「中退」でも就職しやすくなった!? 「若者雇用促進法」とは
クラスメイトにひとりはいるのが「中退」。自分の進むべき方向が変わったのであれば別の学校に編入もアリでしょうが、経済的な事情など、残念ながら避けられない場合も少なくありません。
そんなときに心強いのが通称・「若者雇用促進法」で、この10月からは学校でおこなわれる職業指導も受かられるようになり、仕事に必要な知識を身につけられるようになりました。来年には、相談にのってくれるキャリアコンサルタントや、サービス業向けの技能検定も始まる予定なので、仕事探しのチャンスが大幅に増えるのです。
■入社後のトラブルを防ぐシステム
就職関連の「法律」と聞くと、多くのひとは労働基準法を思い浮かべるでしょう。ところが実際は、
・職業安定法
・職業能力開発促進法
・勤労青少年福祉法
など数多くの法律が存在し、多くのひとが健全に働けるようになっています。この10月からは、若者の仕事探しがしやすくなるようにこれらの法律が改正され、「青少年の雇用の促進等に関する法律」、通称・若者雇用促進法がスタートしました。
まず目につくのが「職場情報の提供」で、新卒者を募集する企業は、
・募集、採用状況
・労働時間など
・職業能力の開発など
の情報を応募者に提供する義務が発生し、聞きたいことがちゃんと知れるようになります。これはいわゆるブラック企業対策でもあり、入社したあとに「聞いてないよ」を防ぐ重要な役割を果たします。「努力義務」と定義されているので、何でも答えてもらえるとは限りませんが、応募者が質問しやすくなるのは確かです。
同時に、ハローワークへの求人を「受け付けない」ルールも作られ、労働基準法に代表される労働関係の法令に違反した企業からの募集は「不受理」となる仕組みが始まりました。ハローワークの求人情報と聞けば「信用できる」と思って当然なのに、最近は法を遵守しない企業によって入社後にトラブルとなるケースが急増していました。このルールによってミョウな心配をする必要なく、仕事探しに専念できるようになるのです。
■就職準備もバックアップ
職業訓練や資格取得などのバックアップも手厚くなりました。来年からは専門の相談員やサポートステーションが設置され、ひとりで悩まずに済むようになるのです。
ハローワークがおこなう職業訓練は数多く、なかには提携した「学校」がおこなうカリキュラムもあり、高度な知識を身につけることができます。ただし大学を卒業したひとなどの条件付きの場合もあり、誰もが受講できるとは限りませんでした。対して、今回の法改正では「中退者」も対象に追加されたので、やむを得ず学校を中退…就職に向けて訓練を受けたいひとも受講できるようになったのです。学校がおこなう「職業紹介」も受けられるので、通っていた学校に相談してみるのもありでしょう。
仕事探しの相談にのってくれる「キャリアコンサルタント」の登場も心強い話で、国に登録されたひとだけがなれる仕組みだけに、もらえる助言にも期待が持てるばかりか、相談者の秘密を守る「守秘(しゅひ)義務」もうたわれているので、プライバシーを心配する必要もありません。
このほか、サービス業向けの「技能検定」も始まる予定なので、就きたい仕事はあるけど、どんな準備をすれば良いの?と迷っているひとはチャレンジしてみると良いでしょう。
■まとめ
・今年10月から通称・若者雇用促進法がスタートした
・従来「中退者」は対象外だった職業訓練や職業紹介も、受けられるようになった
・専門のコンサルタントや検定も予定され、就職準備が手厚くバックアップされる
(関口 寿/ガリレオワークス)
