲しいし、「ディープクリーン」用モジュールの漏れ、ドックのノイズも残念な点ですけどね。

Eufy Omni E28

これは何?

お掃除ロボット。 吸引力と備品は◎だけど、モップがけ、セルフエンプティドックの騒音が×。

価格

1400ドル(日本価格未定)

好きなところ

手早く掃除できるバッテリー長持ちゴミを見つけるのも得意吸引力ばっちりドックのホースとタンクを持ち出せばウェットバキュームに早変わりロボット掃除機の音は静か

好きじゃないところ

高価よくも悪くもないモップがけセルフ洗浄時のドックの音がうるさいドックの電源を外さないと ディープクリーン用ホースが使えない

自分が掃除機に求めるのは大きな音がしないこととメンテの手間がかからないこと。あとはホコリを残らず吸い取ることです。以上の条件を全部満たす製品はまだ市場にはありません。

秋にレビューしたMaticはかなりイイ線いってますが、「Maticは本体の高さがあって家具の下まで入り込めないからなぁ…」と躊躇ってる人にとってはE28、いいかも。Omni E28はみんながイメージするお掃除ロボそのもののカタチ。だからもっと広い範囲までお掃除ができるのです。

Omni E28は雑巾掛けも同時にできるのがギミックなんですが、価格はこちらも1400ドルします。サイトのクーポンで半額になるキャンペーン実施中ですけど(原文入稿段階)、半額の700ドルでもまだ割高感は否めないように感じました。

操作はかんたん。(ほぼ)ストレスフリー

© Wes Davis / Gizmodo

お掃除ロボットは、性能の良し悪しに関わらず自分の中ではまだSF世界のガジェットです。最近は本当に使える製品も増えてきましたが、そうじゃないものもあって、米Gizで先日レビューしたDreame Aqua10 Ultra Rollerなどはそのいい例です。

その点、Omni E28はすべてのチェックリストをひとまずクリアしています。

まず第一に「すばやくホコリを吸い取ること」。Omni E28を使えばキッチン&リビング&ダイニング(約28平米)を30分程度できれいさっぱり掃除できます。Eufy曰く、吸引のみのモードで最大216分の連続使用が可能とのこと。つまり1回で家の掃除が全部終わるってことです。

米粒と砂糖を床に散らして他社製品と比べてみたら、Maticほどきれいには吸い取れなかったけど、そこまで大きな差はありませんでした。

第二に「障害物を避けること」。これも避け上手でした。散らかした服、本、大きな障害物にぶつかることもなければ、ローラーにからまることもなし。さすがに鉛筆の先の消しゴムとかペーパークリップみたいな小っちゃいものは吸いこんじゃうけど、これは他社製品も同じですもんね。

第三に「音が静かなこと」。Omni E28の使用中は話し声がかき消されることもなくて、ふつうに会話ができました。これなら夜中に使ってもOKで、あまり邪魔になりません(ドックの音はすごい出るけど。それについては後述)。

朝起きると、使用後ちゃんと勝手にドックに戻ってくれてますし。1回だけ、子どものセーターが引っかかって戻れてなかったけど、迷子になったのはそれ1度きりでした。

こんなとき、手持ちのRoomba J7ならバッテリーを使い切っちゃうけど、Omni E28はまだバッテリーが70%以上も残ってて、セーターをどけてやったら自動でドックにトコトコ戻っていましたよ。

気になる拭き掃除に関しては、専用洗浄液が同梱されていなくて、既存の洗剤を使用することも非推奨だし、ただの水でテストしたんですが、それでも大雪で靴についてきた頑固な汚れがきれいに落ちてました。

床に飛び散ったケチャップもほぼきれいに拭き取れはしたのですが、ベース前のカーペットに少し跡が残ったので、やっぱりこういうヤバい掃除はまだロボットまかせにできない印象です。

あとレイアウト変更を認識できないのもOmni E28の弱点で、玄関の靴置き用の小さなラグ3枚の配置を変えたところルートが変更されず、前にラグがあった場所を避けて回ってました。ラグを避けてくれるのはうれしいんですけど、家のレイアウトって固定じゃないので、これは改善が待たれます。

雑巾掛けロボだけに、汚水交換するときのドックはうるさい

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泥や塵を静かに吸い取ってくれるのはいいんですが、ドックでモップをセルフ洗浄するときにはこの世の終わりのような音が出ます。しかもそれがかならず2回連続で出て、2回目のほうがなぜか音がデカいという鬼仕様。

モップ洗浄中に1回、ダストを空にするモーターをONにすると1回。しかも最初は化学物質の異臭も出たりしてメッチャ焦る(何回か回したら臭いは薄くなったので、そのうち消える、と思いたい…)。

モップ洗浄自体はあっという間に終わります。Aqua10 Ultra Rollerみたいに洗浄に時間がかかることはないんですが、モップはそこまできれいにならないので、より頻繁な交換が必要。公式サイトによれば、使用頻度にもよるけど大体2か月で交換というサイクルみたいです。

ダストバッグ(17ドル)は容量3リットルで、1回交換すれば「約75日もつ」(Eufy)とのこと。

清水タンクは容量2.5リットル。洗浄液と水はベース側で自動で混ぜてくれるので、Eufyの洗浄液を買うなら、ベースの小型容器をこれで満タンにするだけでOKです。薄め液2.5リットルで、”ディープクリーン”を数回と、10〜20平米のフローリングのモップ掛けも何回かできました。

これがモップローラー
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ちなみに”ディープクリーン”というのはドックのタンクを丸ごと持ち上げてハンディクリーナーとして使うモードのことで、E28最大のセールスポイントといっても過言ではありません。これは動画で見るほうが早いかな。

子どものときテレビショッピングで見たスチームクリーナー(床にシュッシュッと水を吹き付けて泥水吸いあげる掃除機)と構造は同じです。

ホースで吸い上げた汚水は1.8リットルの汚水用タンクにたまっていくんですけど、ケチャップ汚れも絨毯から跡形もなく消えますし、テスト中にミルクをこぼしてギャーッとなったんですが、それもきれいに落ちました。まだスチームクリーナーのないご家庭には一石二鳥なセールスポイント。

もちろんメンテは大変です。終わってからきれいにホースを巻き戻さないといけなくて、それを怠るとベース周辺に汚水がぽとぽと落ちて溜まっちゃうし、ホースにゴミの洗い残しがあると臭いやカビも気になるし。

これはスチームクリーナー、お掃除ロボにはつきものですけど、いちいちホースを取り外してホコリやゴミを洗い流すのを面倒と感じる人(自分)には向かないかも。

それと、拭き掃除のときにもノイズは出ます(ダストを空にするときと使うモーターは同じですもんね)。ドックの電源コードを抜かないとホースが使えないのもなんとかして欲しい点(家具の裏まで手を回さないといけない)。さらに「ディープクリーン」とは名ばかりで、こぼれたコーヒーを拭く程度のことはできるけど、あまりにもゴミだらけな場所を掃除すると、すぐ詰まります。これはネーミングが悪い。 上の動画では車の中がすごくきれいになってるので、場合によりけりですけどね。

アプリは使いやすくなった

Eufy CleanアプリのUIは、同社的にはよくできてます。お部屋のマッピングは3D表示。Robovac L35などの旧製品と同じ2Dで見たければ、それも選べます。自分の場合、家のラグが全部正しく表示されなかったので手動で少し修正しました(それを怠ると、ラグの上までモップ掛けちゃう可能性あり)。

ホーム画面にはインタラクティブなマップ、お掃除エリア指定用のタブがあって、「Common」(プリ設定済みエリア)、「Home」(マッピング済みの全エリア)、「Room」(部屋別)、「Zone」(マップ上でエリアを囲むとそこにロボが出動する)から選べるようになってます。

エリア指定後はタスクを選ぶ番ですが、これは画面上部の「AI Automation」のオプションから選んでもいいし、自分で指定してもいいです。指定できるタスクは、吸い取り、吸い取り&拭き掃除、スピード掃除、ディープ掃除など。吸引力は「Quiet」「Turbo」、「Max」の3択。1回で掃除を終えるか、2回入念に掃除するか、選ぶこともできますよ。

© Screenshots by Wes Davis / Gizmodo

ホーム画面上部の設定アイコンを開くと、お掃除履歴、スケジュール、設定が確認できます。「Eufy Lab」ではベータ機能が見れるんですが、そのなかに「Smart Track Cleaning」なんてのもありました。

これはロボがオーナーの後をつけて掃除するモード。なにしろベータなので、部屋の隅っこにはまって動けなくなったり、僕を見失って尾行に失敗したり、その辺にある靴を僕と勘違いしたり、ゴミ箱のペダルを僕と勘違いして止まってゴミ箱が動くまでジッと待ってたりとツッコミどころ満載ですが、発想自体は面白いなって思いました。

「ほこり点検」ってのもあるのでONにしてみたら、お掃除の終わった部屋をOmni E28が見回りしてくれるの。掃除後わざと散らかしておいた枯れ葉も見事キャッチできました。それ以上のことは特にしてくれないのが物足りないけど、悪くない機能です。

実験段階の機能以外でうれしいソフトウェアの変化は、スマートホーム標準規格のMatterに準拠したことです。これでApple Homeとの連携も可能になりました。

HomePodsに音声コマンドを出すことで家中の掃除や指定した部屋の掃除ができるし、途中でお掃除を切り上げてドックに戻るよう命じることもできます。

どれも試した結果は上々でした。アプリほど細かく指示はできませんが、そのへんはスマートホーム家電あるあるですし。

買い?

© Wes Davis / Gizmodo

Eufy Robot Vacuum Omni E28には優れた点がいろいろあるのだけど(吸引力、障害物回避力が2大ポイント)、 残念な点も。

特にモップがけはタンクのメンテが面倒なので、自分みたいなズボラな人間は、それをやるぐらいだったら吸引オンリーのロボット掃除機を買って雑巾がけは自分でやるわ!ってついつい思ってしまいます。モップ洗うときのドックの音もうるさいし。

第2のセールスポイントである「ディープクリーン」にしても、楽しくて実用的な反面、メンテが面倒。ホースの洗い残しがあると床に水たまりができるのも、致し方ない点かと。

これだけお掃除ロボットに求められるものすべてを手堅くおさえているので、自動集塵ベース抜きで400ドルだったら買いなのですが、モップ掛けがイマイチで、ベースの音がうるさいうえに価格が1,400ドルというのは(半額の700ドルでも)なかなか厳しいものがあるように感じました。