ブラジル挑戦中のMF高橋隆大がグアラニと27年11月まで契約更新。練習、公式戦で評価を高めた20歳は「最小最強ドリブラー」「人生を変える」へ一歩前進
目標の「最小最強ドリブラー」へ、「人生を変える」へ、また一歩前進した。静岡学園高(静岡)からJリーグを経てブラジル挑戦中のMF高橋隆大(20)が、所属するグアラニと新たに2027年11月までの契約更新。現地時間21日(日本時間22日)に発表され、高橋は「最初は半年しか契約ない中で、ほんまに来年のこととか全く考えずにこのチームに来たので、とりあえずは嬉しいなっていう感じです。グアラニは名前がデカいんで、そのチームが自分の成長を見込んで、2年間認めてくれたっていうのは凄い自分でもプラスでありますし、さらにチャレンジできる期間ができたのは凄く嬉しいです」と喜んだ。そして、来年1月開幕のサンパウロ州選手権1部での活躍や、開催中のセリエC(ブラジル全国選手権3部)からセリエBへチームを昇格させることを誓った。
高橋は身長156cmで「最小、最強」を掲げてきたドリブラー。「(クラブから評価されたポイントは)やっぱ攻撃面が圧倒的に。個の力が凄く高いっていうのは承知の上でブラジルに来たんですけど、『やっぱり俺、負けてないな』って。自分の長所はやっぱりブラジル人にも通用するし、何ならチームでドリブルは1番自分がいいのかなっていう自信はあります」と言い切る。
「日本人よりもボールを奪いに来るディフェンスが多いんで、タイミングで剥がす自分にとっては、凄くやりやすいなって思うところも全然あります」。ブラジルでは相手を背負うと一気に持っていかれるような怖さはあるが、高橋は飛び込んできた相手をドリブルやワンツーで剥がしてチャンスメイク。全国高校選手権やU-18のプレミアリーグ、Jリーグでも発揮していた突破力、推進力をブラジルでも示し、今月、契約延長にサインした。
高橋は名門・静岡学園のエースとして活躍し、卒業時にG大阪へ加入。1年目から期限付きで奈良、北九州にそれぞれ1年間所属した。Jリーグでは十分な活躍をすることができなかったが、自分への自信を失わず、かつてブラジル制覇も成し遂げているグアラニからのオファーを受けて挑戦を決意。今年3月にブラジルへ渡ると、サンパウロ州のカップ戦、コパ・パウリスタで評価を高め、8月2日のポンチ・プレッタとのダービーでリーグ戦(セリエC)デビューを果たした。
トップチームの若手中心のメンバー構成で挑んだコパ・パウリスタでは計8試合(うち先発は6試合)に出場し、2アシスト。7月就任のマテウス新監督へのアピールに成功して主軸中心のリーグ戦メンバーへ引き上げられ、8月はリーグ戦でベンチ入りを続けている。
ブラジル挑戦直後は、日本人選手の評価の低さを肌で感じたという。「最初は凄いお客様感覚で扱われてたなって感じがします。練習とかでもちょっといいプレーするだけで、『おお、凄いね』みたいな、『ナイス』というけど驚くような感じで。『やっぱ俺、ナメられてんのやな』って凄い思って。最初は名前で呼んでくれる人もいたけれど、ほとんどから『ジャポネーゼ』って呼ばれていて……日本人のイメージは低いんやなと」と振り返る。
だが、トレーニングで自分の武器を表現し続け、評価を変えた。そして、公式戦先発デビューとなったコパ・パウリスタ初戦、パウリスタ戦(6月17日)で「インパクトが凄い良かったのかなって感じています」。ドリブルでの仕掛けによって会場を沸かせ、後半の交代時にはサポーターたちから自分の名前をコールしてもらうことができた。
「(その後の公式戦では、)負けてても試合終わったら必ず僕だけの名前のコールがある。サポーターがめちゃくちゃ今、自分のことを好きでいてくれてるのかなって。サポーターに好かれるっていうのが、(ブラジルでの)1つ成功の鍵かなと思っています。カップ戦でいいプレーを続けていくことによって、自分の価値とかも上がってるなって感じたし、もう今やったら僕のことを『ジャポネーゼ』って呼ぶ人はいないんで。みんなちゃんと名前で呼んでくれる」
Jリーグでは守備面に苦しんだ高橋だが、ブラジルでは「自分は武器があるからより評価してもらえるっていうのを感じている」。チームメイトからの信頼も高まり、パスが出てくる回数も確実に増加。コパ・パウリスタでは敗退したものの、利き足と逆の左足でプレースキッカーも担当するほどだった。
そして、好循環の中でリーグ戦デビュー。「信頼を掴み取るには時間とやっぱ結果も必要やなって思ったから、カップ戦で見せてリーグに行ければなっていうイメージはしていました」。リーグデビュー戦の相手、ポンチ・プレッタはグアラニにとって最寄りのライバルクラブ。大一番でヒーローになるチャンスがあったが、決定機を外して引き分けてしまい(1-1)、「自分としてはもう凄い悔いが残る」試合になった。
前を向いてドリブルすること、チャンスメイクすることは日本同様にできている。求めているのは結果だ。「もう、あとは本当に高校の時からずっと課題変わらずに、やっぱ結果のところをもっとこだわっていかないといけないなっていう風に思っています」。グアラニは現在、セリエCで6勝5分6敗と20チーム中8位。残り2試合で8位以内をキープすれば、昇格(4チーム)を懸けたプレーオフへの進出が決まる。
グアラニへの感謝を表現するためにも、残りのリーグ戦やプレーオフで結果を残す意気込みだ。そして、来年1月開幕のサンパウロ州選手権は高橋にとって大きな目標。FWネイマールが所属するサントスやクラブワールドカップ8強のパルメイラス、前回の州選手権王者・コリンチャンス、サンパウロなどセリエAの強豪クラブと戦うチャンスがある。
「ほんまに人生変えたいっていうつもりで3月こっちに飛び込んで、人生が変わったかって言われたら、まだ全然変わってないとは思うんですけど、こっちでも(ブラジル最大手のテレビ局『テレビグローボ』など)メディアとかも出れるようになったし、変わりつつあるなっていうのは凄い感じています。ブラジルで1番価値があるのは、日本人が成功してないっていうところだと思っていて、日本人でチャレンジする人が少ない中でまず2年間(契約)延長できたのは嬉しいです。ここに来たらほんとに自分の良さを出し続けるしかない。高校の時につけた『最小最強ドリブラー』をブラジルで実現させるのは凄い価値あるなと思ってるんで、そこをもう、突き抜けて磨き続けていきたいと思っています」。契約延長を勝ち取ったが、勝負はまだまだこれから。20歳のドリブラーがブラジルで飛躍を遂げる。
(取材・文 吉田太郎、取材協力=guaranifc/写真=Raphael Silvestre)
高橋は身長156cmで「最小、最強」を掲げてきたドリブラー。「(クラブから評価されたポイントは)やっぱ攻撃面が圧倒的に。個の力が凄く高いっていうのは承知の上でブラジルに来たんですけど、『やっぱり俺、負けてないな』って。自分の長所はやっぱりブラジル人にも通用するし、何ならチームでドリブルは1番自分がいいのかなっていう自信はあります」と言い切る。
「日本人よりもボールを奪いに来るディフェンスが多いんで、タイミングで剥がす自分にとっては、凄くやりやすいなって思うところも全然あります」。ブラジルでは相手を背負うと一気に持っていかれるような怖さはあるが、高橋は飛び込んできた相手をドリブルやワンツーで剥がしてチャンスメイク。全国高校選手権やU-18のプレミアリーグ、Jリーグでも発揮していた突破力、推進力をブラジルでも示し、今月、契約延長にサインした。
高橋は名門・静岡学園のエースとして活躍し、卒業時にG大阪へ加入。1年目から期限付きで奈良、北九州にそれぞれ1年間所属した。Jリーグでは十分な活躍をすることができなかったが、自分への自信を失わず、かつてブラジル制覇も成し遂げているグアラニからのオファーを受けて挑戦を決意。今年3月にブラジルへ渡ると、サンパウロ州のカップ戦、コパ・パウリスタで評価を高め、8月2日のポンチ・プレッタとのダービーでリーグ戦(セリエC)デビューを果たした。
トップチームの若手中心のメンバー構成で挑んだコパ・パウリスタでは計8試合(うち先発は6試合)に出場し、2アシスト。7月就任のマテウス新監督へのアピールに成功して主軸中心のリーグ戦メンバーへ引き上げられ、8月はリーグ戦でベンチ入りを続けている。
ブラジル挑戦直後は、日本人選手の評価の低さを肌で感じたという。「最初は凄いお客様感覚で扱われてたなって感じがします。練習とかでもちょっといいプレーするだけで、『おお、凄いね』みたいな、『ナイス』というけど驚くような感じで。『やっぱ俺、ナメられてんのやな』って凄い思って。最初は名前で呼んでくれる人もいたけれど、ほとんどから『ジャポネーゼ』って呼ばれていて……日本人のイメージは低いんやなと」と振り返る。
だが、トレーニングで自分の武器を表現し続け、評価を変えた。そして、公式戦先発デビューとなったコパ・パウリスタ初戦、パウリスタ戦(6月17日)で「インパクトが凄い良かったのかなって感じています」。ドリブルでの仕掛けによって会場を沸かせ、後半の交代時にはサポーターたちから自分の名前をコールしてもらうことができた。
「(その後の公式戦では、)負けてても試合終わったら必ず僕だけの名前のコールがある。サポーターがめちゃくちゃ今、自分のことを好きでいてくれてるのかなって。サポーターに好かれるっていうのが、(ブラジルでの)1つ成功の鍵かなと思っています。カップ戦でいいプレーを続けていくことによって、自分の価値とかも上がってるなって感じたし、もう今やったら僕のことを『ジャポネーゼ』って呼ぶ人はいないんで。みんなちゃんと名前で呼んでくれる」
Jリーグでは守備面に苦しんだ高橋だが、ブラジルでは「自分は武器があるからより評価してもらえるっていうのを感じている」。チームメイトからの信頼も高まり、パスが出てくる回数も確実に増加。コパ・パウリスタでは敗退したものの、利き足と逆の左足でプレースキッカーも担当するほどだった。
そして、好循環の中でリーグ戦デビュー。「信頼を掴み取るには時間とやっぱ結果も必要やなって思ったから、カップ戦で見せてリーグに行ければなっていうイメージはしていました」。リーグデビュー戦の相手、ポンチ・プレッタはグアラニにとって最寄りのライバルクラブ。大一番でヒーローになるチャンスがあったが、決定機を外して引き分けてしまい(1-1)、「自分としてはもう凄い悔いが残る」試合になった。
前を向いてドリブルすること、チャンスメイクすることは日本同様にできている。求めているのは結果だ。「もう、あとは本当に高校の時からずっと課題変わらずに、やっぱ結果のところをもっとこだわっていかないといけないなっていう風に思っています」。グアラニは現在、セリエCで6勝5分6敗と20チーム中8位。残り2試合で8位以内をキープすれば、昇格(4チーム)を懸けたプレーオフへの進出が決まる。
グアラニへの感謝を表現するためにも、残りのリーグ戦やプレーオフで結果を残す意気込みだ。そして、来年1月開幕のサンパウロ州選手権は高橋にとって大きな目標。FWネイマールが所属するサントスやクラブワールドカップ8強のパルメイラス、前回の州選手権王者・コリンチャンス、サンパウロなどセリエAの強豪クラブと戦うチャンスがある。
「ほんまに人生変えたいっていうつもりで3月こっちに飛び込んで、人生が変わったかって言われたら、まだ全然変わってないとは思うんですけど、こっちでも(ブラジル最大手のテレビ局『テレビグローボ』など)メディアとかも出れるようになったし、変わりつつあるなっていうのは凄い感じています。ブラジルで1番価値があるのは、日本人が成功してないっていうところだと思っていて、日本人でチャレンジする人が少ない中でまず2年間(契約)延長できたのは嬉しいです。ここに来たらほんとに自分の良さを出し続けるしかない。高校の時につけた『最小最強ドリブラー』をブラジルで実現させるのは凄い価値あるなと思ってるんで、そこをもう、突き抜けて磨き続けていきたいと思っています」。契約延長を勝ち取ったが、勝負はまだまだこれから。20歳のドリブラーがブラジルで飛躍を遂げる。
(取材・文 吉田太郎、取材協力=guaranifc/写真=Raphael Silvestre)
