「若い頃は大丈夫だった」が一番危ない! 50代以上の女性は特に気をつけたい「脂肪肝になる原因」とは?【DON’T DIE 100歳まで健康に生きるアルブミンの法則】

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中高年女性に増えている脂肪肝

 ある研究によると、日本人の少なくとも4人に1人が、脂肪肝になっているといわれています。脂肪肝が増えている背景には、現代人の生活習慣があります。朝食を抜く、食事の時間が不規則といった食生活の乱れ、車移動や長時間のデスクワークによる運動不足、加齢や運動不足による筋肉量の低下、さらに睡眠不足などが重なることで、体の代謝機能は少しずつ乱れていきます。こうした状態が続くと、肝臓に脂肪がたまりやすくなります。

 脂肪肝は性別を問わず起こる疾患ですが、特に50代以上の女性に多いという特徴があります。その大きな要因のひとつが、糖質の摂りすぎです。50代女性の糖質摂取量が、目安とされる1日200gの約2倍にあたる400gに達しているという調査結果も報告されています。

 では、なぜ50代以上の女性は糖質を多く摂りやすくなるのでしょうか。背景にあるのが、閉経によるホルモンバランスの変化です。

 若い頃は、エストロゲンという女性ホルモンが活発に分泌され、血圧や血糖値を抑える働きをしています。男性にくらべて若い女性に高血圧や糖尿病が少ないのは、このエストロゲンの作用によるものです。しかし閉経を迎えると、エストロゲンの分泌は急激に低下します。エストロゲンには食欲を抑える働きもあるため、その減少によって食欲が増しやすくなります。さらに、ストレスによって分泌されるコルチゾールによって体が糖分を欲するようになります。甘いものを食べると一時的に気持ちが落ち着くのは、精神を安定させる脳内神経伝達物質のセロトニンが分泌されるためですが、この感覚を体が覚えてしまい、糖質への欲求が強くなっていくのです。

 こうして閉経を境に、これまでホルモンに守られていた体は、生活習慣病になりやすい状態へと変化します。特に注意が必要なのは、若い頃に健康だった人です。「今まで問題なかったから大丈夫」と油断していると、気づかないうちに肝臓の状態が悪化し、脂肪肝へと進んでしまうこともあります。しかし、こうした変化は年齢のせいとあきらめる必要はありません。筋肉を保ち、増やすことは、糖をため込まない体をつくり、脂肪肝を防ぐ大きな力になります。

【出典】『DON’T DIE 100歳まで健康に生きるアルブミンの法則』著:栗原毅/栗原丈徳