【3年前】2023年はChatGPTにラップをさせて遊んでいた。でも今は…
この記事は「ギズモード・タイムマシン」──すこし前の今日って、何があったんだろう?未来から観察してみたら、懐かしさだけでなく、意外な発見だってあるかもしれません。
2023年1月12日、「AIチャットボット、ChatGPTができること・できないこと」という記事を掲載しました。
当時は「AIにジェイ・Z風のラップを歌わせてみた」なんて遊びが最新トレンド。まだAIに人格があるのかすら怪しく、記事内でも「自分の名前すら答えられない」とツッコミを入れていたほどです。どこか「高機能なオモチャ」として、その限界を面白がっていた空気感がありました。
でも3年経った今、AIはすっかり生活に溶け込み、さまざまなことをかなりのパフォーマンスで達成できるようになりました。今では、文章生成だけにとどまらず、画像や動画の生成までも高い完成度で実行できるようになっています。
今読み返すと、当時の我々が、AIにラップや小説を書かせて楽しんでいた姿はなんだか微笑ましくも感じられますね。技術の進化スピードがあまりに速すぎて、昨今ではAIに対して恐怖すら覚えるという人も少なくないでしょう。
依然「精度不足」や「虚偽の生成(ハルシネーション)」といった課題はあるものの、もう3年後にはAIがどう発展しているかなど想像もつきません。3年後には、今の我々の驚きすらも微笑ましいと感じられるのかもしれませんね。
(以下、元記事を再編集のうえ掲載します)
今年はさらに飛躍必至なChatGPT。期待しかないです。
人工知能研究所のOpenAIが開発し、昨年公開されるやいなやネット民から絶大な指示を得ているChatGPT。
そのあまりの優秀さに、Googleが焦ってるとか、Microsoftが自社の検索エンジンに乗っけるとか、ネット民が楽しむだけでなくIT企業も大騒ぎしています。が、やはりChatGPTにも得意不得意はあるわけで。できること、できないこと、まとめてみました。
できること
1. ラッパーぽい歌詞がかける
米Gizmodo編集部が「トイレ」についてラッパーのジェイ・Zぽい歌詞を書かせてみたところ、見事なラップができました。ジェイ・Zなのでもちろん英語詞ですが、できあがったのがこちら。韻の踏みも素晴らしいですね。
Verse 1
I’m sittin’ on a throne of gold
A toilet fit for a king, never cold
I wipe my ass with hundred dollar bills
‘Cause I’m the man, and I’m living for the thrill
Chorus
Golden toilet, shining bright
I’m living lavish, day and night
Money and fame, they come and go
But this throne of gold, it’s here to show
Verse 2
I used to hustle on the streets
Now I’m sippin’ champagne, makin’ sweet beats
I made it big, and now I’m on top
Sittin’ on my golden throne, never gonna stop
Bridge
I’m the king of the game
Sittin’ pretty on my golden throne
I worked hard for this life of luxury
Now I’m living it up, ain’t nobody gonna stop me
Chorus
Golden toilet, shining bright
I’m living lavish, day and night
Money and fame, they come and go
But this throne of gold, it’s here to show
2. 官能小説が書ける
意外とこれは得意みたい。米Gizmodo編集部がタコが出てくる官能小説をリクエストしたところ、なかなかの出来だったそうです。詳しい内容は割愛しますが…。
他にも同じことを考える人はいて、例えばTwitch配信者Jordan Raskopoulosさんが米アニメ、スクービー・ドゥーを題材にしたものを書かせたところ、こちらも期待以上のモノが仕上がりました。…仕上がってしまいました。
3. 私の代わりになる
できるというより、できる自信があるようです。米Gizmodo編集部の質問に対するChatGPTの会話がこれ。
「ChatGPTの台頭でGizmodoの記者は大変になるでしょうね。Gizmodoの記者は、この新たなテクノロジーとどう向き合うべきか真剣に考える時ですよ」
4. SF小説が書ける
官能も上手いがSFもうまかった! こちらも米Gizmodo編集部が試したみたところ、玄人好みとは言いませんが、エントリーレベルそこそこの仕上がりにはなりました。ちょっと人間がお手伝いしましたけどね。
5. 卒業論文が書ける
書けます。書けますけど、書かせた人間は落第です。
米ファーマン大学の教授が、ある生徒の哲学的パラドックスについての論文が、ChatGPTによって書かれたことを見破っています。
教授いわく、クリーンな文体だけど、はっきりAIによる執筆だとわかる内容だそう。小学6年生が論文書くのと同レベルだとか。他の教授も同意見で、AI論文は稚拙ですぐバレます。
できないこと
1. 自分の名前はわからない
どうも自分の存在がハッキリしていない様子。ChatGPTといろいろな会話を楽しんでいる中で、「ねぇChatGPT、今後の出版業界でチャットボットの影響はどうなっていくと思う?」と尋ねると、「ChatGPTが何なのかまったくわからないです」という返答が。
時と場合にもよるようですが、自分について急に記憶喪失気味になることも…。
2. コーディングはそこそこ
得意そうにみせて、実はコーディングよりも創造豊かな小説作りの方が向いているようです。まぁ、書けることは書けるけど、コーダーとして(まだ)優秀とはいえないというのが現状。
それでもChatGPTにコードを書かせたい人はけっこういて、プログラミング系コミュニティのStack OverflowではChatGPTコードが禁止されてしまいました。
3. ニューヨーク市の学校では使えない
教育現場への影響を考え、ニューヨーク市の教育省はChatGPTの利用を禁止しました
ChatGPTに宿題させたり、論文かかせたりする悪い子がでてくるかどうか、さてどうでしょう。
4. 弁護士の代わり
AI弁護士が法廷に立つと話題になっている上に、一部の法律事務所ではチャットbotの手をかりて法的専門文書を書いているという話もあります。が、現時点ではAI弁護士が人間の善悪を判断し判決を下すのはまだ無理。まだ、ね。
5. 正確な報道記事は書けない
米Gizmodo編集部が、Gizmodoのテイストで記事をいくつか書かせてみたところ、全体のまとまりはよかったものの、どうしてもどこかに虚偽の内容が混ざってしまう難点があったとのこと。
どうも、ChatGPTは、自身が知らない内容について捏造(創作)してしまうクセがあるようで、ジャーナリズムとしては致命的です。
本日のテックな答え合わせ
予言的中度:★★★★★
ロストテクノロジー度:★
再評価度:★★★★

