【独自】東大院教授が収賄逮捕「私が高級ソープ2時間8万円を接待した」業者側が全貌を告白
「ある日、佐藤のソープ通いが奥さんにバレてしまったのです。“匂い”に加えて、奥さんとのキスを嫌がるようになったみたいで……。それで、24年5月からは“昼ソープ”に変更して、ソープ後に間をおいてから夜は銀座の飲食店で打ち合わせするという月2回の接待に変わりました。銀座のクラブで接待するよりはソープに連れて行くほうが、かなり接待交際費が押さえられるので私としては助かったのですが……佐藤は高級ソープ店のMちゃんを気に入りすぎて、ソープ前に私の事務所でシャワーを浴びるようにもなりました。“お店”でお風呂に入るクセに、『綺麗にしてからMちゃんに会いたい』という理由で……」
「私の事務所でシャワーを借りるときは『スタッフを外出させろ』と言うんです。これにはウチのスタッフも怒り心頭だった。営業妨害も同然ですからね。佐藤は時折、私が予約を入れた2時間コースに、自腹を切って2時間追加することもあったのですが、皮膚科の権威と言える先生が、お肌によくないお風呂遊びを繰り返しても大丈夫なのか? とも思った。日焼けして出勤してきた東大のある先生のことを、佐藤が『医師としてなってない!』と怒鳴りつける場面も見ていたので」
そんな佐藤容疑者の健康管理も兼ねてか、吉崎容疑者のほうは自ら「Tafero-EM」なるHIV予防薬を個人輸入。ソープ前後には梅毒などの予防効果があるビブラマイシンも服用させるリスク管理能力の高さを発揮したという。その予防薬の服用方法をメモにして、佐藤容疑者と引地容疑者にも贈るマメさも発揮していた。ソープ代の支払いをしていたのは引地容疑者だが、吉崎容疑者は佐藤・引地両名に目配りしながら、高額接待の調整役を果たしていたのだ。
◆接待費17か月で計3000万円もむなしく「殺すぞ」「社会的に抹殺するぞ」と脅迫
こうして引地容疑者が接待に費やした額は17か月で「スーツの仕立て代などプレゼントしたものなどを含めると約3000万円にのぼる」という。だが、共同研究に費やした額はさらに大きなものだった。
「1年間の社会連携講座の運営にかかる経費は2000万円以上。これは前述とおり、日本中小企業団体連盟が持つことになっていました。ただ、私は接待費とは別に、佐藤教授とYには『研究のために必要だ』という理由で、6190万円分もの検査機械などを購入させられました。佐藤が定年で東大を去ったあとには、年収2700万円でクリニックの顧問に据えるようお願いされ、それも私は了承しました。私にできることはすべてやったつもりですが……佐藤は次第にはへそを曲げ始めた」
2024年8月30日、引地容疑者は銀座の高級飲食店で脅迫を受けたという。
「商品化には長い時間がかかるものなのに、『いつお金になるんだ!?』と怒りだし、しまいには『殺すぞ』『社会的に抹殺するぞ』『講座を潰すぞ』とぶちギレ、取り急ぎ現金1500万円持ってくるようにと指示されました。そのとき、佐藤と吉崎の誕生日プレゼントとして、私は一つ14万円のリモワのスーツケースを2人に贈ったのですが……それでも佐藤の怒りは収まらなかった。以降、共同研究はまったく進まなくなり、1つも論文を発表してもらえぬまま東大から社会連携講座の打ち切りが一方的に決められた。それで私は愕然として脅迫の被害届を24年9月に出したのです。25年5月には東大と佐藤、吉崎に対して損害賠償請求訴訟も起こしました」
今も続く民事裁判では佐藤・吉崎両容疑者はいずれもソープ接待を認めがながらも、「原告・引地に接待を強制したことはない」と主張している。今回、佐藤容疑者が収賄容疑で逮捕されたことを考えても、民事でも高額接待に与り続けた彼らの責任が認定される可能性は高そうだ。全国紙の司法担当記者も次のように話す。
「昨年11月には東大医学部附属病院の整形外科准教授が医療機器の納入業者から約70万円を受領した収賄容疑で逮捕されました。今回の日本化粧品協会と東大教授の一件では、現金の授受こそないもの、接待された額が(70万円と比較して)2桁も異なるので、起訴は免れないでしょう。また、警視庁捜査2課は2人が“接待慣れ”していることに目をつけ、他の企業からも収賄があったのではないかと疑っている。今回の事件は東大教授が手を染めた前代未聞の大規模収賄事件へと発展する可能性もある」
過剰な性接待の代償が大きなものとなるのは間違いなさそうだ。
取材・文/池垣完(本誌)
