日本の「美ロッカー運動」が世界的にブームとなっている(写真はイメージです)【写真:Getty Images】

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ロシアW杯ベルギー戦後に日本代表チームが見せた行動が世界中で話題となり拡散

 今夏のロシア・ワールドカップ(W杯)決勝トーナメント1回戦でベルギーに2-3と敗れた日本だが、試合後にロッカールームを綺麗に片付けて世界中から称賛を浴びた。

 日本代表チームが発端となり、“美ロッカー”ブームが世界中のチームで起きつつあるようだ。

 ロシアW杯のベルギー戦後、ベスト16敗退が決まった日本はスタジアムを後にしたが、まるで使う前のように掃除されたロッカールームが脚光を浴びた。FIFAスタッフのプリシラ・ジャンセンズ氏が自身のツイッターに日本代表のロッカールームの写真を投稿。ロシア語で「ありがとう」と書かれたメッセージカードもあったと記し、「なんという、全てのチームへの模範でしょうか」と綴って話題となった。

 そうした日本代表チームの行動は世界中に感銘を与え、広がりを見せているようだ。チリ2部CDコブレロアが29日のバルネチュア戦(1-0)にロッカー室を整理整頓。スペイン「AS」のチリ版は「コブレロアが日本の伝統に加わった」と報じ、「日本がロシアで始めた儀式はすでに慣習となり始めている」と記している。さらに同紙はチリ1部CDウアチパトや同デポルテス・テムコらにも“美ロッカー運動”が広がっていると伝えた。「明らかに良い慣習であり、クラブがこうした行動をするのは注目に値する」と称賛している。


元日本代表MF中田が在籍したフィオレンティーナが「おもてなし」に感謝

 その一方、欧州でも美ロッカーブームが広がる可能性がありそうだ。かつて元日本代表MF中田英寿が在籍したイタリア1部の名門フィオレンティーナが28日に公式ツイッターに1枚の写真を投稿。プレシーズンマッチのデュイスブルク戦後にロッカールームを掃除して去った様子を公開している。

 フィオレンティーナは「おもてなしをありがとう」と記した手紙を残していたようで、衛星放送「スカイ・スポーツ」イタリア語版は「日本スタイルがお手本」と言及。さらに「それは、日本がロシアW杯で敗退後に見せた行動を思い起こさせる」と続けている。

 日本代表チームの行動をきっかけに、美ロッカー運動は世界中へと着実に浸透しつつある模様。「日本スタイル」と絶賛された慣習は、サッカー界の新たな常識となり、さらにはスポーツ界全体へと広まっていく可能性もありそうだ。


(Football ZONE web編集部)