写真左より、藤波、中邑、KDDI竹之内氏、棚橋、坂口会長
 27日、新日本プロレスは都内で新コンテンツビジネス戦略の発表記者会見を行った。会見には、新日本プロレスリング株式会社から、代表取締役専務、山中秀明氏と、同社執行役員、菅林直樹氏に加え、携帯分野で提携するKDDI株式会社のコンテンツ・メディア事業本部コンテンツ推進部長、竹之内剛氏、ゲーム分野で提携する株式会社ユークスの代表取締役社長、谷口行規氏も同席した。会見の冒頭では、山中氏が挨拶。「従来のファンに多様化するメディアの長所を生かしたコンテンツを提供したい」と語り、今後は新日本プロレスが持つコンテンツ資産の蓄積、統制を行っていくという。
 現在、新日本プロレスの会場では、ハイビジョンカメラを通常の大会で6台、大規模会場では9台設置し、様々な角度から試合を視聴できるよう整備を増強している。これらを地上派デジタル、BSデジタル、110°CS放送に加え、携帯やブロードバンドでの動画配信、DVD、ゲームにも活用していく。
 その第1弾として、明日28日午前9時より、KDDIと提携しオフィシャル携帯サイトをオープンする。目玉のサービスとしては、携帯による試合の動画配信を年間120大会全試合で配信。菅林氏は「全ての発端はファンの声にあった。好きな選手の試合をテレビで見ることができないと。このサイトでは、試合の臨場感を伝え全国2,000万のファンのスタンダードコンテンツにしたい」と意気込みを語った。試合動画の配信は、興行終了後3時間以内にダイジェスト版約15秒の映像を流し、他にも週1回、着メロや、その他メニューの更新を行う。これらは、EZweb公式サイトとして、月額315円の有料サイトとなる。
 提携については、KDDIの竹之内氏が「これで、お客様に対してもワクワク感を伝えることができるのかなと思った。KDDIでは“感動”をキーワードにサービス提供しているので、新日本プロレスとはベクトルがぴったり合った」と説明。この他にもauの強みを生かした、会場までのアクセス案内や、着メロ、着ボイスの提供、10月からは、EZチャンネルや着うたフル、Eコマースでauでの買い物も利用可能となり、近い将来には、携帯を入場券にチケットレス化も行うという。
 ゲームの分野においては株式会社ユークスが、Xbox360をプラットフォームに新作ゲーム『レッスルキングダム』を開発する。谷口氏は「十数年間、プロレスゲームを作り続け、最近ではWWEをモチーフにしたゲームを作って好評を得てはいたが、国内団体のゲームを作ってほしいという声が高まった」と説明。レッスルキングダムでは、新次元のグラフィックに、観客のどよめきまでをも表現できる奥深い作りとなる模様。
 また、会見の最後には、藤波辰己、坂口征二、棚橋弘至、中邑真輔が登場。壇上、藤波はアントニオ猪木のメッセージVTRを紹介した。VTR上で猪木は「元気があれば何でもできる。元気があれば携帯も見れるということで、いつ何時どこででもプロレスが見れるという。これからも世界に通用するプロレスであってほしいと思います」とコメント。続いて、棚橋が「自分の入場曲がこのサイトからダウンロードできます。僕にとっても嬉しいです」と語り、中邑は「着うたもそうなんですが、このサイトで日記を書いてますので、楽しみにしてほしい」と語った。
 今回の会見では、新日本プロレスリング株式会社が、従来のイメージを脱却し、一興行団体から総合エンターテインメント企業への転進を図ることアピール。業界の盟主がITを積極活用し、サービスの充実に着手。プロレス人気復興を最低条件として更なる発展を誓った。