家にあるもので簡単にできる!縫わない不織布マスクの作り方

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新型コロナウイルスの感染拡大で、政府は全世帯に「布マスク2枚」を配布すると発表。アイリスオーヤマやシャープなどの企業もマスクの増産に力を入れている。しかし、店頭では「マスク入荷未定」の張り紙ばかり。品薄状態はまだまだ続きそうだ。

「藤沢町でも、マスク不足は深刻です。咳エチケットに必要としている人は多く、なんとかならないかという思いで、ネット上に公開されている作り方を参考に、『縫わないマスク』を考えました」

そう話すのは、岩手県の藤沢町住民自治協議会・生涯学習推進員の星美智子さん。事務局員の千葉美香さんと、1週間かけて誰でもできるマスクの作り方マニュアルを作成した。

初めは、町内の自治会と小中学校で紹介し、「自宅にあるものだけで作れる」「売ってるマスクみたい」と話題に。医療現場や老人ホームなどの施設でも好評で、町内外からも問い合わせが来るという。

そこで、本誌も考案者である星さんに、縫わないマスクの作り方をわかりやすく教えてもらった。

■材料

・不織布タイプのキッチンペーパー
・不織布タイプの水切りネット
・長さ約10cmのビニールタイ
・15mm幅の両面テープ
・サージカルテープ(あれば)

■ポイント

・作る前に机を拭いて手を洗い、清潔を保って作業する
・キッチンペーパーの代わりに不織布タイプのふきんやエアコン用フィルターなどでも可
・使い回しをせず、必要なときにそのつど作るのが衛生的

■作り方

【1】材料を切る

キッチンペーパーは20cm四方と16cm四方を1枚ずつ切り出す。水切りネットは上から2cm幅の輪っかを2本切り出し、さらに上から16cm、右端から16cmを切り出す。輪っかは切ってひも状に。

【2】上下に両面テープを貼る

20cm四方に切ったキッチンペーパーの上側と下側に、左右の端までしっかり両面テープを貼る。

【3】水切りネットとキッチンペーパーを重ねる

16cm四方に切った水切りネット、その上に16cm四方のキッチンペーパーをきれいに重ねて20cm四方のキッチンペーパーの中央に置く。

【4】ノーズフィッターを仕込む


上側の両面テープの紙を外し、ビニールタイをテープの中心、下の際に貼る。両面テープの部分を上から内側に折り、重ねたキッチンペーパーを留めるように貼り付ける。下側も同じように下から内側に折って貼り付ける。

【5】折り線の目印をつける

プリーツを作るために、上から3cm、1.5cm、3cm、1.5cm、3cm、1.5cmの間隔で6カ所にペンで折り位置の目印をつける。

【6】プリーツを折って作る

目印に合わせて上から谷折り山折りを交互に繰り返す。

【7】プリーツを両面テープで留める

左右の際に両面テープを貼り、プリーツを留める。「マスクをしっかり押さえながら貼ると、プリーツが崩れにくいです」(以下カッコ内は星さん)

【8】耳にかけるひもを仕込む

左右の両面テープの紙を外し、水切りネットで作ったひもを1cm幅に折って、テープの内側の際に置き、ひもを挟み込むように両側から内側に折り込む。「切れ端が肌に当たって気になるなら、サージカルテープで覆うといいですよ」

【9】耳にかけるひもを結んで完成

耳にかけるひもを顔にフィットするように結ぶ。「最初は長さの調整が難しいかもしれません。まずは仮で結んで、微調整してみてください」

不織布マスクは布マスクに比べて、編み目が細かく微粒子を通しにくい。また、プリーツを入れて立体にすることで、鼻や頬まわりの隙間が少なくなり、密着度が増すというメリットもあるという。

「初めての人でも10分程度で作れますし、慣れればもっと簡単。私は5分ほどでできます」

実際に作ってみたところ、不器用な記者でも15分かからずに完成した。付け心地もよく、長時間装着していても、もたつくことなく鼻と頬にフィットしたまま。耳まわりを調節できるのも良かった。

マスク不足で困っているなら、試しに作ってみては。

「女性自身」2020年4月21日号 掲載