【バイタルエリアの仕事人】vol.50 市原吏音|J3より相手のシュートレンジが拡大。より危機察知能力を高めて「プレーエリアを広げなければいけない」
大宮のアカデミーで育ち、高校3年生だった2023年に2種登録され、天皇杯3回戦・セレッソ大阪戦でクラブ史上最年少の18歳と5日でトップチームデビューを飾ると、リーグ戦でもポジションを確保する。翌24年には早くも副主将を任されると、チームのJ3優勝に貢献し、ベストイレブンに選出された。
187センチ・81キロの体躯を誇り、鋭い読みやエアバトル、対人の強さを活かしたディフェンスが自慢の19歳は、昨年からチームの指揮を執る長澤徹監督のもとで2年ぶりに戦うJ2を舞台に、どんなことを感じているのか。
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チームとしてレベルは上がっていますし、強度が一昨年や去年よりも高くなっています。徹さんは、信頼の塊という感じでみんなから尊敬されています。選手だけではなくスタッフの方からもリスペクトされていて、「徹さんだから」という理由で、いろんなことをまとめられる。だから、ついていきたいですし、凄いと思いますね。サッカーの試合をめちゃくちゃ見ているし、細かい変化にも気づいてくれます。
【画像】勝利を呼び込んだRB大宮アルディージャサポーター!
自分自身は、3年目を迎えて精神的な余裕が出てきました。自分が引っ張っていかないといけないというメンタル的なところもそうですし、プレー面でも自分の良さ、強みをより出せていて、成長したと感じます。
J3からJ2にカテゴリーが上がり、バイタルエリアからのシュートを決めてくる選手も増えてくると思います。去年よりも相手のシュートレンジが広がって、「危ない」と感じる範囲がより大きくなる。
なので、センターバックとしてバイタルエリアの守備に関しては、プレーエリアをもっと広げなければいけないと思っています。去年よりも、もっと注意して、相手のフィニッシュを食い止める。その意識はありますね。
アピールポイントは、キャプテンシーとゲームコントロールですかね。守備も攻撃も、ポジション的にフィールドプレーヤーのなかでは一番見えているので。いつ、どこでボールを奪いに行くとか、ボールを持った時は落ち着かせるといった部分は、自分がしっかり中心になってやらないといけないと思っています。
U-20アジア杯では、グループステージ初戦のタイ戦(3−0)でPKを決め、2戦目のシリア戦(2−2)では試合終盤にチームを救うシュートブロックを披露。勝てばU-20W杯出場が決まる準々決勝のイラク戦では、1−1で突入したPK戦(4−3)で最後のキッカーを務めて、きっちりと決めてみせた。
大いに奮闘した大会を振り返ってもらった。
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試合中のPKは、蹴りたい気持ちはありました。練習では外したことがなかったですし、いつでも行ける準備はしていました。練習後とか、船越(優蔵)監督のいる前でPK練習をして、選んでほしいと。
タイ戦の日のミーティングで、PKキッカーの欄に自分の名前が書いてありました。ギリギリまで自分ではないと思っていたので、それを見た時は嬉しかったです。もちろん、もしフォワードで何試合も点が取れていないとか、得点以外は良いプレーをしている選手がいたら、譲ります。ただ、初戦だったので、自分が決めようと。
シリア戦の終盤のブロックは、もう死に物狂いでした。正直、シリアに勝って、2連勝で決勝トーナメント進出を決めようと、みんな、表には出していなかったけど、そう思っていたはずです。
ですけど、あまり上手く試合に入れず、点の取り合いの末に終盤に追いついた。それで、「最後、行かれたらヤバい」と。身体が勝手に動いた感じです。試合後に映像を見ました。よく一歩が出たと思います。その場でブロックしに行ったら、たぶん無理でした。ボールが移動している間に、もう1個寄せられたのが良かったです。
イラン戦では、なかなか得点できないなかで、気持ち的には楽にPK戦に臨めましたし、試合も楽しめていました。負ける気がしなかったし、謎の自信に満ち溢れていて。
コイントスは、試合前と延長前はともに負けて、相手のキャプテンが選んだんですけど、PK戦は2回とも自分が勝ちました。1回目で勝ったら陣地を日本側にすると決めていました。2回目に勝った時は、先攻が有利だと知らずに、何か分からないですけど、後攻で勝てる気がめちゃくちゃして。自分が最後に決めて勝てると。
ゾーンに入っていたというか、集中もしていたし、この試合も楽しめていて、PKになっても迷わず、という感じでした。
※後編に続く。次回は3月31日に公開予定です。
取材・構成●野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)
