ホンダがカナダEV専用工場の計画凍結、米国のEV需要減で戦略見直し…将来の回復可能性で「撤回」はせず
ホンダがカナダで予定していた電気自動車(EV)専用工場の建設計画を無期限で凍結する方針であることが6日、関係者への取材でわかった。
米国の関税政策やEV需要の減少を踏まえ、戦略の見直しが必要と判断した。
ホンダは2024年、カナダ・オンタリオ州にEV工場とEV用電池工場を建設すると発表。最大150億カナダドル(約1兆7000億円)を投資し、年間最大24万台を生産する計画で、カナダ政府などからも資金支援を受ける予定だった。当初は28年の稼働を計画していたが、トランプ米政権の関税政策を踏まえ、25年5月に2年程度の延期を発表していた。
ホンダは現在の市場環境でEV工場の建設を進めるのは困難と判断したものの、将来的に政策変更などでEV需要が回復する可能性も見越し、計画の撤回まではしない方針だ。
ホンダにとってカナダは主力市場である米国向けの輸出拠点で、同州にはガソリン車などを生産する工場を持つ。25年の米国販売台数のうちカナダからの輸出は約2割を占める。EV工場の新設は米国でのEV需要拡大に対応する狙いがあった。
ホンダは3月、米オハイオ州の工場で生産予定だったEV「0シリーズ」と、ソニーグループとの合弁会社「ソニー・ホンダモビリティ」のEV「アフィーラ」の開発中止を相次いで公表。EV開発中止などの戦略変更に伴い、26年3月期連結決算の業績予想で、最大6900億円の最終赤字を見込んでいる。EV事業の縮小を加速させ、経営資源をハイブリッド車(HV)に振り向ける方針だ。
