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愛車は中古の11代目クラウン

クラウンと言えば、言わずと知れた日本を代表する高級車の1つであり、65年以上という長い歴史を誇るモデルである。

【画像】古き良きクラウン【小鮒氏の愛車を見る】 全14枚

それだけに新型が登場すると毎度のように賛否両論が巻き起こるモデルということもあるのだが、特に2022年7月に登場した16代目は、クロスオーバースタイルを纏ったFFベースの4WDとなったことで大きく方向転換を図ったモデルとして大きな話題を集めたのも記憶に新しいところだ。


愛車探しをしていたところ、クラウンにたどり着いたのだという。    小鮒康一

そんな折、大変個人的なお話で恐縮ではあるが、筆者は今年、20年落ち(正確には19年)となる11代目クラウンを購入した。

そのことを何気なくAUTOCAR JAPAN担当者に話したところ、「なぜ今クラウンを買ったのか、書いてほしい」と言われてしまったためこの原稿を書いているというワケである。

筆者は過去にクラウンを所有していた経験はなく、高級セダンとも無縁の生活を送っていた。

過去の愛車もどちらかというとコンパクトでライトウェイトなスポーティモデルが多かったので、そういった点からも不思議に思われてしまったのかもしれない。

正直筆者としても、何が何でもクラウンが欲しい! という気持ちがあったわけではなく、なんとなく大排気量のセダンに乗ってみたいというところから中古車探しをスタートさせており、クラウンに特別な思い入れがあったワケでもないのだが、購入の経緯と購入後の感想をお伝えしていこう。

大排気量セダン探してクラウンに

前述したように、1度くらいは大排気量のセダンに乗ってみたいというふんわりした考えから始まった中古車探し。

とはいえ潤沢な予算はないので、比較的底値となっている2000年前後のモデルかつ、購入後の維持のしやすさを考えて国産車をターゲットとした。


筆者の愛車は「ゼロクラウン」の1つ前の世代のモデル。古き良きセダンスタイルに惹かれたのだという。    小鮒康一

そして高級車らしい乗り味を楽しみたいということで、後輪駆動レイアウトであることも追加条件としたのだが、この時点ですでにトヨタと日産の2メーカーにほぼほぼ絞られてしまったのだ。

そこで「日本の高級セダンといえばやはりクラウンなのでは」と思い立ち、クラウンに絞って中古車をチェックする日々がスタート。

価格的には12代目モデルの方が底値となっていたのだが、ゼロクラウンという名前のとおり、新世代のクラウンとなってしまった12代目より、古き良きセダンスタイルを持っていた11代目の方が個人的にクラウンらしいと思ってのことだった。

11代目クラウンには、フォーマルなロイヤル系とスポーティなアスリート系と、2つのグレードが用意されていたが、筆者の考えるクラウンのイメージに近いロイヤル系をターゲットに探していると、近所のトヨタディーラー系中古車店に1台の車両があることを発見する。

車両本体価格は30万円台と格安で修復歴アリというものだったが、走行距離は5万km台と少なめで、グレードはロイヤル系の最上位であるロイヤルサルーンG。

本革シートだったのは誤算だったが(できれば傷みにくいファブリックが良かった)、シートの状態も比較的良好なものとなっていた。

そして何より、ディーラー系中古車店で保証付で販売されるという安心感につられてめでたく筆者の愛車になったというワケである。

「予想どおり」と「予想外」

かくして筆者の愛車となった2003年式クラウンロイヤルサルーンGだが、直6 3Lのエンジンは振動とは無縁な感覚でシュルシュルと回り続け、乗り心地は非常に安楽。これは購入前に抱いていたイメージと同じとなっていた。

その一方で意外だったのがその乗り味だ。


車両本体価格は30万円台と格安で修復歴アリだが、走行距離は5万km台と少なめ。グレードはロイヤルサルーンG。なつかしいナビはちょっと頼りない……。    小鮒康一

安楽な乗り心地であることは間違いないのだが、フワフワと頼りないものではなく、どこか一本芯が通ったような感覚で、ドライバーズカーとしても楽しくステアリングを握ることができるものとなっていたのである(ステアリングギア比はスローなので、タイトなワインディングは不向きだが)。

またボディの剛性感も素晴らしく、堅牢で守られている感があると同時に、2003年式でありながら、サイドエアバッグなども標準装備となっている点もありがたい。

燃費性能についてはそこまで期待していなかったが、高速道路を法定速度でゆるゆると走っていると14km/Lくらい走ってくるのも嬉しい誤算で、街乗りメインでも7-8km/Lといったところなのだ。

このように予想以上に満足度の高い筆者の11代目クラウンではあるが、不満点がないわけではない。

中でもナビがいわゆる「マルチ」と呼ばれるエアコンなどの操作も兼ねるものとなっており、当然ながら新しい地図データも供給されていないため、インパネの一等地にモニターが存在していながらも、ただのお飾りに成り下がっている点はかなり辛いところ。

もちろんBluetoothもUSBもHDMIもないし、テレビもアナログ放送はとうの昔に終了しているので、車内エンタメが最近のモデルに対して非常に乏しいのである(現在は外部入力でスマホから音楽を聴けるようにしている)。

また年式を考えれば当然ではあるが、運転支援システムなども備わっていないのも寂しいところだ(当時、オプションでレーダークルーズコントロールは設定されていたが、筆者の車両は非装着)。

とはいえ購入金額を考えれば満足度は非常に高く、古き良き高級車のイメージを味わいたいというのであれば、選択肢の1つとして検討しても損はないモデルといえるかもしれない。