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積算1万9361km 居心地が良いポロのインテリア

長期テストで乗っているフォルクスワーゲンID.4 GTXは、プラスティック製のフェンダーモールを外してしまい、ディーラーでの修理になった。その代車でやってきたのが、Rラインのポロ。少し落ち込んでいたが、1週間ほど運転する機会を得た。

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1.0Lの3気筒ターボガソリン・エンジンが載っていて、最高出力は111ps。7速デュアルクラッチATを介して前輪を駆動する、活発なハッチバックだ。ID.4 GTX級の鋭さはないものの、パワートレインの個性は濃い。


修理中の代車で来たフォルクスワーゲン・ポロ Rライン

ポロへ乗り換えて真っ先に気がついたのは、インテリアの上質さ。正直にいってしまうと、ID.4 GTXよりずっと居心地が良い。上級グレードのRラインということもあって、内装パネルにはソフトタッチ加工がくまなく施され、素材の質感にも優れる。

車載技術も、ID.4 GTXを凌駕するといっていいだろう。英国仕様のポロ Rラインの場合、メーターパネルも10.25インチのモニター式。表示内容はカスタマイズでき、インフォテインメント・システムはアップルカープレイにも対応する。

ダッシュボード中央には、例によってタッチモニターが据えられている。ディスカバーメディア・システムが実装されるが、ID.4のディスカバーマックスより応答性に優れ、表示も見やすい。タッチモニターのサイズは、ID.4の方が12インチで大きいけれど。

内装にはもう少し特別感を与えるべき

エアコンの操作パネルも、ポロの方が使いやすいと思う。タッチセンサー式ながら反応が良く、イルミネーションが内蔵されているから夜間でも迷うことはない。

ダッシュボードなどには、実際に押せるハードボタンも幾つか残されている。マルチファンクションのステアリングホイールも、使い勝手で優れている。


フォルクスワーゲンID.4 GTX マックス(英国仕様)

ただし、ポロのRラインは少々お高い。代車のようにオプションのリーフメタリック・ブルー塗装で仕上げると、英国価格は2万5310ポンド(約407万円)。エントリーグレードのゴルフが買える金額になる。

それでも、内燃エンジンで走るポロ Rラインの方が、電気モーターで走るID.4 GTXより内装では高品質に感じられてしまう。倍近い英国価格も踏まえると、疑問を抱かずにはいられない。

ドイツ・ブランドのバッテリーEVは、一般的なユーザーにとってお手頃な価格とはいいにくい。インテリアにも、もう少し特別感を与えるべきだと思うのだが。

1週間後に修理を終えたID.4 GTXが戻ってきたが、ポロのインテリアを懐かしんだことは事実。タッチモニターやタッチセンサーは、例によって反応が今ひとつ。再生中の曲を誤って飛ばしたり、クルーズコントロールを意図せずオンにしたことは数え切れない。

ステアリングにハードボタンは復活するのか

ID.4 GTXのインフォテインメント・システムで、筆者が頻繁に出くわすバグが音楽の再生エラー。聞こうとした曲の最初の2・3秒部分だけ、何度もループ再生されるというものだ。1度始まると、ラジオへ切り替えるなどしない限り止まらない。

ちなみに、ステアリングホイールのタッチセンサー部分には、曲を飛ばしたりボリュームを調整できる機能が備わることを、最近知った。今さら、と突っ込まれそうだが。まだ気付いていない機能も、どこかにありそうだ。


フォルクスワーゲンID.4 GTX マックス(英国仕様)

フォルクスワーゲンには、ユーザー・インターフェイスを見直す計画があるようだ。トーマス・シェーファーCEOは、ハードボタン付きのステアリングホイールを復活させることへ言及した。

ユーザーからのフィードバックを踏まえた内容ということで、実現すれば、これから購入する人にとっては大きなメリットになるだろう。ID.4 GTXもそれを得ることができれば、より親しみやすいバッテリーEVになることは間違いない。

テストデータ

気に入っているトコロ

動力性能:ポロでは叶えることができない、満ち足りた加速力に浸れる。

気に入らないトコロ

ノン・パワーテールゲート:クルマは電動でも、テールゲートは手動。毎回手を伸ばして開け閉めするのが、面倒に感じることがある。

価格

モデル名:フォルクスワーゲンID.4 GTX マックス(英国仕様)
新車価格:5万540ポンド(約808万円)
テスト車の価格:5万1225ポンド(約819万円)

テストの記録

電費:5.4km/kWh
航続距離:421km
故障:ホイールアーチの脱落
出費:なし