2002年にイタリアの有志が発表したゲームボーイアドバンス向けタイトルの「Kien」が、22年の時を経てついに発売されました。Kienは発表当時と同じのまま、ゲームボーイアドバンス向けのゲームとして発売されます。

Kien, the most-delayed video game in history, released after 22 years | Games | The Guardian

https://www.theguardian.com/games/article/2024/jul/04/kein-the-most-delayed-video-game-in-history-released-after-22-years



22 Years After Later, Kien Is Finally Out On Game Boy Advance

https://kotaku.com/kien-game-boy-advance-22-years-most-delayed-game-gba-1851578935

ゲームの開発サイクルが長期化し、発売が遅れるということはしばしばあるものですが、発表から十数年が経過してからゲームが発売されることになるというのは非常にまれです。しかし、前例がないというわけではなく、例えばDuke Nukem Foreverは1997年に発表されたものの、発売されたのは14年後の2011年でした。

Kienは2002年にイタリア人の有志が発表したタイトルで、開発チームはゲーム開発の経験がゼロという素人の寄せ集めだったそうです。発表から2年間でKienの開発が熱心に進められ、ゲーム自体は完成します。しかし、ゲームパブリッシャーがKienの販売を希望しなかったため、ゲームボーイアドバンス向けのタイトルとして販売されるには至らなかったそうです。ゲームパブリッシャーの興味を引けなかった理由のひとつとしては、「ゲームボーイアドバンス向けタイトルとしてゲームを販売するには多額のコストが必要であったこと」が挙げられています。

その後、開発チームのメンバーはゲームデザイナーのFabio Belsanti氏だけとなり、同氏は自身のゲームスタジオを設立します。Belsanti氏の立ち上げたゲームスタジオは、子どもやティーン向けの教育ゲームを作っているそうです。それでもBelsanti氏はKienの販売を完全に諦めたわけではなかったそうで、近年のレトロゲームブームに合わせてKienをリリースしようと決意します。

Kien - Official Game Boy Advance Trailer #2 (2024) - YouTube

開発者のBelsanti氏は、「私たちは音楽のレコードやカセットテープの復活と似た流れをゲームで体験していると思います」「(レトロゲームが現役で遊ばれていた)時代を生きた世代の郷愁と、後からレトロゲームの存在を知った人々の好奇心によって、以前のよりも原始的な形態のメディア(レトロゲームやレコードなど)への回帰が起きているのです」とThe Guardianに語っています。

22年越しにKienをリリースすることに成功したBelsanti氏は、「このゲームをオリジナルのコンソールでリリースするということは、ロマンチックでまさに魔法のような経験です」「Kienが元のリリース予定だったプラットフォームで販売することができたという事実は、夢のようです」とも語りました。

なお、Belsanti氏はゲームボーイアドバンスなどの古いゲーム機向けの新作タイトルの販売をサポートしているゲームパブリッシャー・Incube8と提携し、Kienを発売することに成功。Kienはゲームボーイアドバンス向けのカートリッジ版が59.99ドル(約9600円)、エミュレーターでプレイできるデジタル版が9.99ドル(約1600円)で販売されています。

Kien (GBA) - Incube8 Games

https://incube8games.com/products/kien-gba



Kien (GBA) - Digital Edition - Incube8 Games

https://incube8games.com/products/kien-gba-digital-edition