デジカメ+スマホで空間スキャン。ソニー「XYN」が目指す“3DCG制作の民主化”
ゲーム感覚、なのにこのクオリティ!
バーチャルと名がつくコンテンツも、現代では珍しくなくなってきました。実質、バーチャル=3DCGで作ったナニカなので、3DCG制作が身近になったともいえますね。
しかし、3DCGを自在に生み出すには相応のスキルが必要でした。コンテンツ次第ではハードウェアなども必要でしょう。
そういった高度な専門知識や大規模な設備が必要だった3DCG制作をより手軽にするのが、ソニーが手掛けている3DCG制作ソリューション「XYN(ジン)」です。
2026年のCP+では、このXYNを紹介するブースが用意されていました。でも、そもそもXYNってどんなもの?
αのカメラ+スマホで、高画質な3DCGを作成
こちらの動画は、XYNのアプリを使って空間をキャプチャーしている様子。何やらカメラを持って歩いていますが、もう少し詳しく見ていきましょう。
XYNを一言で説明すると、空間コンテンツを作りたいクリエイター向けの一括ソリューション。公式サイトでは独自ソフトのほか、ヘッドセット、空間再現ディスプレイ、モーショントラッカーなどが紹介されています。
人物や空間をキャプチャーする際は、ソニーのカメラ(対応機種は一部)とスマホを連携させます。スマホでは現在開発中のアプリが走っており、この使い方がまた面白いんですよ。
アプリを起動すると、六角形のマークが出現。このマークにカメラを向けるように動かしていくだけで、3DCG作成のための素材撮影が完了するという仕組みです。まるでシューティングゲームみたいですね。
撮影に要する時間は5分程度ですが、その後は数時間ほどかけて専用ソフトにて3Dのデータが作られていきます。
そうしてできあがったデータがこちら。3Dで撮影しているので、見る角度に応じて奥行きや見え方が変わっているのがわかりますか? 撮ったものだと分かりずらいですが、現場でみるとちゃんと立体で見えてますよ!
ちなみに↑でデータを表示しているディスプレイは、裸眼でも立体的に視認できる空間再現ディスプレイを使っています。3DCGは確認・視聴するデバイスも専用のものが求められるのが普及させにくい点ですよねぇ(VRゴーグルとか)。
で、それを解決するための新製品も開発中とのこと。試作機として展示されていたこちらは、小型の空間再現ディスプレイです。スマホほどのサイズですが、奥行きや立体感はしっかり感じられました。発売されれば3Dコンテンツ確認が劇的に簡便になりそう。
ここまでは撮影と体験のフェーズを見てきました。しかし、XYNは「編集」という点でもユニークなんです。
例えばこちらの3D。変わったところはないように見えますが、実は人物、電車、風景が、それぞれ個別にキャプチャーされたデータなんです。つまり、編集によって同じ場所にいるように配置したわけですね。
この際、従来の制作フローでは光源などの関係で「オブジェクト置きました感」のある表現になりがちでした。ところがXYNは、オブジェクトの影や色などが馴染むようソフトウェアが自動で調整してくれるとのこと。
思えばソニーはLEDディスプレイを活用したバーチャルプロダクションにも早くから取り組んでいました。3Dキャプチャーはスマホなどでも可能ですが、デジカメを使えばより高画質で大画面にも耐えうるデータを作れるのが強みです。
XYNのアプリは鋭意開発中。プロダクション級の3Dがこれほど簡単に作れるようになったら…こいつぁ夢が広がりんぐですね。実家とか思い出の場所をキャプチャーしておけば、その世界に飛び込むような体験ができるかも。
Source: XYN Web Portal Site, Photo: ヤマダユウス型
