人間の寿命は115歳が限界とする研究や、人間は105歳を超えると老化の進行が緩やかになるとする研究など、人間の寿命の限界に関する研究は数多く行われています。新たに、バイオテクノロジー企業Geroの研究チームによって「人間の寿命は120〜150歳が限界」とする研究結果が報告されています。

Longitudinal analysis of blood markers reveals progressive loss of resilience and predicts human lifespan limit | Nature Communications

https://www.nature.com/articles/s41467-021-23014-1

Gero scientists found a way to break the limit of human longevity | EurekAlert! Science News

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-05/g-gsf052321.php

研究チームはウェアラブルデバイスのユーザーデータやアメリカ疾病予防管理センター(CDC)が提供する統計情報から、健康な20〜80歳の人々の歩数データや血液検査の結果を収集し、転倒などのストレスに対する回復力と年齢の関係を調査しました。

以下の図は、ストレスを受けてから血液の状態が正常に回復するまでにかかる期間を示すグラフで、縦軸が血液の状態(0に近いほど正常に近い)を示し、横軸が期間を示しています。グラフを確認すると、高年齢になるほど、回復に時間がかかるようになることが分かります。



次に、ストレスを受けてから歩数が正常に回復するまでの期間を示すグラフを見ると、血液の状態と同様に、高年齢になるほど回復に長い期間を必要とすることが確認できます。



研究チームは上記の結果を基に、ストレスからの回復力と年齢との関係を示すグラフを作成しました。以下のグラフは縦軸が回復力(上に行くほど回復力が高い)を示し、横軸が年齢、実線の各色は、異なる統計情報を示しています。研究チームはこのグラフから、「人間の回復力は120〜150歳で失われる。これは、寿命の限界を示している」と結論付けています。



Geroのピーター・フェディチェフCEOは、「老化を完全に防止し、寿命を伸ばすことは不可能です。私たちは自然法則に介入するのではなく、健康寿命を可能な限り延ばす方法を研究しています」と述べ、寿命を延ばすことよりも健康に生きられる期間を延ばすことが重要だと主張しています。