芸能人にとっては新たな“パンドラの箱”にも…韓国で2000年代に大流行したSNSが復活へ

2000年代に韓国で圧倒的な影響を持ったSNS「サイワールド(cyworld)」が復活する。多くの人々が2000年代の思い出させる復活を歓迎しているが、誰もが笑っているだけではない。
サイワールドが来る7月に再オープンする。2019年10月のサービス停止当時、メンバー数1100万人を誇ったサイワールドは、公式立場を通じて利用者たちの180億枚の写真、1億5000万件の動画、5億3000万件の音源が保管されていると知らせた。
すでにサイワールドは、去る4月29日からホームページで「ID検索」の予約申し込みサービスを行っている。予約サービスを申請した利用者を対象に、過去に登録したサイワールドのIDと音源、写真、“どんぐり”(各種アイテムを購入するときに使うサイバーマネー)の個数などに関する通知をメールで知らせている。
新たな“パンドラの箱”に?芸能界は不安視も韓国では最近、2000年代の郷愁を刺激する、いわゆる“サイワールド感性”を盛り込んだ様々なコンテンツが大きな人気を集めている。

当時流行した音楽はもちろん、ファッション、そしてトレンドまで呼び起こされ、20〜40代には懐かしさを、10代には新鮮さを与えている。過去には“黒歴史”と呼ばれたものも今では思い出となり、楽しく消費されている。
特にサイワールドは、ミニホームページなどが総集合したプラットフォームで、多くの人が復活を喜んでいる。実際に有名人をはじめ、多くの人々がサイワールドの「ID検索」を認証し、期待をのぞかせている。
ただ、すべての人がサイワールドを歓迎しているわけではない。
韓国芸能界では、サイワールドが“思い出の呼び起こし”ではなく、もうひとつの「パンドラの箱」にならないかと気を揉んでいる。各所属事務所は、アーティストの過去の姿がフィルターなしにさらけ出されているミニホームページを注意深く見守っている。
特にサイワールドのサービスを利用してから時間が経っているだけに、当事者自身もどんな写真や内容が含まれているかを覚えていないケースが多い。
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何よりもキャプチャなどを通じて、芸能人の飲酒や喫煙などの過去はもちろん、恋愛や学校暴力などの新たな証拠につながる可能性も高い。下手をすると、無分別な暴露が乱発するのではないかという懸念も出てきている。
とある芸能関係者は、「実際に多くの芸能人がサイワールドの“ID検索”に乗り出している。思い出を呼び起こす意味もあるが、自分たちの過去を再確認しようとする意味も大きい。サイワールド発の暴露戦が巻き起こらないか心配している」と述べた。