国境沿いの農家が写真展、カメラで守る鳥類と自然 中国雲南省

【新華社昆明4月23日】中国南西部の国境に位置する雲南省徳宏ダイ族ジンポー族自治州の美術館で17日、地元の農家10人による国境地帯農家生態写真展が開催された。
作品を出展した農家たちは、かつては農作業や出稼ぎで生計を立てており、中には猟師をしていた人もいた。今ではカメラを手に国境沿いを縦横に駆け巡り、生き生きとした鳥の姿を撮影している。農家たちは「野鳥ガイド」から「生態カメラマン」へと歩みを進め、写真展を通じて、国境に暮らす一般の人々が豊かな自然と生態系の安全を守る物語を伝えている。
自治州にある石梯村や大谷地村は中国とミャンマーの国境に位置し、森林は90%を超え、450種類以上の鳥類が生息している。地元政府は同自治州盈江県のバードウオッチング協会を招き、村に「野鳥ガイド」育成班を開設。参加した地元住民たちに、鳥の鳴き声の聞き分け方や観察方法などを指導した。
「バードウオッチング観光」の人気が高まるにつれ、毎年2〜5月のオオサイチョウなどの希少な鳥類の営巣期には中国本土のほか米国、フランス、インドなどから観光客が続々と訪れるようになった。地元住民の徐金海(じょ・きんかい)さんによると、今年2月には1カ所の観察ポイントに40〜50人の観光客が訪れ、一日の観光収入は1万元(1元=約23円)を超えた。
収入が増えても農家たちは生活を改善しようと思わず、真っ先にカメラを購入した。全国各地から訪れるカメラマンに教えを請い、鳥たちが生き生きと輝く一瞬を捉える技術を習得。レンズを通して国境の生態系を伝えている。
撮影した写真が増えてくると、農家たちは交流サイト(SNS)のアカウントを開設した。鳥類や熱帯雨林の美しい景色、日常の森林保護活動を発信すると大きな注目を集め、ネットユーザーからバードウオッチングの問い合わせが来るようになった。撮影による集客、増収による生活の質の向上、撮影レベルの向上という好循環が生まれた。(記者/孫敏)
