水垣の勝機は、この痛みを伴うパンチ。もらえば、もらうほど前に出てくるユライアの習性を利用し、クロスを当てていきたい

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WECラスト2、11日(木・現地時間)にラスベガスはザ・パームス内ザ・パールで行われるWEC52「Faber vs Mizugaki」。UFCへの統合が決まったWECを過去3年に渡り支えてきたユライア・フェイバーが、バンタム級転向を果たし、メインで日本の水垣偉弥と対戦する。

06年3月、リムーア時代のWECに出場しコール・エスコベドを破ってフェザー級王座に就いたユライアは、07年1月からイベントを開始したズッファWECを常にリードする「顔」的なファイターで有り続けた。

5度の王座防衛を果たした後、マイク・ブラウンに敗れベルトを失ったものの、それでも人気ナンバーワンの座は、他の追随を許さず譲ることはなかった。しかし、ブラウンへのリベンジ戦で拳を骨折し敗退、今年の4月にはWEC初のPPVイベントのメインを地元で戦いながら、現王者ジョゼ・アルドに完膚なきまで叩きのめされた。

結果、ムエタイ修行とバンタム級転向を決意したユライア。当然、1月1日にUFCに名称変更される世界バンタム級の頂点に立つためには、転向初戦から必勝の構えにある。知名度もUFCレベルにあるユライア、UFC世界バンタム級戦線で早々にタイトルコンテンダーになるために、水垣戦はステップボードに過ぎない。

ただし、それは水垣がユライア越えを果たせば、ラストWECで世界バンタム級王座を賭けて戦うドミニク・クルーズとスコット・ヨルゲンセンの勝者に挑戦する権利を得ることを意味する。

過去2年のユライアの戦績は2勝3敗、対する水垣は3勝2敗(※1勝は日本のCAGE FORCEで挙げたもの)。日本バンタム級を代表する実力者で、北米勢相手に打ち合いができる水垣にはWEC首脳も高い評価を与えているが、ここでの両者の対戦はユライアにバンタム級で復活という筋書きが望まれていて然り。

アグレッシブさが信条のユライアに対し、水垣はどのように戦うのか。打ち合えば勝機は広がるが、打たれるリスクもある。要注意はテイクダウン。正確にいえば、テイクダウンを許したあとだ。テイクダウンを仕掛けられて、背中を付けた場合はユライアのパウンド+エルボーは脅威。同時に仕留める気持ちがなくて、立たせて体力と精神力を削る戦法と二本立てになることは間違いない。

勝負の鍵を握るのは、やはり立ち技の攻防にある。水垣は足を使って距離をつくり、ユライアが強引に追いかけてきたところに痛さを伴った特有のクロスを当てていきたい。パンチをもらってからのユライアのリアクションは、まずは反撃を仕掛けると思って間違いない。むきになって攻撃を仕掛けてくるユライアに、さらにカウンターを迎え撃つことができれば……。水垣の勝機は、リスクも高いスタンドの打撃の攻防にある。
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