まだ励ましてる?うつ病の家族に絶対やってはいけないNG対応
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「うつ病の家族にどう接すればいいか分からない」「つい励ましのつもりで、相手を傷つけることを言ってしまう」――。家族のサポートは回復に不可欠ですが、無意識の言動が症状を悪化させてしまうことがあります。
YouTubeチャンネル登録者数16万人を誇る「生活に役立つメンタルヘルス」の精神科医・高橋倫宗氏とカウンセラー・鬼頭智美氏が、人気動画の反響をもとに「うつとは何か」「どんな対処が必要か」を徹底解説した書籍『精神科医とカウンセラーが解きほぐす 自分では気づけないうつのケツロン』。
30年にわたる治療・カウンセリングのノウハウから、心のSOSに気づくためのポイントを紹介します。

その不調、甘えじゃない。うつ病のサイン・家族のNGワード・似た病気まで、専門家と学ぶ心の守り方(全4回中の第3回・毎週木曜更新)
第2回>>「理性のブレーキが効かなくなる」失恋の苦しみを酒で紛らわす人が陥るうつ病の罠


(本記事は『精神科医とカウンセラーが解きほぐす 自分では気づけないうつのケツロン』から一部を抜粋・編集して掲載しています)


「説教は禁物」話を聞くことの本当の意味

うつ病の人が最もつらく感じるのは、家族から無関心でいられることです。だからこそ、そばに寄り添う姿勢は非常に重要になります。

そこで意識したいのが、「1日1回5分でよいので、家族が話を聞いてあげる」という時間です。ただし、ここでのポイントは「必ず聞くことに専念して、自分の考えばかり話すことは絶対にやめてください」という点です。

良かれと思ってのアドバイスが、いつの間にか本人を追い詰める「説教」になってしまうのは、最も避けたいケースなのです。

「何もできない」本人を追い詰める善意の無理強い

「朝の散歩は体にいいから」と気分転換を勧めたくなることもありますが、うつ病の方にとってはそれすら難しい場合があります。大前提として知っておいていただきたいのは、「そもそもうつ病は何もできなくなる病気」だということです。

初期の頃には起き上がることさえ困難な場合があり、できないことを無理強いするのはうつ病を悪化させてしまいます。

これは、学校や仕事のことでも同じです。将来への不安から「早く復帰させないと」と焦る気持ちは分かりますが、進級や受験に追い立てられてしまい、無理をさせることは良くありません。今は健康を最優先に考え、休学制度や会社の傷病手当金といった選択肢も視野に入れて、主治医とじっくり相談するのが賢明でしょう。

ネットの「うまい話」には要注意

心配するあまり、インターネットで見た「うつ病に効くサプリ」などを勧めてしまう家族もいます。しかし、少し立ち止まって考えてみてください。確実に効果があるものならばきっと主治医が勧めているはずなのです。

回復には時間がかかるものです。確証のない「うまい話」に振り回されず、まずは主治医を信頼することが大切だと言えるでしょう。

家族の対応一つで、症状は良くも悪くもなります。回復には家族の支えが不可欠なのは間違いありません。大切なのは、焦らず、正しい知識を持って、本人と主治医とチームを組んで治療に取り組むという視点を持つことなのかもしれません。


本連載の原案書籍『精神科医とカウンセラーが解きほぐす 自分では気づけないうつのケツロン』では他にも
Q8 女性のほうがうつ病になりやすいのは本当ですか?
Q19 うつ病を予防する食事方法のポイントを教えてください。
Q33 家族から死にたいと打ち明けられたらどうしたらよいですか?
Q49 うつ病の療養中にやってはいけないことを教えてください。
などうつ病に関する疑問に精神科医とカウンセラーがQ&A方式で回答しています。



著者情報


高橋倫宗


東京慈恵会医科大学卒業。医学博士・精神科専門医
高橋医院院長ミーデン株式会社顧問。
YouTubeチャンネル「生活に役立つメンタルヘルス」の原稿執筆担当。

鬼頭智美


昭和女子大学大学院卒業。臨床心理士・公認心理師
ミーデン株式会社統括心理士
YouTubeチャンネル「生活に役立つメンタルヘルス」のMC・原稿執筆担当。

◆生活に役立つメンタルヘルスさんの記事一覧は


【ECHOES連載企画】その不調、甘えじゃない。うつ病のサイン・家族のNGワード・似た病気まで、専門家と学ぶ心の守り方

第1回 おしゃれだった人が「きれいにする意味すら分からない」うつ病になった人が見せる行動の変化
第2回 「理性のブレーキが効かなくなる」失恋の苦しみを酒で紛らわす人が陥るうつ病の罠
第4回 仕事で疲れた夜「また食べてしまった…」その″ストレス食い″実はうつ病のサインかも?
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