911 カレラ4 GTSへ迫る加速力 アリエル・ノマド 2(2) 敏捷性へ夢中 公道モデル最高レベルの楽しさ
ポルシェ911 カレラ4 GTSへ迫る中間加速
第2世代へ進化した、アリエル・ノマド。試乗車には18インチのヨコハマ・アドバン・タイヤが組まれており、これはオンロード向き。16インチのジオランダーを指定する事もできるが、公道を中心に乗るならベターなチョイスだろう。
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ノマド 2にはローンチコントロールが実装され、ブースト圧を最大にした309ps時の0-100km/h加速は3.8秒。これは、より軽量だった初代ノマドより0.7秒も鋭い。約50km/hから110km/hの中間加速は、992.2型のポルシェ911 カレラ4 GTSへ迫る。

アリエル・ノマド 2(英国仕様)
最大の特長は、極めて身軽なこと。先代より車重は増えたが、52.7kg-mという大トルクを3000rpm手前から得られ、クラッチペダルの感触は素晴らしく、圧巻のダッシュを簡単に繰り出せる。同時に、オフロードでの能力も引き上げられた。
6速MTは、変速感の緻密さでは以前のホンダ製ユニットに届かない。それでも、レッドゾーン間際に素早くレバーをスライドさせても、ストロークは短く、シフトミスの可能性は低いだろう。
フロントを軸に旋回する敏捷性へ夢中
本格的なオフロードを想定したマシンでありつつ、オンロードで秀抜な運転体験を享受できることに変わりはない。ビルシュタイン社製サスペンションにアドバン・タイヤが組まれた試乗車は、深い没入感を生んでくれた。
以前、ジオランダー・タイヤを履いたノマド 2をサーキットで試した時は、興奮の中に若干の不安感が伴ったことは事実。しかし今回の組合せなら、荷重を自在に移動させつつ、確かな自信でカーブへ飛び込める。

アリエル・ノマド 2(英国仕様)
サイドブレーキを引かずとも、ブレーキを引きずりながらキッカケを与えれば、サイドスライドは簡単に誘える。更にトルクを加えれば、リアを軽く沈ませながら、フロントタイヤを軸に旋回していく敏捷性へ夢中になれる。
他方、ホンダ製エンジンではなくなったことで、サウンドは変化。高域での甲高い響きは、楽しめなくなった。
クイックなステアリングには慣れが必要
乗り心地も素晴らしい。大きな起伏を高速で通過しても、軽いボディはしっとり揺れるだけ。アリエルによれば、サスペンション自体の設計を見直し、加減速時のアンチダイブ/スクワット性能も高めたという。
ボディロールは大きいとはいえ、安定性へ影響が及ぶほどではない。ビルシュタイン社製ダンパーはオプションだが、追加費用を支払うだけの見返りはある。

アリエル・ノマド 2(英国仕様)
滑らかなステアリングは、ロックトゥロックが2回転とクイックで、多少の慣れは必要。
車高が高めで、アリエル・アトム級のフィードバックは得られないが、正確に反応する。ブレーキペダルは、感触は若干曖昧ながら、無視できる範囲だろう。
燃費は、高速の巡航で13.6km/L。70Lタンクを満たせば、900kmは無給油で走れる。
公道モデルで運転の楽しさは最高レベル
初代のコンセプトを追求し、唯一の存在として強化されたノマド 2。性能と同時に扱いやすさも向上し、ドライバーズカーとしての実力は確実に進化した。少量生産メーカーのアリエルながら、製造品質の高さやデザインの美しさも、訴求力を強めている。
オプションを追加すれば、英国価格は9万ポンド(約1890万円)に迫る一方、乗員はほぼ外気へ露出し、多くの人が受け入れられるモデルではないだろう。ホンダ製ユニットからフォード製ユニットの変更で、パワー感やサウンドの特長は薄まった。

アリエル・ノマド 2(英国仕様)
それでも、公道を走れるモデルの中で、運転の楽しさは最高レベル。リセールバリューが高いことも、背中を押す材料にはなるはず。納車は2年待ちとのことだが。
アリエル・ノマド 2(英国仕様)のスペック
英国価格:6万7992ポンド(約1427万円)
全長:3440mm
全幅:1860mm
全高:1475mm
最高速度:215km/h
0-97km/h加速:3.8秒
燃費:13.6km/L(高速巡航時)
CO2排出量:−g/km
車両重量:715kg
パワートレイン:直列4気筒2267cc ターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:309ps/5950rpm
最大トルク:52.7kg-m/2850rpm
ギアボックス:6速マニュアル/後輪駆動

アリエル・ノマド 2(英国仕様)
