rakumoはSaaS快走――株価に見直し余地
同社はスケジュール管理や電子稟議(りんぎ)などの業務支援ツールを企業に提供するSaaSのサービスや、DX(デジタルトランスフォーメーション)の導入支援を手掛ける。SaaSは米グーグルの業務用プラットフォーム「グーグルワークスペース」とセールスフォース・ドットコム<CRM>のプラットフォーム上で展開している。
21年12月末の累計クライアント数は2200社を超え(20年12月末比約200社増)、ユニークユーザーの数は45万人(同3.2万人増)に伸びた。1社当たりの販売額も右肩上がりだ。クライアントの業績拡大を背景に利用が増える中、製品ラインナップも強化した。SaaSの売上成長率は前々期比20.8%と高い。
顧客に対する手厚いフォローや、アンケートを活用した利便性の改善などにより、サービスの解約率は前期の月平均がわずか0.78%(前々期は0.93%)にとどまった。高水準の継続率を背景に、追加サービスの拡販で収益の上積みを図っている。昨年には、国内シェア1位のクラウド契約サービス「クラウドサイン」とrakumoの自社製品であるワークフローを連携させる機能を設けたほか、ワークフローとクラウドサインのセット販売も可能とした。
■文教向け拡大も期待
今期は成長投資を続けつつも、利益は拡大する計画だ。グーグルワークスペースの導入はベンチャー企業から中小、大手企業まで広がっていることを受け、営業部門を拡充。また、営業チャネルごとの分業制に切り替えて効率化を図るほか、大口顧客向けの専門部隊を設置する。今後の新規顧客開拓に期待が持てそうだ。
また、政府の学校IT化の国策の一貫で、大学や高校でも文教版のグーグルワークスペースが浸透し始めている。グーグルワークスペースと連携するrakumoのサービスへの問い合わせが増えるなど、新領域への本格進出に対する期待が高まっている。
株価は決算発表後にいったん売りに押されたものの、堅調な業績は評価される。全般相場の落ち着きとともに、見直し余地が意識されそうだ。(情報提供:モーニングスター社)(イメージ写真提供:123RF)
