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年末年始やゴールデンウイークなどの3大ピーク期、東海道・山陽新幹線の『のぞみ』は全席指定席となり、自由席が廃止されます。東北・北海道や北陸、秋田、山形新幹線でも「全車指定席」の列車が増えていますが、一方で『こだま』や『やまびこ』『とき』などの多くの列車には依然として自由席が設定されており、そこでは座席を巡る激しい攻防が繰り広げられています。
日本民営鉄道協会が発表している「駅と電車内のマナーに関する調査」を過去3年分(2023年〜2025年)遡ると、興味深い事実が見えてきます。実は、「座席の座り方」は3年連続で迷惑行為のワースト2位以内にランクインし続けており、特に混雑時の座席占領は、多くの乗客にとって「最も許しがたい行為」として定着してしまっているのです。

今回は、行楽客で賑わうある週末、始発駅からバッグで隣席を占領し続け、周囲の困惑を無視し続けた女性と、その状況を見かねて“強硬手段”に出た男性のエピソードをご紹介します。

記事の後半では、最新データと過去の調査を徹底比較。車内のマナーが「改善」されるどころか、なぜ逆に「悪化した」と感じる人が増えているのか――数字が物語るシビアな現実とともに、現代の車内マナーのあり方を考えます。

◆満席でも1人で2席分占領し続ける女性

 とある週末のこと。名古屋にある実家に行くため、妻と子供の3人で東京駅から新幹線のぞみ号に乗車した会社員の田島亮介さん(仮名・41歳)。始発からの乗車だったので自由席でも座席を確保することができたが、品川駅でも多く乗客が乗り込み、新横浜駅を出発する頃にはほぼ満席に。だが、一家3人が座る3列シートを挟んだ2列シートには窓側に20代前半くらいの若い女性が1人で座り、その隣にはバッグを置いて2席分占領していたそうだ。

「私も出張で新幹線を利用する際には同じことをやってしまうので偉そうなことは言えませんが、混んできたら自分の足元や膝の上に置き直す程度の常識は持ち合わせています。彼女が本当に気づいていなかったのかはこの時点ではわかりませんでしたが、内心空気読めよ、とは思っていました」

 女性も始発の東京駅から乗っており、座ってからはずっとスマホを操作。誰かとメッセージのやりとりをしている様子だったとか。

 車内では新たに乗り込んできた乗客が女性のほうを一瞬チラ見するが、彼女は一貫してこれをスルー。慌てて座席の上のバッグを片付ける気配もまったくなかった。

◆「空いてますか?」と声をかけられても無視

 すると、それまで誰も女性に声をかける者はいなかったが、20代後半くらいの男性が足を止め、「すみません、隣の席空いてますか?」と尋ねたという。ところが、女性はこれを無視したのだ。

「予想の斜め上すぎる態度を取ったことに驚きましたが、不謹慎ながらこの後どういう展開になるのか楽しみにしている自分がいました。この状況から女性が気づいていなかったわけではなく、おそらく確信犯的にやっていたと思ったからです」

◆「こちらの席ってどなたか座っていましたか?」

 男性はもう一度同じように言葉をかけるも女性は無視。普通なら諦めて立ち去ってもおかしくない状況だが、男性はここで突然振り向いて田島さんに話しかけたのだ。

「『こちらの席ってどなたか座っていましたか?』と聞かれたため、それはないということをしっかり伝えさせていただきました。座席の上にあったバッグは女性モノであることは彼も把握していたと思いますが、持ち主がお手洗いに行っている可能性を疑ったのでしょう。私にお礼の言葉を述べると、いきなり強硬手段に出たんです」

◆キレる女性にドスの利いた声で一喝