とりわけ印象的なのが、三笘との関係性である。グロスは三笘の動き出しを見逃さない。そして三笘もまた、グロスを信じてスペースへ走る。言葉を交わさずとも成立する連係が、ピッチ上に確かに存在している。トッテナム戦で生まれたスーパーゴール。そして、チェルシー戦でも似たようなボレーシュートがあった。

 三笘自身も、グロスの存在の大きさを実感している。

「冬に加入して、彼の色がよりチームに入った感じです。立ち位置だったり、ゲームを読む力だったり、サッカーをよく知っている選手。それがチームとして落ち着きにつながっている。ほんと引っ張ってくれてるって感じですね」
 
 さらに、相互理解について問われると、こう続けた。

「(グロスが移籍するまでの)2年間、一緒にやっている。お互い分かってますし、練習でもやっぱり見てくれる。どのタイミングでパスを出すかも分かっているので。頼りになります」

 積み重ねてきた時間が、そのままプレーの質に変換されている。偶然ではなく、必然の連係。その安定感が、チーム全体にも安心感をもたらしているのだろう。

 シーズンは残り4試合だ。ヨーロッパへの扉は、すでに現実的な距離にある。三笘薫とブライトン。今季の終着点がどこになるのかは、まだ分からない。ただひとつ確かなのは今、彼らが「面白いところ」にいるということだ。その言葉どおりの結末を、自らの力で引き寄せたい。

取材・文●田嶋コウスケ

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