Amazonの「媒体資料」から読み解く、その広告販売戦略
Amazonは、エージェンシーとブランドに向けて広告の売り込みを強化している。Amazonは先頃、セルフサービス型プログラマティック広告の提供を拡大し、エージェンシーがAMG(Amazon Media Group)を通じて独自に広告を買えるようにした。Amazonはまた、AMGの一部サービスを同プラットフォーム上のサードパーティ販売業者向けに拡大し、プラットフォーム上で広告を出す際の割引やインセンティブを提供するまでに至っている。
米DIGIDAYが入手したAmazonのエージェンシー向けプレゼン資料(通称「デッキ」)を見ると、同社はこの資料で、超巨大ショッピングモールとしての自社のパワーに焦点を当てている。このデッキでは、Amazonに限らずほかのショッピングサイトで、人々がどのように調べ、検討し、商品を購入しているかをAmazonのデータが示していることが強調されている。これは、GoogleやFacebookのようなほかのプラットフォームにとって明らかに打撃となる。Amazonが持っている顧客についての豊富なデータは、この2社が持っているものをはるかにしのぐからだ。
本質的に、Googleには検索データがあり、Facebookは関心のレベルを把握しているが、Amazonには「真のパワー」がある。なぜなら、同社は、人々が何を買い、どのようなプロセスで購入しているかを把握しているからだ。「Amazonは広告プログラムをスケーラブルにする取り組みを進めている」と、ある幹部は指摘する。

Amazonの広告は、認知、検討、販売を促進する
Amazonの広告データは、Amazon内外の両方で商品の調査・検討・購入する、数十億におよぶ顧客の購買体験行動を反映している。
カスターマージャーニーを横断した指標
これは、あらゆるスケールでのターゲティングを強調するアプローチだ。絞り込みには、行動、文脈、類似性、リマーケティング、年齢層、地理情報などが活用される。
Amazonは、Amazon.comのユーザーを3億人抱え、個々のユーザーについて、居住地から閲覧および購入の履歴まで幅広いデータを蓄積している。同社はほかのどのプラットフォームより正確に、顧客データの全体像を描くことができる。そして、すべてのデータはAmazonが厳重に保管し、サードパーティには一部しか渡さない、と小売業者たちは不満を漏らす。
Amazonは2017年6月、「アドバタイザーオーディエンシズ(Advertiser Audiences)」というセルフサービス型プラットフォームもローンチした。ブランドはこれを利用してCRMリストをアップロードし、オーディエンス情報をマッチングできる。類似性とリマーケティングターゲティングのセクションにある資料は、ブランドに向けて、アドバタイザーオーディエンシズのセグメントが新規顧客、既存顧客、類似性の高い顧客のあらゆるタイプにリーチできると説明している。

アドバアイザーオーディエンスの顧客セグメントを作成する方法
1. 少なくとも2万件のメールアドレスのリストを作成する。
2. アドバタイザーオーディエンスにリスト送信してハッシュする(※アップロード前にブラウザがファイルをハッシュする)。または、SHA-256を使用して自分自身をハッシュする。
3. あなたのハッシュファイルは、ハッシュされたAmazon顧客のメールアドレスと照合される。
4. 一致したレコードがアドバアイザーオーディエンスセグメントになり、一致しないレコードは削除される(※すべてのハッシュデータは、即座に消去される)。
資料によると、これまでのケーススタディの証拠から、類似性の高い顧客は購入の可能性が4倍高いことがわかる。

初期ケーススタディにおけるアドバアイザーオーディエンスの成果
・すべてのカスタマージャーニーステージにおいて、キャンペーンの平均を超えた結果に
・認知:CTR2倍
・検討:8倍のDPVR
・購入:4〜8倍の購入率
・ROAS(広告費用対効果)リフト:キャンペーン平均より100〜700%向上
・新規顧客にフォーカスしたときに5〜10%のコスト削減
・類似顧客は、詳細ページへのトラフィックが200%上昇し、購入可能性は4倍に向上
以下はプレゼン資料の完全版だ。
Shareen Pathak(原文 / 訳:ガリレオ)
