東京下町のかつ呑み店4選|新小岩・茅場町・浅草・京成高砂で楽しむとんかつとお酒

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かつに合わせて頬張るご飯は格別。しかし、それに劣らぬ旨さを奏でるのがお酒だ。ビールやサワーなら爽快感をもたらし、ワインや日本酒なら旨みが増幅する。かつ×お酒。至福の組み合わせを楽しめるお店を集めました。

潤いにこだわったジューシーなとんかつを好きなお酒で気軽に『路地裏酒場Ron Tan〜ロンタン〜』@新小岩

2021年に立石から移転オープン。コロナ渦で居酒屋営業ができず、この場所が元とんかつ店だったという理由で始めたとんかつが人気に。

豚肉は様々な銘柄を積極的に扱い、「岩中豚」や「常陸の輝き」のほか「TOKYO X」は一頭買いする。店に届いてから部位ごとに水分を飛ばしながら熟成させ、状態によって再度保湿して寝かすなど納得の潤いになるまで時間をかける。

TOKYO Xの特ロースかつはそのボリュームに驚くが、きめ細かくジューシーで厚みを忘れてしまう。脂身も甘く、体に溶け込むように消えていった。

TOKYO X特ロースかつ単品3190円、肉とうふ450円、セロリサラダ580円、イチローズモルトハイボール770円

『路地裏酒場Ron Tan〜ロンタン〜』(手前から時計回りに)TOKYO X特ロースかつ単品 3190円、肉とうふ 450円、セロリサラダ 580円、イチローズモルトハイボール 770円 常連客がほぼ頼む肉とうふ。八角が効いている。スプラウトセロリのほどよい苦みが箸休めにぴったり。イチローズモルトのハイボールもお値打ちだ

お酒は日本酒から焼酎、泡盛、ハイボール、ワインまで幅広い。

「店主がお酒好きだから、いろんなものをそろえたくなるんです。今後はもっと増やす予定」と妻の王さん。

とんかつ以外のつまみも黒板にずらりと並び、どれも手頃な価格で心配になるほど。気軽なとんかつ飲みならぜひ知っておきたい一軒だ。

『路地裏酒場Ron Tan〜ロンタン〜』右/店主・渡部隆一さん、左/王暁媛さん

店主:渡部隆一さん、王暁媛さん「肉の旨みを引き出す自家製昆布塩はダシから作っています」

『路地裏酒場Ron Tan〜ロンタン〜』

[店名]『路地裏酒場Ron Tan〜ロンタン〜』

[住所]東京都葛飾区新小岩1-32-8

[電話]080-8441-6367

[営業時間]17時半〜22時(21時半LO)※昼は「とんかつ暁」として11時半〜15時(14時LO)の営業

[休日]月(祝の場合翌休)

[交通]JR総武線新小岩駅南口から徒歩3分

サクサクじゅわ〜の香ばしいとんかつはサワーですっきり『豚豚拍子』@茅場町

かつ呑みが楽しめる居酒屋として2025年9月にオープン。メインのとんかつはサックサクで、歯ざわりの音が周りまで聞こえてくるほど。お肉はしっとりとして柔らかく、香ばしい衣とのメリハリが最高!この軽やかな歯ざわりは、高温・短時間で揚げたあと、休ませて油を落ち着かせることがポイントだとか。

上ヒレカツ1848円、ベーコンとゆで玉子のとんかつ屋のポテトサラダ550円、生絞りレモンサワー715円

『豚豚拍子』(左手前から時計回りに)上ヒレカツ 1848円、ベーコンとゆで玉子のとんかつ屋のポテトサラダ 550円、生絞りレモンサワー 715円 とんかつは岩塩で味わうほか、九州の刺身醤油も好評。ポテトサラダは卵たっぷりでピリッと効かせた胡椒がお酒を呼ぶ

10日ほど熟成させた林SPFポークの深い甘みと旨みも相まって、果汁たっぷりの生搾りレモンサワーがグビグビ進む。いや、ビール、ハイボール、焼酎などなんでも受け止めてくれそう。

「お酒を飲むなら刺身も食べたいでしょ」と、代表取締役の山崎さんが毎朝築地に出向いて仕入れる魚介はどれも食べごろ。

穴子やアジのフライもふわふわで目利きの腕を実感。最後はひと口ポークジンジャーカレーを頼み、数切れ残しておいたとんかつを入れてカツカレーで締めくくるのもアリ!

『豚豚拍子』右/店長 福岡孝司さん、左/代表取締役 山崎一彦さん

店長:福岡孝司さん、代表取締役:山崎一彦さん「やわらかく旨みが深いとんかつの決め手は熟成と丁寧なカットです」

『豚豚拍子』

[店名]『豚豚拍子』

[住所]東京都中央区日本橋茅場町1-12-6FF日本橋茅場町ビル1階

[電話]03-3527-3136

[営業時間]11時〜14時、17時〜22時(21時LO)、土:11時〜14時

[休日]日・祝

[交通]地下鉄東西線茅場町駅3番出口から徒歩1分

昭和15年から続く「薄衣」の伝統をキープボトルで楽しむ『とんかつ弥生』@浅草

野球選手、相撲力士、競馬騎手などのサインが貼られているお店だ。「力士はすごく食べるよ〜」と店主の米林さんが笑顔で迎えてくれる。

ここの旨さは衣の薄さ。噛み音は「ザワリ」。パリンと割れるような歯応えだが、肉から剥がれない。この品のよいアッサリ感がクセになること請け合いだ。肉、パン粉、ラードにこだわり続け、代替わりしても継承してきた、戦前からの変わらぬ味なのである。なんとも浅草らしい話。

ロースかつ<上>2200円(定食は2400円)、金時草シーザーサラダ1200円、オムレツ500円、麦焼酎九右衛門800円

『とんかつ弥生』(左手前から時計回りに)ロースかつ<上> 2200円(定食は2400円)、金時草シーザーサラダ 1200円、オムレツ 500円、麦焼酎九右衛門 800円 かつは、並・上・特上で厚さが倍々になる。薄衣が剥がれない秘密は「力技です(笑)」と店主

辛子をたっぷりつけて、ブルドッグソースベースのとんかつソース、いや、ヤマサ醤油もいいが、店主に声をかければ、メニューにない、青唐辛子入りの特性ピリ辛ポン酢ダレも小皿で出してくれる。

とんかつ店ながらラストオーダー23時の飲み処仕様もうれしい。金時草や加賀蓮根、金沢春菊などの加賀野菜の充実ぶりや、卵を溶いた締めの豚汁も、ぜひ忘れずに。

『とんかつ弥生』店主 (左)米林冴子さん、米林雄二郎さん

店主:米林冴子さん、米林雄二郎さん「豚肉と加賀野菜でビタミンBが豊富な飲み方ができますよ」

『とんかつ弥生』

[店名]『とんかつ弥生』

[住所]東京都台東区浅草3-12-4

[電話]03-3873-4743

[営業時間]12時〜14時(13時半LO)、18時〜24時(23時LO)

[休日]不定休

[交通]つくばエクスプレス浅草駅A出口から徒歩4分

焦がし醤油の香りにふつふつと卵が踊る!極上かつ煮、ここにあり『御食事処ときわ』@京成高砂

京成高砂駅の南口を出て、商店街の途中。店に入ると、右のお客も、左のお客も、手前も奥も、カツ煮を食べていた。こちらもまずはカツ煮を狙うしかない。

待つことしばし、着鍋してフタを開けると、ふつふつと音を立てて卵が揺れていた。焦げた醤油の香ばしさが鼻をつく。ああ、この匂いだけで飲める!

かつ煮800円(定食1170円)、ゆで豚となすのおろしポン酢820円(定食1190円)、阿櫻900円

『御食事処ときわ』(手前)かつ煮 800円(定食1170円) (奥)ゆで豚となすのおろしポン酢 820円(定食1190円) (ドリンク)阿櫻 900円 ゆで豚となすのおろしポン酢は常連の愛好家がなんとかこの店の定番にしようと毎回頼み続けて、ついにメニュー入りしたという逸話がある

「土鍋でやらないと、この香りが出ない。音も味も」と店主の市川さん。

卵は1個半が丁度で、これより多く投入すると、ふつふつがなくなってしまうそう。ツユの味付けは甘い方向ではなく、醤油が効いているので酒が合う。日本酒の揃えも充実して飲み飽きないので、仲間と数人で”かつ飲み”するのにぴったりだ。

「うちは町の食事処だから、なんでも出します。旬のものをいいお値段で、ゆっくり楽しんでほしいですね」(前出・店主)

帰りたくなくなる一軒を発見だ。

『御食事処ときわ』店主 (右)市川智也さん、市川啓子さん

店主:市川智也さん、市川啓子さん「味は説得力が大事!いい素材を揃えてお待ちしています」

『御食事処ときわ』

[店名]『御食事処ときわ』

[住所]東京都葛飾区高砂3-8-2

[電話]03-3657-6407

[営業時間]11時半〜15時(14時半LO)、17時〜22時(21時半LO)

[休日]火・水

[交通]京成本線京成高砂駅南口から徒歩2分

撮影/小澤晶子(ロンタン、豚豚拍子、とんかつ弥生)、浅沼ノア(ときわ)、取材/井島加恵(ロンタン、豚豚拍子)、輔老心(とんかつ弥生、ときわ)

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※月刊情報誌『おとなの週末』2026年3月号発売時点の情報です。

【画像】至福の組み合わせ! 下町で楽しめる「かつ呑み」4選(24枚)