菊池雄星 世界一奪回のカギは「メジャーリーガーを増やす」 システム構築、フィジカル強化も課題に
エンゼルスの菊池雄星投手(34)が24日(日本時間25日)、オープン戦・ドジャース戦前にメディアに対応。日本野球が再び世界の頂点に立つため、提言した。
開幕2戦目となる27日(日本時間28日)の敵地でのアストロズ戦でシーズン初先発することが決まっている菊池。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では初めて侍ジャパンのユニホームを身にまとったが、準々決勝で世界一となったベネズエラに敗れた。「道半ばで終わってしまっているので。不完全燃焼のまま、シーズンに入るって感じかなと思います。やりきった感とか全くなくて、むしろ、もっとやれることがあったかなっていう思いもしながら、その悔しさをシーズンにぶつけたいなと思います」と意気込みを示した。
世界一連覇を狙った侍ジャパンの前に大きく立ちはだかったのは、ピッチクロック、ピッチコムなどルールへの対応とも言われるが、菊池は「WBCで勝つってことを考えたら、取り入れるべきことだとは思いますけど」としながらも「でもWBCで勝つってことを考えてるんだったら、もっともっと他にやらなきゃいけないことはいっぱいあると思う」と話した。
菊池の考える最優先事項は「まず、メジャーリーガーを増やさないと、いけないと思う」。そのうえで「メジャーに早く来られるっていうシステムを作る方が、本質的には、ルールがどうこうっていうのより大事なのかなとは思います」と今後の課題を挙げた。
もちろん「日本のプロ野球も素晴らしいですし。今の質問は“WBCで勝つためにどうするか”だったので」と日本からの選手流出を歓迎しているわけではない。「勝つことだけを考えたら、それはメジャーでプレーして、レベルの高い中でプレーするっていうことが、一つだと思います。ただ日本のプロ野球を盛り上げる必要がありますし、別にメジャーがいいからっていうことを言いたいわけじゃない。ピッチクロックとか、いろいろ細かいルールというのは、もちろん対応していく、取り入れていく必要はあると思いますけど、そこをやったからといって、メジャーとの差が縮まるかと言ったら、またそういうことではないと思います」と持論を展開した。
日本でプレーする選手は今回のWBCで「フィジカルが違う。あとパワー、スピード。エンジンの部分ですね。というものを、やっぱり違うなって感じて、帰ったと思うんですよ」と振り返る。「上から目線」と前置きしたうえで「代表レベルの選手が思って日本に帰ったってことが、大事なこと。それを感じた選手たち、トップの選手たちが、それぞれのチームで若手だったり、メジャーを目指している選手たちに伝えていくっていうことで、どんどん日本のレベルも上がっていく」と思い描く。
「僕も8年プレーしてますけど、やはりフィジカルの差は大きいですし。日本人はフィジカルで勝てないから、柔軟性で勝とう、とかいうふうにいきますけど、フィジカルで勝てないとしても、近づく努力は必要なので、そこは逃げちゃいけないかなと思います」と経験をもとにした貴重な提言を行った。
「最初で最後の代表」と公言して臨んだ大会は不完全燃焼で終えた。だからこそ、敗戦後すぐに「WBCの借りはWBCでしか返せない」と“前言撤回”で次回大会への出場を希望した。再び、世界の頂点へ。菊池雄星は貴重な提言もしつつ、自らの実力もさらに磨いていく。
