発熱や頭痛が起こる原因


発熱の主な原因として、風邪やインフルエンザ、新型コロナウイルス感染症が挙げられます。

これらの感染症では、発熱とともに喉の痛みや咳、だるさを伴うことが多いです。また、感染性胃腸炎や肺炎、腎盂腎炎なども発熱を引き起こし、下痢や腹痛、呼吸困難、腰痛などの症状を伴うことも少なくありません。

また、頭痛が起こる原因はさまざまです。感染症による頭痛は発熱に伴って起こることが多く、ウイルスや細菌による炎症が原因で生じます。また、緊張型頭痛は、ストレスや姿勢の悪さからくる肩や首のこりが影響し、頭全体が締め付けられるような痛みが特徴です。偏頭痛は血管の拡張が原因となり、ズキズキとした痛みが片側に現れます。


風邪による発熱をむやみに下げなくてもいい理由
発熱は、体がウイルスと戦うための防御反応のひとつです。特に風邪をひいたときの発熱は、ウイルスの増殖を抑え、体内から排除しようとするはたらきがあります。そのため、むやみに解熱剤を使用して熱を下げる必要はありません。発熱を無理に抑えてしまうと、体の免疫が十分にはたらかず、風邪の治りが遅くなることがあります。熱が出たときは、体を冷やしすぎず適度に保温し、水分や栄養をしっかり補給しながら安静に過ごすことが大切です。

ただし、38度以上の高熱が長く続く場合は、風邪以外の病気の可能性もあるため注意が必要です。インフルエンザや肺炎など、感染症のおそれもあるため、適切な対応をするためにも医療機関を受診しましょう。


解熱鎮痛剤の処方薬と市販薬の違い
解熱鎮痛剤の処方薬と市販薬では、購入方法や成分構成が異なります。

処方薬を購入するためには医療機関を受診し、処方せんを発行してもらう必要があります。一方、市販薬は処方せんなしで購入できるため、手軽に入手できるのが特徴です。ただし、要指導医薬品や第一類医薬品は薬剤師がいる薬局でしか購入できません。

また、成分の違いとして、処方薬は特定の症状に対して効果を発揮しやすいように、1種類の成分で構成されていることが多いのに対し、市販薬は解熱鎮痛成分に加えて、抗炎症作用や胃の負担を軽減する成分、カフェインなどを配合しているものもあります。


【薬剤師が選ぶ】市販の解熱鎮痛剤の選び方


市販の解熱鎮痛剤を選ぶときにどういった基準で選べばいいか悩むこともあるでしょう。ここからは市販薬に配合されている成分の特徴や薬の剤形に着目して、解熱鎮痛剤の選び方のポイントをお伝えします。



主に熱を下げたい方は【アセトアミノフェン】


熱を下げることを優先したい方は、「アセトアミノフェン」が含まれているものがおすすめです。
アセトアミノフェンは、体温中枢に作用して熱を下げるはたらきがあります。ただ、炎症を抑える作用は弱いため、炎症が原因で腫れや痛みがあるときには適していません。そのため、主に熱冷ましとして使われます。

アセトアミノフェンは子どもから高齢者まで幅広く使用できる解熱剤で、錠剤だけではなく粉薬や坐薬などさまざまな剤形の商品が販売されています。
また胃への負担が比較的少なく、空腹時にも飲めるのが特徴です。胃腸が弱い方におすすめの成分と言えるでしょう。


頭痛やのどの痛みも一緒に抑えたい方は【NSAIDs】


頭痛やのどの痛みも一緒に抑えたい方は、「ロキソプロフェン」「イブプロフェン」「アスピリン」「イソプロピルアンチピリン」などがおすすめです。これらの成分はまとめて「NSAIDs」とも呼ばれます。炎症を引き起こす原因となる物質が体の中で発生するのを抑えるため、炎症による発熱や痛みに対して効果的です。

アセトアミノフェンに比べると胃への負担が大きく、副作用として胃腸障害が報告されています。胃腸が弱い方や解熱鎮痛剤で胃の調子が悪くなったことのある方は、控えたほうが良いでしょう。

NSAIDsを配合する市販薬は15歳以上の年齢制限がある商品が多いため、購入時に十分確認する必要があります。


飲み薬が苦手な子どもには【アセトアミノフェンの坐薬】


解熱剤は小さな子どもでも飲めるものもありますが、錠剤や粉薬の味が苦手という場合もありますよね。

また、咳や吐き気などで一時的に飲み薬を受け付けてくれないこともあるでしょう。
飲み薬が苦手な子どもには、坐薬タイプの解熱剤がおすすめです。アセトアミノフェンが直腸からすみやかに吸収され、効果が発揮されます。

人によっては挿入後に外に坐薬が出てしまうことがあるため、数十秒間は指でそのまま肛門を押さえておきましょう。また気温が高いところに保管しておくと、坐薬が溶けてしまう恐れがあります。涼しいところで保管するか、冷蔵庫内で保管しておくと良いでしょう。