18年には、中古EVから回収したバッテリーをモジュール単位に分解して再構築、リユースEVバッテリーと太陽光パネルを組み合わせた自律型ソーラー街路灯を福島県浪江町の国道114号線に設置した。

「太陽光発電で得たエネルギーを電気自動車から取ったリサイクルのリチウムイオン電池に蓄電して、超省エネのエネルギー照明として完結させた」形だ。

 自社の培ってきた技術を総動員してエネルギーの地産地消を実現。この拡大版が道路での太陽光発電技術につながっている。




EV時代を見据え
バッテリーの2次・3次利用

「19年にオークネット、20年にENEOSイノベーションパートナーズと資本業務提携をしました。弊社が進めている『自律型BaaS(Battery as a Service)』社会の構築には、この2社との提携が必要でした」(平塚氏)

 オークネットはネットオークション事業を手掛ける東証1部上場企業。中古車からスマホやPCなどのデジタル機器まで中古品のグレーディングを行い、グローバルオークションで国内外に販売している。このノウハウをEVのLibの二次流通で活用し、リサイクル市場を作る。

「Libは劣化するので走行距離が短くなったら、まだ使えるバッテリーでも新品と交換してしまう。それを回収して再利用します。ただ、バッテリーのへたり具合は乗る人によってバラバラ。電圧の異なるバッテリーを集めて使うのは非常に難しい。ただ、うちには〝無瞬断〟でバッテリーをつなげるコントロール技術があるので、劣化度が異なるバッテリーでも1つの製品として設計できます」

 バッテリーの循環社会実現で強力なパートナーとなるのが出資者で、2021年5月に協業を発表したENEOSホールディングス。

 BaaSプラットフォーム構築に向け、電動自転車、小型EVなど電動モビリティサービスを展開してバッテリーを1次利用。その後、使用済の中古バッテリーの劣化評価を行い、残存性能に応じて定置型バッテリーシステムとしてENEOSのサービスステーションなどで2次利用。さらに劣化したバッテリーは街路灯などで3次利用する。

 そして「本当にへたったらリサイクルしてリチウムやコバルトなどの資源を取り出して電池メーカーに卸し、バッテリーに生まれ返らせる」構想だ。

「カーボンニュートラルを実現するにはエネルギーの地産地消が必要。発電したエネルギーを蓄電して、そこで使う。その自律型エネルギーインフラのためのシステムが路面発電です。まずは日本で普及させ、産業を育成し、世界に向けても展開していきたい」と平塚氏は語る。

 創業以来、「環境一筋」できたミライラボ。その技術や構想力を活かす時期がきている。