飛距離の差を痛感も「足りないとは思わなかった」 菅楓華が初の海外メジャーで得た気づき
【連続写真】 飛んで曲がらない人は“手元が遠い” 菅楓華のスイング再現性が異常に高い秘密
予選通過に1打及ばないトータル5オーバーで2日間の戦いを終えた菅は、悔しさをにじませながらも、どこか充実した表情を見せていた。世界ランキング上位の資格で出場権を獲得し、初めて渡米して臨んだ全米女子オープン。具体的な順位目標を掲げるというより、自身が海外メジャーでどこまで通用するのか、その現在地を確かめる意味合いの強い一週間だった。 「色々な選手を見て刺激をもらった」。世界最高峰の舞台でプレーする選手たちの技術や立ち居振る舞いを間近で見た経験は、何よりの財産となった。 初日は「75」。風が強まる午後スタートとなった2日目は1オーバーの「72」にスコアを縮めた。さらに初日はバーディなしだったが、2日目には4つのバーディを奪取。後半はボギーが続いて失速したものの、「ショットが悪いなりにもしっかりバーディチャンスにつけていましたし、パターも良く決まってくれていた」と手応えも口にした。 一方で、課題も明確になった。「本来の強気なパッティングは見せたかった」と、国内ツアーで平均パット数1位につける武器を、十分に発揮できなかったことには悔しさが残る。 今大会に向けては、日本ツアーを1試合休み、万全の準備を整えて渡米した。リビエラCCは乾燥した気候に加え、ドライビングレンジなどの練習環境も充実している。日本ではなかなか経験できない環境に「いつもよりやりすぎちゃった」と振り返るほど球を打ち込んだ。 その結果、疲労も蓄積してしまったが、それもまた海外メジャーを経験しなければ分からない学びだった。「4日間戦うために、体力面も考えながら練習していけたら」。世界の舞台では、プレーだけでなくコンディション管理も重要な要素になることも身をもって知った。 また、飛距離が求められるセッティングで「飛んでないなと思いました」と海外選手に比べ自身の飛距離の差も痛感した。ただ、この差に焦らないのは菅の強さかもしれない。 「球の高さ、止め方は(海外選手と)違うかもしれないですが、2日間を戦って飛距離が足りないとは思わなかった」 海外ツアーに行くとどうしてもその飛距離に目が向く。ただ、「飛ばないなりに攻め方もあるので、ショートゲームを考えないといけない」と冷静に受け止める真の強さもある。 2日間でリビエラCCを去ることになった。それでも経験、課題、そして手応えと、多くの収穫を持ち帰ることができたはずだ。初めて海外メジャーを経験した3人が、この悔しさを糧に再び世界の舞台へ戻ってくる日を楽しみにしたい。(文・齊藤啓介)
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