ドバイから取材に応じるガーシー

《尖ってたタカが戻ってきたわー 言いたいこと言って何が悪いねん 自由に生きるには日本は窮屈すぎるわー》

 8月22日、「47都道府県の秘密の暴露」を公約に掲げて参院選に当選した「ガーシー」こと東谷義和議員(50)は、自身のInstagramにこのように投稿した。

 タカとは、人気ロックバンド「ONE OK ROCK」のボーカル・Taka(34)のこと。8月20・21日におこなわれた音楽フェス「SUMMER SONIC 2022」に出演し、運営側のガイドラインでライブ中に「大声・歓声」を出すことは禁じられていたが、「夏フェス出禁覚悟」などを宣言し、観客に声出しを訴えた。

 この発言は、SNSなどで物議を醸した。批判的な報道をするマスコミが大勢を占めるなか、ガーシーは公然とTakaを擁護したのだ。

 さらに、政治家でもあるガーシーは、いまの日本のコロナ政策に、まったく納得がいかない様子だ。現在、拠点とするドバイから、本誌に持論をぶちまけた。

「コロナなんてものは、インフルエンザや風邪と一緒なので、これからたぶん、人類が一生つき合っていかなあかんウイルスやから、それに対して、いちいち気にかけてクラスターだのああだのこうだの言ってたら、ライブなんてものはなくなって、全部クラシックのコンサートみたいになってしまう。Takaのように、もう誰かが声を上げて言わな、ダメですよね。

 ルールを守れっていうのもわかりますけど、いまコロナになっても、ほとんど無症状とか、たいしたことないでしょ。インフルエンザのほうがよっぽど重くなんのに、何をいつまで言ってんねんと。

 何より、ドバイとか海外にいて思うのは、こっちはもう誰もPCRなんか受けてないんですよ。マスクもしてないし。世界中がそうなってるのに、『日本、何してんの』って話ですよ、ほんまに。だから、僕からしたら、日本でフェスやライブに規制をかけていくんであれば、海外でフェスをしますよ。マスクなしで声上げてダイブできてモッシュできて、楽しいライブをこっちでやったほうがよっぽどいいと思います。

 だいたい、フェスに来てる人がコロナを気にしてるわけないでしょ、そう思いません? そもそも気にしてる人はフェスに行かないですよ。何を言うとんねんと」

 Takaの“声出し煽り”とは逆に「怖がってる人の横ではしゃぐのはダサい」などとして、ルール順守を呼びかけて賛同を得たのが、人気ロックバンド「L‘Arc〜en〜Ciel」のボーカルで、ソロ活動中のHYDE(53)だ。

「別にHYDE君のこと、嫌いじゃないですけど、『隣でビビってるやつの横で大声出すのはダサい』とか言われても、隣でビビってるやつなんておらんっちゅうねん、と。何を言うてんねんと。あんた、ミュージシャンやからわかるやろ、そんなこと、と思って。そのHYDE君の“置きに行った”答えが、僕は納得いかなかったんですよ。

 本当は矢面に立って泥かぶらなあかんのは、ああいう年配のミュージシャンたちなんですよ。若いコたちがこれから表に出ていくために、あの人たちが先陣切ってやらなあかんのに、それをTakaがやらなあかんっていう状況が、僕はほんまにくだらんなと思った。しかもTakaが声を発した瞬間、政治的意向があるようにも捉えられるから、いろんなマスコミがバッシングするっていうね。しかも、Takaは俺寄りやから、俺と一緒にいるからっていう、ようわからん理由までつけられて。

 ほんまに今のマスコミは、めっちゃくだらんなと思いましたね。そんなことやから、いろんなとこで俺に出し抜かれるんですよ。もうどうしようもないですよ。嘘と忖度だけで記事を書いとったら、そりゃ飽きられますって」

 ガーシーは、日本のエンターテインメントを海外に輸出し、質を高めていくということも主張している。

「日本のコンテンツを世界で通用するものにしたい。そのためにも、日本のアーティストを呼んで、ドバイでフェスがしたい。もちろんドバイだけじゃなくて、いろんな国でフェスができたら楽しいやろな、と思います。また、ドバイで『ネオ東京』という街を作りたいっていう思いも、僕の中にある。日本のビジネスがどんどん進出できるように、環境をしっかり整えたい。

 今の日本でエンターテインメントをやるのは、だいぶん厳しいですよ。コロナ、コロナって言い続けてるのは、ほんまに日本だけです。隣の韓国ですら言ってない。大丈夫ですかと、日本は。しかも昔の緊急事態のときみたいに、マスクをしなさいとか強く言わないじゃないですか、経済が止まっちゃうから。でも、音楽イベントだけは『マスクしなさい、大きい声出すな』と。政府は『真夏に熱中症になるから気をつけましょう』って言いながら、熱中症と隣り合わせのフェスではマスク着用を求める。熱中症は、コロナなんかよりよっぽどやばいでしょ。日本政府は、言ってることとやってることが矛盾している」

 異例の海外在住議員として、日本のプレゼンスを世界で高める政策を実行してほしい。