中共幹部も軍部も温首相に不満、しかし任期全うは確実=米外交文書
ウィキリークスが最近暴露した米国の外交機密文書で、多くの中国消息筋の情報が引用され、温家宝首相が「自由・改革派」路線に傾いていることについて中国共産党内部ではここ数年、多くの批判や圧力が生まれていることが指摘された。しかし、同時に、温首相への批判が高まっているとはいえ、首相の座がそれによって脅かされる可能性はないとしている。多維新聞網などが伝えた。 香港明報によると、今回明らかになった外電は、駐中国米国大使館が2009年7月に送った外交機密文書という。温首相に対するマイナスの噂に関するもので、情報提供者の実名が書かれた「機密扱い」文書が複数公開された。その中には、朱鎔基・元首相をはじめとする多くの高官が、温首相の経済分野での対応能力を不満に思っていたという内容もあった。 「温首相は自由派か否か」の問題について、天安門事件まで党中央弁公庁研究員を務めていた著名経済学者の呉稼祥氏は2009年に、「多くの人が温首相に対し、『超自由派』との認識を持っており、故・趙紫陽総書記とは、強烈な改革思想、特に政治改革思想を共有していた。温首相は2008年9月、国連本部での演説で、自由・民主・人権なる概念を『普遍的価値』であると公然と認め、宋平氏ら引退した老幹部から批判された」と明かした。 また、外交機密文書によると、四川〓(さんずいに文)川大地震が発生した翌日の2008年5月13日、温首相は人民解放軍がパラシュート部隊を被災地になかなか降下させないことに業を煮やし、一刻の猶予も許されないと叱りつけたという。今度は軍高層部がこれに腹を立て、胡錦濤主席に報告した。 文書は「温首相は最も人気のある指導者だ。かつての周恩来首相のように、これといった傑出した功績はないが、優れた演技者だ」という評価を取り上げ、「温首相は政治・経済の両分野で広くから批判を浴びたが、首相としての地位がそれらの批判で揺らぐことはあり得ない。来年秋に開かれる中共十八大(中国共産党第18回全国代表大会)まで首相職を全うすることは確実だ」と結論づけた。(編集担当:松本夏穂)
