日本の対外純資産が中国に抜かれ3位に、「技術で稼ぐ」から「資産で稼ぐ」への変化に懸念―中国メディア

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中国メディアの第一財経は8日、日本の対外純資産ランキング下落の背景について報じた。

財務省がこのほど発表したデータによると、2025年末時点の日本の対外純資産は561兆8000億円となり、前年比4.4%増加して過去最高を更新した。しかし、国際通貨基金(IMF)によると、日本は中国(636兆3391億円)に抜かれて3位に後退した。

日本の対外純資産は増加を続けている。財務省はその要因について、日本企業による米国などへの直接投資の増加や、日本の投資家が保有する海外の株式や債券の評価額上昇を挙げた。財務省が5月13日に発表した国際収支統計速報によると、25年度の海外投資による収益は26兆100億円に達し、過去最高を記録した。昨年以来、日米間の「史上最大規模」の貿易協定を実現するため、多くの日本企業が対米投資を積極的に拡大している。

順位が下がった理由について財務省は、(首位の)ドイツなどが大幅な経常黒字を維持していることを挙げ、これらの黒字は主に力強い貿易実績によるものとみている。一方、日本では海外投資家が保有する日本国内資産の時価総額が上昇し、特に日本株の上昇によって対外負債が増加したため、対外純資産の伸びが抑えられたとの見方を示した。

これについて、日本企業(中国)研究院の陳言(チェン・イエン)執行院長は、「昨年末までに日経平均株価が4万ポイント未満から約5万ポイントまで上昇し、上昇率は約26%に達した」と説明。「海外投資家は日本の上場企業株を大量に保有しており、株価上昇に伴い保有株の評価額も大幅に増加した。国際収支統計ではこれが日本の対外負債増加として計上されるため、対外純資産規模が希薄化された」と解説した。

陳氏はまた、「日本の対外純資産の多くがドル建てであるため、円安によって円換算後の資産額が帳簿上、増加している。すなわち、日本の実際の国際的な利益獲得能力の低下という事実が覆い隠されている」と言及。「かつての日本には、技術力や製品力、経営能力などの面で他国を上回る企業があった。しかし現在の日本は、技術輸出ではなくますます投資によって利益を上げるようになっている。この傾向は今後も維持されるだろうが、日本が国際市場から利益を獲得する本来の能力は低下している」と指摘した。

記事は、円安の進行を食い止めるため日本政府が4月末以降、相次いで為替市場への介入を実施したものの、その効果は限定的だったと紹介。「日本では円安の継続に加え、中東情勢によって引き起こされた国際原油価格の激しい変動などの影響を受け、輸入インフレの問題が深刻化。輸入コストも大幅に上昇しており、多くの中小企業が価格上昇圧力に耐えられず、経営難に陥っている」と伝えた。

また、理論上は円安が輸出企業に追い風となるはずだが、世界的な需要低迷や生産拠点の海外移転などの影響により、輸出拡大による景気押し上げ効果は期待されたほどには現れていないとした上で、「日本経済は現在、円安でも景気を押し上げられず、インフレも抑えられないという難しい状況に陥っており、もともと回復力に乏しかった日本経済の先行きは、さらに不透明さを増している」と論じた。(翻訳・編集/北田)