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結婚を目前に控えたタイミングで、パートナーから重大な過去を打ち明けられる──。そんな体験談がSNSで話題となった。

投稿者によると、結婚直前になって交際相手の男性から「実は一回結婚していて、子どもがいる」と突然告白されたという。

こうした直前カミングアウトは決して珍しい話ではない。弁護士ドットコムにも、似たような相談が寄せられている。

相手の親にあいさつに行く当日、「実はバツイチ」と打ち明けられたバツイチは知っていたものの、結婚式直前に「子どもがいる」と明かされた  

いずれも「なぜ今なのか」というタイミングの問題と「前提が違った」という裏切りが重なり、関係そのものが揺らぐケースだ。

では、このような「重大な事実の隠し事」に法的な問題はないのだろうか。男女問題にくわしい原口未緒弁護士に聞いた。

●「結婚詐欺」にはなりにくいが…慰謝料の可能性も

結論から言えば、過去の結婚歴や子どもの存在を隠していたというだけで、直ちに「結婚詐欺」になるケースは多くない。刑事責任を問われるには「欺いて金銭を取る意図」が必要になるためだ。

ただし、話はそれで終わらない。たとえば、結婚を前提に多額の支出をしていた場合や、信頼を裏切られた精神的苦痛が大きい場合には、民事上の責任として慰謝料を請求できる可能性がある。

●結婚前なら「婚約破棄」、後なら「離婚理由」になることも

入籍前であれば「婚約破棄」の理由になり得る。

結婚歴や子どもの有無は、結婚の判断に大きく影響する重要な情報だ。それを伏せていたとなれば、「結婚しない」という判断にも相応の理由があると考えられ、場合によっては相手に慰謝料を請求できる可能性もある。

一方、すでに入籍している場合は、離婚できるかが問題になる。

こうした隠し事は、夫婦の信頼関係を大きく損なう行為と評価され、「婚姻を続けがたい重大な理由」として離婚が認められる可能性がある。

●問題は「過去」よりも「隠していたこと」

今回のようなケースで、特に問題視されるのは、「何を隠していたか」よりも「いつ、どう伝えたか」だ。

結婚直前や式直前といった、後戻りしにくいタイミングでの告白は、相手の判断の自由を狭める行為ともいえる。

結婚は、信頼関係のうえに成り立つものだ。過去そのものよりも、「それを隠していた事実」が、関係に決定的な影響を与えることは少なくない。

【取材協力弁護士】
原口 未緒(はらぐち・みお)弁護士
東京弁護士会所属。心理カウンセリング・アカシックリーディングも併用しながら、こじらせない円満離婚の実現を目指します。著書『こじらせない離婚―「この結婚もうムリと思ったら読む本」(ダイヤモンド社)
事務所名:法律事務所mio.
事務所URL:https://www.mio-law.com/