『喫茶ぷらんたん』(手前)カルボナーラ 800円 ニンニクの風味を効かせ食欲を刺激、(奥)ナポリタン 780円 ケチャップの甘みが広がる王道の味

写真拡大 (全17枚)

早稲の水田が広がる地に、大隈重信が東京専門学校を創立したのは1882年。その後、早稲田大学と呼ばれるようになり、多くの学生、教授たちの集う地として発展し、今も多くの老舗が残る。今回は、学生はもちろん近隣のビジネスマンも通うカフェを厳選しました。

コロナを乗り越えた早大生の集いの場『喫茶ぷらんたん』@早稲田

2階席に上がると壁や梁の至るところに感謝を伝えるペナントが並んでいた。

“春のように温かい店でありたい”そんな想いで昭和25年から始まった喫茶店にもコロナの波が押し寄せた。一時は閉店も危ぶまれたものの、救ってくれたのがこの店に世話になった人々。冒頭のペナントは寄付金に対する返礼品なのだ。

毎日、大勢の学生さんがやってくる店内で過ごしていると自分もあの頃に戻った気分。フードはスパゲッティが中心で、どれも飾らない味わいにほっとする。

カルボナーラ800円、ナポリタン780円

『喫茶ぷらんたん』(手前)カルボナーラ 800円 ニンニクの風味を効かせ食欲を刺激、(奥)ナポリタン 780円 ケチャップの甘みが広がる王道の味

コーヒーはマスターによる自家焙煎。深煎りのまろやかな苦味とコクが広がり、いつまでもこの味と風情に浸っていたくなる。

『喫茶ぷらんたん』マスター 前田広喜さん

マスター:前田広喜さん「1階席はワンちゃん連れもOKです」

『喫茶ぷらんたん』

[店名]『喫茶ぷらんたん』

[住所]東京都新宿区戸塚町1-101-13

[電話]03-3202-8333

[営業時間]12時〜18時(予約のみ18時〜22時)

[休日]日・祝

[交通]地下鉄東西線早稲田駅3b出口から徒歩3分

手作りケーキの味にほっと癒されるひと時『cafeGOTO(カフェゴトー)』@早稲田

入口の扉を開けると、そこにあるのはホールケーキがずらっと並んだショーケース。パティスリーさながらの光景に思わず心がときめいた。

店主の後藤進さんはフレンチ出身で、ケーキ作りもお手のもの。どれも飾り気のないシンプルなルックスも、なんだかこの街にお似合いだ。

チョコタルト520円、ベイクドチーズケーキ550円、紅茶550円

『cafe GOTO(カフェゴトー)』(手前)チョコタルト 520円 なめらかな口溶けからビターな味わいも膨らんでくる、(奥)ベイクドチーズケーキ 550円 一番人気のケーキ。上質なクリームチーズを使用し濃厚なコクを楽しめる、(ドリンク)紅茶 550円

学生さんでも満足できるように大きめにカットされたそれは、甘さ控えめの素朴な味。それでもクリームチーズやチョコといった素材の風味がきちんと立っていて、しみじみとしたおいしさをネルドリップのコーヒーが広げてくれる。

学生時代、こんな喫茶店が身近にあったなら、ついそんなことを思ってしまう。

『cafe GOTO(カフェゴトー)』店主 後藤進さん

店主:後藤進さん「ホールケーキの全国発送も行っていますよ!」

『cafe GOTO(カフェゴトー)』

[店名]『cafeGOTO(カフェゴトー)』

[住所]東京都新宿区馬場下町7-3林ビル2階

[電話]03-3207-9868

[営業時間]10時〜21時(20時半LO)、日・祝〜19時(18時半LO)

[休日]無休

[交通]地下鉄東西線早稲田駅2番出口から徒歩1分

※10/1から全メニュー50円値上げ予定

【コラム1】このレバニラに反対の賛成なのだ

41歳の春だから〜♪1975年に放送された『元祖バカボン』の第10話からのエンディング曲『元祖天才バカボンの春』でその年齢を明かしたバカボンパパ。そこから50年代半ばにパパは大学生だったことがわかる。

そしてパパは、都の西北、早稲田の隣〜♪という歌詞で始まるバカ田大学出身で、大好物はレバニラ炒めだ。ということは50年代、早稲田周辺でレバニラ炒めを「こんなにおいしいレバニラは反対の賛成なのだ!」とか言って食べていたに違いない。

調べてみると早稲田周辺には今なお営業を続けている老舗中華が何軒もある。たとえば創業70年を超える店の「レバニラ炒め」1100円。

「レバニラ炒め」1100円

「レバニラ炒め」1100円

香ばしく炒められたレバーは臭みなく濃厚な旨みと風味。たっぷりのにらともやしにもぴったり。鼻毛を揺らすパパの勇姿に思いを馳せながら早稲田で食べるレバニラは最高なのだ!

【コラム2】早稲田散策で映画やアニメの聖地巡礼を

聖地巡礼スポットが多いのも早稲田の特徴だ。

映画『就職戦線以上なし』で織田裕二らが通っていたのは早稲田大学社会科学部。会長にまで上り詰めた『島耕作シリーズ』の島耕作は法学部で、『サザエさん』のマスオさんは商学部だそう。

歌ではやはりかぐや姫の『神田川』。作詞家・喜多條忠氏の体験を元にして書かれたもので、末広橋界隈が舞台。

末広橋界隈

末広橋界隈

そして赤い手拭いをマフラーにして通ったのは「安兵衛湯」と言われているが残念なことに今はもうなく、マンションが建っているそうだ。

近年では、アニメ『冴えない彼女の育て方』。ヒロイン・加藤恵と主人公・安芸倫也が出会うのは、神田川を超えた先にある目白通りにつながる急な坂道「のぞき坂」だそう。

早稲田散策は映画や歌、アニメの聖地巡礼にもなっている。

撮影/浅沼ノア、取材/菜々山いく子

『おとなの週末』2025年10月号

※月刊情報誌『おとなの週末』2025年10月号発売時点の情報です。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

【画像】早稲田で癒される喫茶店 ショーケースにずらりと並ぶ自家製ケーキが魅力的(15枚)