約50年愛された「上山温泉全国かかし祭」が終了 過去のユニークなかかしを一挙に紹介! 30年以上前のものも かかしロスの人必見!(山形)
山形県上山市の秋の風物詩として長年親しまれてきた「上山温泉全国かかし祭」が今後、行われないことになった。
伝統ある祭りが終了し、かかしロスになっている人もいるだろう・・・
TUYでは、30年以上前から何度も「上山温泉全国かかし祭」を取材してきた。過去の祭りの映像がたくさん残っている。
”その当時”どんなかかしが展示されていたのか。
「全国かかし祭」の終了に際して、”祭りの名物”とも言える世相を反映したかかしを一挙に紹介していく。
「全国かかし祭」の始まり
「全国かかし祭」の始まりは1971年。
クラスごとにかかしを作り田んぼに展示し、競い合うイベントがきっかけで誕生した。
その後、新型コロナウイルス前の2019年まで毎年開催され、その年の世相を反映したかかしなどが多くの人々を笑顔にした。
新型コロナが蔓延した影響により、2021年以降は「かかし展示9days」として、食べ物の販売などを行わずかかしの展示のみが行われていたのだが、そのイベントも終了することに。
なぜ終了?
およそ50年もの歴史があり、風物詩となっていたイベントがなぜ終了することになったのか。
祭りを主導してきた上山観光物産協会によると、少子高齢化による作り手の不足などでかかしの出品数が減少したことが理由だという。
多いときで、およそ600体ものかかしが展示されていたが、近年出品数は減り、去年は73体だった。
過去のかかしを一挙に紹介!
TUYには、過去の祭りの映像がたくさん残っている。
”あんな”かかしや”こんな”かかし。「全国かかし祭」の終了に際して、”祭りの名物”とも言える世相を反映したかかしを一挙に紹介していく。
まずは去年展示されたかかしから。
2023年
今や時の人!もはやこの人を知らない人はいないのではないか。
メジャーリーグ、当時はエンゼルスの大谷翔平選手のかかし。
ドジャースに移籍し、今シーズン大活躍の大谷選手は、2023年シーズンも大活躍。44本のホームランを打ち、日本人として初のメジャーリーグでのホームラン王に輝いた。
2022年
コロナ禍になり、この妖怪を初めて知った人も多いのでは?
この年は、新型コロナの収束を願うかわいらしいアマビエのかかしが。
江戸時代後期に熊本の海から出現したと伝わる妖怪「アマビエ」は、疫病退散のご利益があるといわれていて、コロナ禍で一躍有名になった。
それにしても、アマビエの隣に展示されている「ゲゲゲの鬼太郎」の存在感がすごい・・・
さらに、この年はロシアによるウクライナへの侵攻が始まった年でもあり、「ストップ戦争」と呼びかける大きな力士も。
迫力満点の力士が相手を押し出すかのようにメッセージを押し出している。
出品者がこのメッセージに込めた強い思いを感じる。
2016年
2015年、ラグビーワールドカップ2015の試合で日本が起こした番狂わせを覚えているだろうか。
過去24年間ワールドカップで勝利がなかった日本が、過去2度優勝し当時世界ランク3位の南アフリカに見事勝利。
ラグビー日本代表として南アフリカ戦に出場し、独特のポーズで話題となった五郎丸歩選手のかかしが、この年、展示されていた。
当時流行ったこのポーズが懐かしく感じる。
震度7の揺れを観測し、200人以上の死者、1000人以上の重傷者を出した、熊本地震が起きたのもこの年。
復興を願う「くまモン」のかかしも展示されていた。
2007年
タレントから政治家へ!
展示されていたのは、この年に宮崎県知事に就任した東国原英夫氏のかかし。
宮崎名物の「マンゴー」ではなく、なぜか新庄名物のくじら餅を手に持っていた。
そして、メジャーリーグでも活躍し、今や200勝目前の「マー君」こと田中将大投手。
東北楽天ゴールデンイーグルスに入団し、プロ野球人生をスタートさせたのはこの年だった。
前年には、田中将大投手とともに夏の甲子園を盛り上げた”あの”投手のかかしが。
2006年
”ハンカチ王子”こと斎藤佑樹投手。
のちに日本ハムファイターズのピッチャーとして活躍する斎藤投手だが、当時は早稲田実業高校で甲子園のヒーロー。マウンド上でハンカチを使い汗を拭く姿で人気者となった。
このかかし、ハンカチはマット?でユニフォームは畳?のように見える。
何とも斬新である。
2001年
会場には、この年に第87代内閣総理大臣に就任した小泉純一郎氏のかかしがたくさん!
第一次小泉内閣が発足した直後の世論調査で、内閣支持率は80パーセント台に達した。小泉氏のかかしが2001年に展示されたかかしの中で一番多く、人気の現れを感じる。
そして、この年にメジャーリーグに移籍し、のちに日米通算4000本安打を達成するイチロー選手のかかしもあった。
2枚目の写真、バッターボックスでの構えがそっくりだ。
この10年前には、のちに小泉総理の名言が話題となった人気力士のかかしが!
1991年
飛ぶ鳥を落とす勢いで出生し、当時18歳にして横綱・千代の富士を下す金星をあげた貴花田。兄・若花田と共に若貴ブームを起こした。
こちらは、塩をまいている姿?の貴花田のかかし。
「出世街道驀進中(しゅっせかいどうばくしんちゅう)」と書かれた看板と共に展示されていた。
身体のシワまで作られていて、リアルだ。
まとめ
こうしてみると、同じ人物をモチーフにしたかかしでも作品によって顔やポーズなどが大きく異なることに気付く。
それでも、どの作品も”本人”によく似ていて、特徴を実に上手くとらえている。
作り手のユーモアや細やかさが強く感じられ、見ごたえ十分。さすがは半世紀にわたり老若男女に愛されてきた祭りだ。
上山観光物産協会によると、現時点で、今後かかしに関するイベントを行う予定はないという。
かかしは上山市の”シンボル”と言っても大げさでないと感じていただけに残念だ。
少子化の今だからこそ、各地で「かかし祭」のように老若男女に愛され、人々を笑顔にするイベントが増えてほしいと感じる。
