FC東京戦は後半AT弾で劇的ドローも、柏指揮官が抱くジレンマ「ボールを支配するメンバーを揃えると…」
「価値ある勝点1だったと思います」
1−1で引き分けたFC東京戦をそう振り返ったのは、柏レイソルのリカルド・ロドリゲス監督だ。
今季のJ1で、ポゼッション率はトップの柏は、FC東京戦でもそのスタイルを存分に発揮。35分に一瞬の隙を突かれて先制点を献上してしまうが、最終ラインからしっかりパスを繋いで組み立て、試合を優位に進めていた。
【動画】木下の劇的同点弾!
後半も柏が試合を支配する一方で、1点が遠い状況が続く。そこでロドリゲス監督は、交代カードを切って攻撃を活性化させる。58分に木下康介、68分に仲間隼斗とジエゴ、そして76分には細谷真大と中島舜を投入すると、途中からピッチに立った選手たちが相手の背後を取る動きでボールを引き出し、より深い位置を取れる場面が増えた。
そして迎えた90+4分、熊坂光希のクロスを木下が右足で合わせてネットを揺らし、なんとかドローに持ち込むことに成功。指揮官は「途中出場の選手たちが良いパフォ―マンスを出してくれた。試合のコントロールを若干失った部分はあったが、最終的に終盤まで攻撃をし続けて、同点ゴールを決めることができた」と安堵の表情を見せた。
柏は勝利すれば暫定ながら首位に立てる状況だっただけに、勝点3を掴めなかったのは痛いが、今後の上位争いに向けて勝点1を積めたのは大きいだろう。ただ、ゲームをコントロールできたなかで、前半はなぜ攻撃が上手くいかなかったのか。ロドリゲス監督はジレンマを口にした。
「5バックで守備を固める相手に対してチャンスを作るのは、どのチームにとっても難しい。特に前半は消極的にプレーをしていたわけではないが、もっとダイナミックなプレーの選択が足りなかった。試合を、ボールを支配するためのメンバーを揃えると決定力不足に陥り、逆に決定力を高めるための交代カードを切ると、ゲームのコントロールを失う。ここ数試合はそういった現状です」
経験豊富なスペイン人指揮官は、ジレンマを解消できるか。
取材・文●金子徹(サッカーダイジェスト編集部)
