長崎大学病院は肝硬変の患者自身の細胞から「肝臓のもと」となる細胞を作り出し、機能を回復させる世界初の臨床研究を始めると発表しました。

臨床研究を始めるのは、長崎大学病院 肝胆膵・移植外科の江口 晋診療科長らのチームです。

「肝硬変」は、肝臓移植以外に根本的な治療が難しいとされていますが、国内では年間約2000人が移植を受けられずに亡くなるなど、深刻なドナー不足が続いています。

臨床研究で活用するのは、患者の肝細胞に薬剤を加えてつくる「CLiP細胞」です。

「CLiP細胞」は、正常な肝細胞に変化することから、再び患者の肝臓に戻すことで、肝硬変の症状を改善させ機能の回復が期待されています。

(長崎大学病院肝胆膵・移植外科 江口 晋診療科長)

「自己の細胞を使うので、拒絶反応も少ないということで、我々がやっている移植が受けられないような患者の新たな治療として、提案できるのではないか」「この治療があれば、もっと多くの患者を長崎大学病院で治療できる」

江口診療科長によりますと、CLiP細胞は遺伝子操作を行わないため「がん化」のリスクが低く大量培養が可能だということです。

世界初となるこの臨床研究は再来年までに3人の患者に行い、安全性などを確認した上で将来の実用化を目指したいとしています。