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 元プロボクサーでタレントのガッツ石松(本名・鈴木有二)さんが2日、肺炎のため死去した。76歳。元プロボクサーで、タレント、俳優としてマルチに活躍し、昭和期を代表する人気タレントに。ガッツさんのユニークな姿は「ガッツポーズ」の語源となった。

 「ガッツポーズ」の誕生は3度目の世界挑戦となった1974年(昭49)4月11日。WBC(世界ボクシング評議会)同級王者ロドルフォ・ゴンザレスに8回KO勝ちして悲願のベルトを奪取。拳を突き上げる「ガッツポーズ」を披露した。

 

 試合は8回、石松が左フックから素早く右へつなげる“幻の右”でダウンを奪った。だが、米国人レフェリーは石松をコーナーへ追いやるとゆっくりとしたカウント。15秒を超えて立ったゴンザレスをアッパーで再び倒した際にはスリップと判定し、手を引っ張って王者が立つのを手助けした。

 激怒するセコンドを石松は冷静に手で制しめった打ちで仕留めた。当初1月に予定されていた試合はゴンザレスが毒グモにかまれたため3カ月延期。再延期は認めないとの一筆を取ったことが裏目と出た。

 だが、石松には延期が幸いした。合宿で走り込んで体力をつけエディ・タウンゼント・トレーナーの指導を受けてレベルアップ。試合中にすぐ諦めて倒れるような姿を「ガッツが足りない」と指摘されリングネームも「鈴木石松」から「ガッツ石松」に変えていた。

 プロ11敗もして引き分けも5つ。入場も三度笠(がさ)と合羽(かっぱ)姿でイロモノ扱いされていたボクサーは握りしめた拳を突き上げた。翌日のスポーツ紙には「ガッツポーズ」という表現が登場。石松は「人生が180度、いや380度変わった」と言った。“ガッツ伝説”の始まりだった。