発売から35周年『午後の紅茶』がリニューアル! “午後ティー史上最高おいしい!”を実現した「味の作り方」とは?
「私は自分自身も『午後の紅茶』で育ってきたという思いがあるんですよね。高校時代、バスケ部だったんですけど、部活帰りに仲間と一緒にコンビニでよく買っていて。学校は寄り道禁止だったので、先生の少ない週末の練習の帰りにこっそり(笑)。ミルクティーだったらあの子だな、とか、そういうことを思い出すんです」


こう話してくれたのは、キリンビバレッジで『午後の紅茶』シリーズのマーケティングを担当している加藤麻里子さん。青春時代の思い出の味・午後ティーは、2021年に発売35周年の節目を迎えた。加藤さんは、自ら思い出の味のマーケティングに携わることになったのだ。


キリンビバレッジ株式会社 マーケティング部 ブランド担当 シニアブランドマネージャー 加藤麻里子さん


“午後ティー”らしさは変えず、時代に合わせた味への調整を繰り返した


「『午後の紅茶』の味って、実は35年前から少しずつ変わってきているんです。お客さまへの調査を続けていまして、時代に応じてその時代に合った味へリニューアルを行っています。たとえば、2018年にはストレートティーだけリニューアルしているんですが、そのときには紅茶の華やかな香りをより際立たせたいというコンセプト。そうやって、お客さまに選んでいただけるように時代を重ねてきました」




35年前、初めて世に出たときの「午後の紅茶」は、今より少し甘めの味わいだったという。確かに、紅茶に限らずコーヒー飲料も、最近では“無糖”“微糖”が好まれるようになり、さらに本格的な味への志向も強くなっている。そこで甘さも少しずつ変えてきており、スッキリとした飲み口へと進化しているのだ。基本的な“午後ティーらしさ”は変えることなく、時代に合わせた微調整を繰り返す。それが35年もの間、『午後の紅茶』が紅茶飲料のトップランナーで有り続けた理由なのだろう。

「35年前の発売開始時も、『午後の紅茶』は手淹れの紅茶と同じように茶葉から抽出した本格的な味を楽しんでもらいたいということで開発しています。茶葉から抽出した紅茶の赤いキラキラを伝えたい。でも、当時主流だった缶飲料ではそれが伝わりません。それは透明なペッボトル紅茶だからこその、こだわりのひとつだと聞いています」




ただ、そこに至るまでには大きな課題があった。茶葉から抽出した紅茶をそのまま冷やすと、どうしても濁ってしまうのだ。そこで試行錯誤を繰り返し、社外秘という“クリアアイスティー製法”を編み出した。そうして、今では当たり前になった“ペットボトルに入った紅茶飲料”が誕生したのである。さらに、ストレート・ミルク・レモンというラインナップの中にもこだわりが潜む。

「たとえばミルクティーでは、ストレートにミルクを入れてミルクティーにしているわけではないんです。一般的な手淹れの紅茶ならば、ストレートティーにミルクを注いでミルクティーにしますが、『午後の紅茶』はそれでは作れない。茶葉も含めてまったくの別物として開発していると言っていいですね。レモンティーも同様で、それぞれのこだわりを持って作ってきました。ずっと午後ティーを飲んでいただいているお客さまも、それぞれ別のものと思っている方が多いと思いますよ」


「午後ティー史上最高のおいしさ」を求めた味の作り方とは?


 
そうして35年という歳月を紡いできた「午後の紅茶」。発売35周年では、「午後ティー史上最高のおいしさ」を求めてリニューアルをしたという。“午後ティー史上最高”とは、ずいぶん強い表現である。これから先の未来に対してさらに高いハードルを課すことにもなってしまうし、かなり抽象的なコンセプトだ。

「そうですよね、正解がないところから始まっているから、開発担当者はかなり苦労したと思いますよ(笑)。まずは過去10年分のストレートティーのレシピを作ってもらい、それをもとにして開発を進めていきました。私も10年分飲んだんですけど、いちばん好きなのは2008年のもの。甘さの質とか茶葉の香りの立ち方が、午後ティーらしいなあと。で、そこからいくつかに絞ってお客さまに調査して、それをとっかかりに茶葉の配合などを見直していきました」





わずかな味や香りの違いにも気を配りながら、まずは”午後ティー史上最高おいしい!”ストレートティーを作る。そしてその知見を活かしながらミルクやレモンにも派生させていく。それが“午後ティー史上最高のおいしさ”の作り方だった。

もちろん茶葉にもこだわっている。紅茶の茶葉は産地によって微妙に味わいや香りが変わってくるという。3種の午後ティーそれぞれに合った茶葉を選ぶ必要がある。発売35周年の “午後ティー史上最高おいしい!”味づくりにおいて、ストレートはディンブラ茶葉を20%配合。ミルクではキャンディ茶葉20%、レモンはヌワラエリア茶葉を15%配合している。ディンブラ茶葉は紅茶葉本来の華やかな香りをもっており、キャンディ茶葉はミルクや甘みにも負けないコクのある香りが特徴。ヌワラエリア茶葉はフルーティーな香りがレモンとよくマッチする。それぞれの紅茶葉の個性を生かしたのだ。


   ディンブラ茶葉      キャンディ茶葉      ヌワラエリア茶葉

ただ、単にその茶葉を使えば理想の午後ティーができるわけではないのが難しいところ。他の茶葉との配合や抽出温度・時間も味や香りに影響を及ぼす。そこで、さまざまな配合や抽出方法のテストを繰り返し、“午後ティー史上最高のおいしさ”を目指していったのだ。

「それこそディンブラ茶葉50%も80%も試してもらいましたし。もう無限の組み合わせの中から答えを見つけ出す作業でしたね。ミルクティーやレモンティーだったらミルクやレモンの味とのバランスもありますから、そこも調整していかなければいけませんし……。単においしければいいというわけじゃないんです。午後ティーらしさがなければ、それは『午後の紅茶』ではないですから」


日常にちょっとしたときめき、幸せをお届けする『午後の紅茶』


 
この“午後ティーらしさ”というのが難しい。紅茶らしい香りや味わいはもちろんのこと、甘さや飲んだときの気持ちのゆれ動き、そんなすべての要素が“午後ティーらしさ”を形作る。加藤さんも「言葉で説明するのは難しい」と話すが、きっと『午後の紅茶』を長年愛してきた人たちも、知らず知らずのうちに午後ティーらしさが体に染み付いているのだろう。

「私たちも普通に使いますよね。これは午後ティーらしいね、とからしくないね、って。飲めば、わかるんですよ(笑)。『午後の紅茶』は飲んでリラックス、ほんのちょっとだけ何気ない幸せを感じてもらいたいと思って作っています。35年間、お客さまに幸せなときめきをお届けする…というのが午後ティーの軸。日常にちょっとしたときめき、幸せをお届けすることができれば」

と加藤さんは話す。




ひとくち午後ティーを口に含んだときに、少しだけ幸せを感じてホッとすることができる――。それこそが、“午後ティーらしさ”なのかもしれない。

1986年に『午後の紅茶』を送り出して以来、紅茶業界市場の先頭を走り続けてきたキリンビバレッジ。その中には、紅茶市場をもっと盛り上げたいという思いもあった。『午後の紅茶』をはじめとする紅茶飲料はすっかりコンビニ飲料の定番になっているが、それでも清涼飲料全体の中で紅茶市場が占める割合はたったの5%(※)に過ぎないのだ。
※2019年「清涼飲料関係統計資料」全国清涼飲料工業会調べ

「他の飲み物、水やお茶と比べるとまだまだ紅茶を飲む機会が限定的なのかな…と思いますね。近年はタピオカブームもあって広がってきているのは間違いないんですけど、お茶などと比べると日常的な飲み物にはなりきれていない。だから、『午後の紅茶』を通じてもっと紅茶に親しんでもらえる人が増えるといいな、とも思っています。自宅で手淹れの紅茶を楽しむ人が増えたり、『午後の紅茶』のおいしさをもっと感じてもらえたらと思います」


一人でも多くの人に、”理屈抜きで好き“だと思ってもらいたい



そんな思いも詰まったものが、“発売35周年の午後ティー”というわけだ。加藤さんは、いう。

「私がいちばん好きなのは、やっぱりストレートティーですかね。どんな食べ物にも合うし、時間も選ばない。レモンはお風呂上がりやスポーツの後、すっきりしたいときによく飲みます。で、ミルクティーは、アイスクリームが大好きなので、バニラアイスにかけて混ぜて食べるのがたまらないんです。シェイクみたいにして食べる。とても美味しいですよ。結局、いちばん強いのは好きって気持ちだと思うんです。理屈ではない、そういう好き。発売35周年、そしてこれからの『午後の紅茶』も、ひとりでも多くの人に、理屈抜きに好きだと思ってもらえるようになれば、何よりだと思っています」





加藤さんは実はキリンビバレッジの中途入社。入社時に「午後の紅茶を担当したい」と熱望したのだとか。加藤さんのように、『午後の紅茶』を飲むと青春が蘇るという人もきっとたくさんいるはずだ。味や香りが少しずつ変わっていても、基本の“午後ティーらしさ”は変わっていない。そんな発売35年目の集大成の“午後ティー史上最高おいしい!”リニューアル。きっと、また次の時代にもたくさんの「午後ティーの思い出」を生んでくれることだろう。

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/キリンビバレッジ 


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