おにぎりやパンを食べながら運転…も「ながら運転」になる?うっかり罰金の恐れはあるのか
夏休みに入ると、車でドライブへ出かける機会も増えてきます。長時間のドライブとなると、運転中に飲んだり食べたりするドライバーもいるでしょう。
しかし、運転中におにぎりやパン、ドリンクを飲んだり食べたりするのは、近年罰則が強化された「ながら運転」に該当してしまうのでしょうか。
「ながら運転」に運転中の飲食に関する記載はないが……
「ながら運転」は道路交通法第71条 第5号の5の違反となりますが、その基本的な内容は「携帯電話用装置、自動車電話用装置その他の無線通話装置」つまり「スマホながら運転」を禁止するというもの。運転中の飲食については記載がありません。
しかし、運転中の飲食はそもそも「片手運転」に該当することを忘れてはならないでしょう。
免許を取る際、教習所ではハンドルは両手で持つのが基本だと教わりますが、おにぎりやパンを持っていると片手ハンドルになります。片手では正確かつ確実にハンドルを操作することは難しいでしょう。
道路交通法第70条には、「車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない」という記載があります。
つまり、「運転に支障を来たすような操作は禁止」と決められています。上記に違反した場合、3ヶ月以下の懲役又は5万円以下の罰金が課されることになります。
ただしこれは、片手運転そのものを違反としているわけではありません。普段から車を運転しているドライバーであれば、ギア操作やウインカーレバー、ワイパーのオン・オフ、エアコンの調整など、必要に応じて行っているはずです。その際、必ず片手ハンドルになっていることでしょう。
すなわち、片手で運転することで「操作不適」「前方不注意」「確認不足」などが生じて、それらが原因で事故や違反になった場合、上記のような罰金が課される可能性があるということです。
こうした操作不適や確認不足による事故は安全運転義務違反に該当することも考えられます。安全運転義務違反となった場合、違反点数2点、反則金9,000円(普通車)が課されることになります。
片手運転の危険性は理解しておくべき
まとめると、片手運転そのものが違反なのではなく、片手運転が原因で事故や違反が発生するとドライバーの責任が問われることになる可能性が高いといえます。
片手運転だからといって、すぐに違反で検挙される可能性は低いでしょう。しかし、片手で運転することは大変危険な行為だと認識する必要があります。
筆者は教習所内のコースを使って、片手運転で狭い道(S字やクランクなど)を通ったことがありますが、両手でハンドルを持っていれば、なんの問題もなく通過できるような場所でポールなどの障害物に接触してしまったのです。それが一般道で、急いでいたり慌てていたりしたら確実に事故につながっていたと思います。
ドライブ中に、ギア操作やエアコンの調整など、片手運転になることはたくさんあります。しかし、こうした状況で片手運転になるのはほんの一瞬です。しかし、おにぎりやパンを食べていたら、飲み食いすることに気を取られてより緊急事態への対応が難しくなるでしょう。
また、普段から走り慣れている道だからと油断していると、歩行者や自転車の飛び出し、車の急な割り込みなど、とっさの事態に対応できないかもしれません。
ハンドルは運転の基本操作のひとつです。片手運転をやりがちな人、無意識で片手運転になっているかもしれないと感じた人は、ハンドルの持ち方、回し方を見直して、とっさの事態に遭遇しても対応できる正しい運転姿勢を再確認してみてください。
