公用車とは?センチュリーやテスラなど、都知事や首相、全国47都道府県の車種|2022最新情報
公用車とは?
公用車とは民間企業における社用車に当たり、官公庁や地方自治体などの公的機関が業務に使用する自動車のことを指します。
広義の意味ではパトカーや消防自動車などの緊急自動車や、官公庁が所有するバスやトラック、職員が連絡用に用いる小型車や軽自動車なども公用車とされますが、ここでは政府の政務官以上の役職(首相や国務大臣を含みます)に就く国会議員、自治体の首長などに与えられた専用車、所属議員の数に応じて衆参両院の各政党に割り当てられた乗用車について話を進めて行くことにします。
公用車に使用されている車種
公用車として導入実績のある日産フーガ。前任のセドリック/グロリアはまとまった台数が公用車として利用されていたが、それに比べるとフーガは台数が少なく、永田町周辺でもあまり見かけない
一般に公用車は行政施設への乗り入れや、公的式典への参加を前提としているため、基本的には排気量2,000cc以上のフォーマルなセダンとなります。
塗装色は黒が基本ですが、地方自治体が所有する白やシルバーなどのボディカラーもあるようです。いずれにしても地味な塗装色であることは言うまでもありません。
国産車が性能的に劣っていた戦前や、米軍統治下にあった戦後間もない頃は、キャデラックやビュイック、リンカーン、パッカード、クライスラー、メルセデスベンツなどの輸入車が公用車として使われていたこともあります。
近年ではセンチュリーやクラウン、レクサス、フーガなどの国産高級車が公用車の主力となっています。
■セダン以外の公用車も増えつつある
近年、公用車として導入例が増えているトヨタ・プリウス。燃費性能と環境性能の高さからセンチュリーの代替となるケースも少なくない
最近では環境意識の高まりから衆参両院や地方自治体の公用車の中にはプリウスやミライなどのエコカーも導入されています。
また、地方自治体の中には移動オフィスとしての機能を重視して、アルファードやヴェルファイア、エルグランドなどの高級ミニバンを首長専車として導入するケースも見られます。
首相に使用されている公用車
首相の公用車は「内閣総理大臣専用車」とも呼ばれ、1967年以来長らくトヨタ・センチュリーが利用されてきましたが、2008年6月に成立した第91代福田康夫内閣からは燃費性能と環境性能に優れたレクサスLS600hLも並行して使用されるようになりました。
首相が外出のため移動する際は、セキュリティーの問題から公私問わず公用車を使用することになっており、警視庁のセキュリティポリス(SP)による身辺警護が必ずつくことになっています。
■テロ対策もバッチリな首相専用車
1963年11月に発生したケネディ大統領暗殺事件を契機に日本でも首相公用車のテロ対策が図られるようになった
首相の公用車は一見すると市販のセンチュリーやレクサスと同じように見えますが、テロ対策として防弾ガラスや特殊鋼の装甲が施された特別仕様となっています。
保安上の理由から詳しいスペックは明らかにされてはいませんが、おそらくはアサルトライフルによる攻撃程度なら防げるようです。
そして、フロントグリルの外側もしくは内側と、リアバンパーにはLED光源の青灯が装備されており、首相乗車時にはこれを点灯させて走行します。
首相乗車時は単独で運行されることはなく、SPを乗せた警護車両(センチュリーやクラウン、レクサスなど)が最低でも前後2台つきます。さらに必要に応じて警護車両やパトカー、白バイが護衛に加わることもあるようです。
熊本地震で安倍首相が利用した民間のバス。首相の地方視察などでは自治体所有の公用車が使用されるケースが多いですが、災害視察などの場合は写真のようにチャーター車を利用することもあります。
アメリカにおける公用車とは?
アメリカの公用車として、まっさきに挙がるのは大統領専用車である通称「ビースト」。
大統領専用車は市販車ではなくGM(ゼネラルモーターズ)のオーダーメイドであり、キャデラック・ワンとも呼ばれています。
ドアの厚さは20cm以上、防弾ガラスの厚さは12cm以上にも達し、フロアにも入念な補強が施され、ロケット砲も爆弾を効かないといわれています。車内は気密性も保持され生物・化学兵器への対策も万全。ペンタゴン(アメリカ国防総省)と直接つながる衛星通信システムも搭載され、ホワイトハウスの執務室の代わりとして機能するとのことです。
推定価格は1億7,000万円とされ、トランプ前大統領がさらに17億円をかけてアップデートした車両は2019年のトランプ前大統領来日、2022年のバイデン大統領の来日時に大統領専用飛行機エアフォース・ワンで日本へ運ばれました。
走行時は、前後に異なるナンバーを付けた2台のビーストが同時に走り、大統領がどちらに搭乗しているか襲撃者に悟られないよう配慮されます。野獣の名を与えられた「ビースト」は世界最高峰のセキュリティ性能が与えられた最強の公用車と呼べるでしょう。
国会議員に使用されている公用車
タクシーなどの営業車として使用される機会が多いクラウン・セダンは、国会議員用の公用車の主力車種として活躍中。なお、国会議員用の公用車にはプリウスなどのハイブリッドカーもある
現在、衆議院は133台、参議院は97台の公用車を所有しており、専用車があてがわれる正副議長と各委員長を除き、所属議員の数に応じて衆参両院の各政党に公用車は割り当てられています。
分刻みのスケジュールで動く国会議員は、迅速な移動を求められるケースも少なくなく、移動中も機密性の高い連絡を取り合うことが多いため、セキュリティ上のことも考慮して公用車の使用が認められているのです。
■税金で運行されるため議員に請求書は届かない
衆参両院の公用車は総務省が管理を行っており、運転するドライバーは総務省の職員となり、運行に関わる経費は税金で賄われています。
そのため、タクシーやハイヤーと違って利用した国会議員に運賃が請求されることはありません。
割り当てられた公用車が空いていれば国会議員なら誰でも利用でき、党幹部の専用車として使用されたり、自動車を持たない議員のアシとして利用されたりすることが多いようです。
一応、「利用は3時間以内」というルールがありますが、かなり柔軟に運用されているようで、公用車のスケジュールが空いていれば時間をオーバーしても問題とならないようです。
■公用車による保育園送迎は認められないか?
2017年6月、自民党の金子恵美議員が子供の保育園への送迎に公用車を使用したことが問題となりました。しかし、公用車の運行ルールでは「公用車を使って国会議員を送迎する場合、移動経路が大きく外れることがなければ、私的な利用で議員以外の同乗者を乗せても問題ない」ことになっています。
すなわち、「自宅→私用→公務」と「公務→私用→自宅」の経路での公用車使用は認められているのです。
金子議員は世間への配慮から「公用車での子供の保育変への送迎は控える」とのコメントを発表しましたが、ただでさえ多忙な国会議員が子供の送迎に公用車を使用しないことは時間と労力のロスであり、円滑な議員活動の妨げとなります。
少子化が国を揺るがす大きな問題となっている昨今、政府が推進する「働く女性の子育て支援」にも逆行することにもなり、金子議員の公用車による保育園送迎は批判されるようなこととは思えません。
■議員公用車への同乗体験
実は筆者も国会議員用の公用車に相乗りさせてもらったことがあります。
とある国会議員への取材で、先方は時間がどうしても取れないとのことから、講演会に行く往路で車内インタビューとなったのです。筆者は議員会館へバイクで向かい、来客用の駐車場に愛車を停めてから議員と合流。
そのまま一緒に公用車に乗りこみ、車中で議員からのコメントをもらいました(ちなみに公用車の車種はクラウン・セダンでした)。
目的地の講演会場に到着し、議員がクルマを降りてからは筆者はバイクを置いてある議員会館に戻るため、そのまま公用車に乗せて行ってもらうことにしました。
ドライバーに議員以外の人間が公用車に乗車して問題ないか尋ねると、「国会議員に用事のあった方ですし、回送扱いのクルマに同乗しているだけなので問題はありません」とのこと。なかなか一般人が乗る機会がない公用車だけに貴重な体験をさせてもらいました。
なお、乗り心地はタクシーなどに使われているクラウン・セダンとまったく変わりがありませんでした。
都知事に使用されている公用車
アルファードやヴェルファイア、エルグランドなどの高級ミニバンを首長専車として導入する自治体も少なくない。公用車の私的利用が問題視された舛添要一前都知事が湯河原の別荘通いに使用したのもアルファードだった
都知事の公用車は、1999年に東京都知事に就任した石原慎太郎氏の任期中にセダンのレクサス LSからミニバンのアルファードに変わりました。
以降、安全性の確保に加え、SPや秘書が乗れるようとミニバンが用いられるようになり、現在の東京都知事である小池百合子氏が使う専用の公用車は、月額14万8,000円でリースされるトヨタ アルファード ハイブリッドです。
近年、都議会では公用車の運行に厳しい制限を課し、現在では他の道府県と同じか、それよりも慎ましい公用車を使用しています。その転機となったのは2014年に就任した舛添要一氏の公用車私的利用が原因です。
舛添氏は、1年間に48回も都心から100km以上離れた別荘まで公用車の私的利用に加え、海外出張経費や政治資金を流用した家族旅行の問題なども明らかとなり、世間の批判が高まったことで16年6月に都知事辞任を余儀なくされました。
舛添氏の問題以降、東京都は公用車使用のルールを厳格化し、公用車の運行について見直し作業を続け、都議会全体で用いる公用車の費用を大幅に削減しました。さらに、東京都議会公式ホームページでは、平成30年度分から議会での公用車の使用状況が逐一公開されています。
■「脱・黒塗り」により軽公用車も登場
河村たかし名古屋市長が導入を決めたダイハツ・タントの公用車。自治体の首長クラスの専用公用車に軽自動車が用いられるのは珍しい
かつては各自治体の首長の公用車と言えば、黒塗りの高級セダンが定番となっていましたが、経費削減を理由に「脱・黒塗り」が進みつつあります。
10年ほど前から各首長の間で人気なのは低燃費で環境負荷が小さいとされるハイブリッドカーで、維持費の掛かるセンチュリーやクラウンを手放し、プリウスなどに入れ替える自治体が増えています。
また、09年に名古屋市市長に当選した河村たかし氏は、「現場視察などで『庶民目線』をアピールできる」として、従来使用していた公用車・プリウスの代替として軽自動車のダイハツ・タントを導入。対立する同市議会議長が公用車としてセンチュリーを使用しているのとは対照的です。
さらに、高知県のように「知事専用車は不要」として首長用の公用車を廃止する自治体も増えています。
県知事が乗っている(かも)全国47都道府県の公用車一覧
各都道府県の公用車は、用途に応じてセダンから軽バンまで、さまざまな車が公用車として用いられています。
いずれの県でも、近年は環境への配慮からハイブリッドカーやプラグインハイブリッドカーに加え、電気自動車や水素燃料電池車の使用例が増えており、なかには公用車から各県の地域性が見えてくるような車もあります。
知事が乗る車は、移動しながら執務ができるミニバンが主流になり、いわゆる黒塗り車はほとんど見られなくなりました。それでも常識を逸脱するほど高額な公用車を購入して運用する「センチュリー問題」や公用車の私的利用、さらに車両管理漏れによる「車検切れ運行」が多くの県で問題となっているようです。
■北海道内の公用車例
・トヨタ MIRAI
2017年以降、北海道の各市町村では水素燃料電池車であるトヨタ MIRAIや電気自動車を積極的に導入しています。鈴木直道知事が使うのはトヨタ アルファード。もちろん4WDでしょう。
■青森県内の公用車例
・三菱 アウトランダー PHEV
青森県は2019年に7台の三菱 アウトランダーPHEVを公用車として導入。冬季の移動と災害時の非常用電源として活躍が期待されています。
■秋田県内の公用車例
・トヨタ センチュリー(過去)
秋田県は、プレジデントやセンチュリーなどの高級車を公用車として利用していた過去があります。それらがYahoo!オークションに出品されたことで話題にも挙がりました。現知事はトヨタ ヴェルファイアを使用しています。
■山形県内の公用車例
・日産 リーフ
山形県では2022年に5台の日産 リーフを導入。東北芸術工科大学の学内コンペで選ばれたさくらんぼがモチーフのデザインラッピングが施され、公用車として使用されてます。
■岩手県内の公用車例
・レクサス LS ハイブリッド
岩手県の現知事、達増拓也氏は2010年に1,407万円のレクサス LSハイブリッドを公用車として購入し、批判を浴びた過去があります。
■宮城県内の公用車例
・トヨタ プリウス
2017年、愛知県の原田車両設計が、自社で開発した30型プリウス用の1,500Wの外部給電システム「ライフプラグ」を宮城県に寄贈。公用車2台に取り付けられ、災害時の電力確保に期待されています。
また、宮城県では公用車のトヨタ ミライおよびホンダ クラリティフューエルセルを無料で貸し出す取り組みも行っています。
■福島県内の公用車例
・日産 リーフ
福島県では公用車に電気自動車の日産リーフを積極的に導入し、脱炭素社会の実現と災害に強い地域を目指しています。
■茨城県内の公用車例
・日産 エルグランド
2020年、大井川和彦知事は公用車の日産 エルグランド VIPを私的利用したとして週刊誌に掲載されました。当人は「移動中も公務を行っているため私的利用にはあたらない」と述べています。
■栃木県内の公用車例
・トヨタ ハイエース(ラッピング仕様)
新車価格:2,192,000円~
「とちぎ環境立県戦略」に基づき、栃木県ではトヨタ プリウスPHVを始めとするPHEVやWVの導入を積極的に進めています。その一方で、名産のいちごをアピールするラッピングカー「いちごクラウン」も走らせています。
■群馬県内の公用車例
・レクサス LS600hL
前知事である大沢正明氏の公用車であるレクサス LS600hLが、リース代が高すぎると批判を浴びていました。大沢前知事は2019年に退任しており、現知事はトヨタ アルファードを使用しています。また、スバルの群馬製作所がある群馬県は、スバルから多くの車両の寄贈を受けています。
■埼玉県内の公用車例
・ホンダ レジェンド
ホンダ狭山工場がある埼玉県の大野元裕知事は、狭山工場で組み立てられるホンダ レジェンドを公用車として用い、地域のPRに努めています。
■千葉県内の公用車例
・テスラ モデルX
千葉県市川市は2029年をめどに公用車をすべてEVにする方針を決定しており、当の村越祐民市長は、高額なリース代の一部を自腹で負担してテスラ モデルXを公用車として使用しています。前知事の森田健作氏はセンチュリーに乗っていました。現知事の熊谷俊人氏はアルファードを使用しています。
■東京都内の公用車例
・トヨタ アルファード
小池百合子都知事が乗るトヨタ アルファードハイブリッドの月々のリース額は14万8,000円であり、2020年6月から5年間の契約です。
■神奈川県内の公用車例
・日産 シーマ
日産の本社がある神奈川県の黒岩祐治知事の公用車は日産 シーマ。座間市ではマスコットキャラクター「ざまりん」のラッピングが施された日産リーフも使用されています。
■新潟県内の公用車例
・スバル フォレスター
豪雪地帯である新潟の公用車は、スバル フォレスターや日産 エクストレイルなどのSUVが好まれます。
■石川県内の公用車例
・トヨタ センチュリー
石川県の谷本知事は旧型のトヨタ センチュリーを公務外で度々使用していたことが指摘されていました。その一方、加賀市では市民へ電気自動車の無料貸出を行い、小松市では公用車の一括したデジタル管理を推進しています。
■福井県内の公用車例
・トヨタ エスティマ
福井県の市町の公用車にはトヨタ アルファード・ヴェルファイア・エスティマなどのハイブリッドカーのミニバンが利用されています。また福井県ではトヨタ MIRAIやホンダ クラリティなどの水素燃料電池車も積極的に導入しています。
■富山県内の公用車例
・トヨタ アルファード
ホイールメーカーBBSジャパンがある富山県高岡市長の公用車トヨタ アルファードには、BBSから貸与されたアルミ鍛造ホイールが装着されています。また、富山市ではご当地キャラ「神通ゆい」「風間あおい」が描かれた青色防犯パトロール痛車が走っています。
■長野県内の公用車例
・トヨタ センチュリー
トヨタ センチュリーを2台所有している長野県では、県民から寄せられた批判に対し「現在の知事公用車はトヨタ アルファードである」と明言してます。
■山梨県内の公用車例
・日産 リーフ
山梨県の公用車には、ハイブリッドカーを主体に燃料電池車や天然ガス車、日産 リーフなどの電気自動車を導入しています。
■静岡県内の公用車例
・トヨタ センチュリー
静岡県では2台のトヨタ センチュリーを所有し、そのうち1台は皇族用の迎賓車です。浜松市では2021年に電気自動車を公用車としてはじめて導入しました。しかし、浜松に工場があるスズキ車の導入には積極的ではない様子です。
■愛知県内の公用車例
・トヨタ センチュリー
トヨタのお膝下である愛知県の大村秀章知事はセンチュリーを使用。2021年には2台の新型トヨタ MIRAIも公用車として導入しています。
■岐阜県の公用車例
・トヨタ ヴェルファイア
岐阜県の知事公用車は2018年からトヨタ ヴェルファイアです。ただし、その購入価格は1,464万円であり、専用VIPシートを装備した特別グレード「ロイヤルラウンジ」であることと推測されます。
■滋賀県内の公用車例
・トヨタ エスティマ ハイブリッド
滋賀県では2018年から滋賀トヨタから寄贈されたMIRAIを公用車として使用しており、2021年にも新型MIRAIを追加で導入しています。トヨタ アリストだった知事専用公用車は、現在トヨタ エスティマ ハイブリッドに変わっています。
■兵庫県内の公用車例
・トヨタ アルファード
井戸敏三前知事は2019年にレクサスからトヨタ センチュリーに格上げしたことで批判を浴び、県には900件を超える苦情が寄せられたとのこと。現在の斎藤元彦知事は車内で公務をこなせるアルファードを使用しています。
■京都府内の公用車例
・トヨタ MIRAI
京都ではかねてから電気自動車やプラグインハイブリッド、水素燃料電池車を積極的に導入し、2017年には京都トヨペットよりトヨタ MIRAIの寄贈を受けています。
■大阪府内の公用車例
・トヨタ アルファード
吉村洋文大阪府知事はアルファードを使用しています。その一方で大阪市市長が公用車の私的利用問題で物議を醸しています。大阪ではすべての公用車のゼロエミッション化を推進しています。
■奈良県内の公用車例
・トヨタ センチュリー(過去)
奈良県では過去にはセンチュリーを使用していましたが現在では売却され、現知事はトヨタ アルファードを使用しています。
■三重県内の公用車例
・トヨタ エスティマ
三重県知事の公用車は財政難から、故障を期に他の用途で使っていたトヨタ エスティマを流用しているとのことです。
■和歌山県内の公用車例
・トヨタ C+pod
和歌山県の高野山金剛峯寺では、環境保全と境内の移動用にトヨタの超小型電気自動車シーポッドを公用車として2022年4月から導入。ボディサイドには、寺紋とマスコットキャラクターの「こうやくん」が描かれています。
■鳥取県内の公用車例
・ホンダ アコードPHV
鳥取県では2010年ころから地元企業と連携し電動車の普及を進めており、公用車もホンダ アコード PHVや日産 リーフを使用してます。
■島根県内の公用車例
・ホンダ オデッセイ
トヨタ アルファードが用いられることが多いなか、鳥取県知事は公用車としては珍しいホンダ オデッセイを使用しています。
■山口県内の公用車例
・トヨタ センチュリー
山口県では、2020年8月に約2,000万円をかけて皇族来賓車のトヨタ センチュリーを買い替えました。これに県民から批判が殺到し、現在は県を相手取り訴訟に発展。当初とは車の用途が異なることが明らかになっており、2022年2月の時点で4,000筆を超える反対署名が集まっています。
■広島県内の公用車例
・マツダ CX-8
マツダの本拠地がある広島県の湯崎知事が使う公用車はリース契約のマツダ CX-8です。その一方で、2020年9月に県議会議長の公用車としてトヨタ センチュリーを1,839万円で購入したことが明らかになっています。
■岡山県内の公用車例
・三菱 プラウディア
岡山県知事の公用車は、2015年に9年のリース契約をした三菱 プラウディア。倉敷市に三菱自動車水島製作所がある影響か、岡山県では三菱 アウトランダーPHEVやデリカD:5などの三菱車が各市長の公用車として多く用いられています。
■香川県内の公用車例
・トヨタ アルファード
香川県の浜田恵造知事は、かつてトヨタ センチュリーを公用車として使用し、現在はアルファードに変えています。しかし、2018年に明らかになった公用車の私的利用で非難を浴びたうえ、付き添い運転手の年間1,200時間を超える時間外労働もニュースで取り上げられました。
■愛媛県内の公用車例
・トヨタ エスティマ
愛媛県の中村時広知事の公用車はエスティマハイブリッド。知事は「公用車は全く心配されるような運用はしてない」と2016年の定例記者会見でコメントを述べています。
■高知県内の公用車例
・トゥクトゥク
高知県知事の公用車は429万円で購入されたトヨタ ヴェルファイアであり、現在高知県のほとんどの市では、いわゆる黒塗り車は使用されていません。それどころか土佐市の板原 啓文市長は90ccのスーパーカブを愛用しているとのこと。四国カルストがある津野町の公用車トゥクトゥクも健在です。
■徳島県内の公用車例
・トヨタ センチュリー
徳島県知事の現在の公用車はトヨタ アルファード。1,200万円のレクサス購入計画は県民の批判によって撤回された過去があります。しかし、2020年には迎賓車兼議会議長用の公用車として2,130万円のトヨタ センチュリーを購入していたことが明らかになっています。
■福岡県内の公用車例
・トヨタ クラウン マジェスタ
福岡では2015年に九州で初となる燃料電池車の公用車としてトヨタ MIRAIを導入。翌年にはホンダ クラリティ フューエルセルも追加導入しています。知事の公用車は現在では変わり種となってしまったトヨタ クラウンマジェスタです。
■佐賀県内の公用車例
・日産 リーフ
隣県の福岡よりは遅れたものの、佐賀県でも2015年に2台の色違いのトヨタ MIRAIを導入し、それぞれに「マネキ」と「ゴロウ」の愛称が付けられました。現在は電気自動車の日産 リーフを積極的に導入しています。
■長崎県内の公用車例
・トヨタ センチュリー
長崎県庁の駐車場には、1999年に980万円で購入した古いトヨタ センチュリーが存在します。知事や迎賓車として用いられていましたが、現在ではほぼ使われておらず、職員からは邪魔者扱い。県は「特別維持費がかかっているわけでもなく更新の予定もないため、さしあたりこのままとする」といった旨のコメントを述べています。
■熊本県の公用車例
・ホンダ レジェンド
熊本県知事はホンダ レジェンドを使用しています。熊本県では「くまモンタクシー」や「くまモンレンタカー」が走行していますが、これらは公用車ではありません。
■宮崎県の公用車例
・トヨタ アルファード
宮崎県知事の公用車は機能優先のトヨタ アルファードです。東国原英夫前知事は、就任後すぐさま経費削減のために1996年式センチュリー売却を指示し、市場価格の5倍となる255万円の高値がつけられ落札されたという逸話が残っています。
■大分県内の公用車例
・レクサス ES300h(過去)
大分県知事は公用車には珍しいレクサス ES300hを使用していましたが、2021年2月に一般競争入札で売却した模様です。
■鹿児島県の公用車例
・トヨタ MIRAI
鹿児島県では水素燃料電池車の普及と理解促進のために、公用車として使用しているトヨタ MIRAIを待機時は行政庁舎で展示しています。鹿児島県知事はトヨタ アルファードを使用しています。
■沖縄県内の公用車例
・日産 リーフ
沖縄県では、地球温暖化対策として2029年度までにすべて電気自動車に変えることを目標としています。また公用車である日産 リーフ2台の貸出も行っており、日産のカーシェアリングサービス「NISSAN e-シェアモビ」に登録すれば、15分200円の料金で借りられます。
■ここで全都道府県の公用車をおさらい!
都道府県名 車種名 新車価格(※は中古価格) 北海道 トヨタ MIRAI 7,409,600円 青森県 三菱 アウトランダー PHEV 3,939,100円 秋田県 トヨタ センチュリー 19,962,963円 岩手県 レクサス LS 11,422,000円 宮城県 トヨタ プリウス 2,608,000円 山形県 トヨタ センチュリー 19,962,963円 福島県 トヨタ プリウス 2,608,000円 茨城県 トヨタ MIRAI 7,409,600円 栃木県 トヨタ ハイエース他 2,192,000円 群馬県 レクサス LS 11,422,000円 埼玉県 トヨタ センチュリー 19,962,963円 千葉県 テスラ モデルX 10,599,000円 東京都 トヨタ アルファード 3,520,000円 神奈川県 日産 リーフ 3,346,400円 新潟県 スバル フォレスター 2,860,000円 石川県 トヨタ センチュリー 19,962,963円 福井県 トヨタ カローラ 1,936,000円 富山県 レクサス LS 11,422,000円 長野県 トヨタ センチュリー 19,962,963円 山梨県 トヨタ アクア 1,818,300円 静岡県 トヨタ センチュリー 19,962,963円 愛知県 トヨタ センチュリー 19,962,963円 岐阜県 トヨタ ヤリス 1,395,000円 滋賀県 トヨタ MIRAI 7,409,600円 兵庫県 トヨタ センチュリー 19,962,963円 京都府 メルセデス・ベンツ スマート 2,660,000円 大阪府 トヨタ アルファード 3,520,000円 奈良県 トヨタ センチュリー 19,962,963円 三重県 トヨタ プリウス 2,608,000円 和歌山県 トヨタ MIRAI 7,409,600円 鳥取県 日産 セレナ 2,576,200円 島根県 マツダ ビアンテ ※1,300,000円 山口県 トヨタ センチュリー 19,962,963円 広島県 マツダ CX-8 2,948,000円 岡山県 トヨタ クラウン 4,695,000円 香川県 トヨタ センチュリー 19,962,963円 愛媛県 トヨタ プリウスα 2,612,500円 高知県 トゥクトゥク 645,840円 徳島県 トヨタ センチュリー 19,962,963円 福岡県 トヨタ MIRAI 7,409,600円 佐賀県 日産 リーフ 3,346,400円 長崎県 トヨタ センチュリー 19,962,963円 熊本県 ホンダ レジェンド 7,205,000円 宮崎県 トヨタ クラウン 4,695,000円 大分県 レクサス LS 11,422,000円 鹿児島県 ホンダ シビックシャトル ※1,300,000円 沖縄県 トヨタ クラウン 4,695,000円公用車の払い下げ
橋本大二郎知事(当時)の公用車だった日産プレジデント(2代目)は、民間に払い下げられ、Yahoo!オークションの「官公庁オークション」に出品。その結果、212.6万円という高値で落札された
首相の公用車はセキュリティーの問題から払い下げが行われるケースはありませんが、各自治体の首長が使用していた公用車は代替時期が来ると民間に払い下げられるケースが少なくありません。こうした払い下げを受けた公用車はYahoo!オークションの「官公庁オークション」に出品されることが多く、オークションIDを持っていれば誰でも入札することができます。
税金を使って保守管理を受けてきた公用車は、年式や走行距離の割にコンディションが良く、一般の中古車相場よりも安く良質な中古車を買うことができるようです。
ただし、知事公用車廃止に伴い07年に出品された高知県の知事公用車(日産プレジデント)は、橋本大二郎知事(当時)の人気もあって212.6万円という高値で落札されました。
日産の最高級セダン プレジデントの新車価格など詳しい情報はこちらの記事でご覧ください。
公用車は必要か?
1987年の登場以来、27年間に渡って生産が続けられたセドリック・セダン(Y31)。5ナンバーサイズの公用車として官公庁の需要が多かった
公用車は、行政のスリム化が叫ばれている昨今、官公庁や自治体では縮小もしくは廃止する傾向にあります。
かつては公用車の代名詞だった高級車のセンチュリーも、その大きなボディサイズと大排気量が過剰なものとされ、新規採用が少なくなりつつあります。こうした流れに製造元であるトヨタは、次期型センチュリーではV12エンジンを廃止し、5,000ccV8+ハイブリッドシステムとして開発を進めているようです。
■政治はプロセスではなく結果がすべて
もちろん、国民の代表である国会議員や自治体首長に過剰な高級車は必要ありません。
しかし、多忙を極める議員や首長のこと。公用車を廃止したことで円滑な行政業務や議員活動に支障が出るということだけは避けなければなりません。
国民にとっての善政が行われるのならば、公用車のようなある程度の行政コストは認められて然るべきです。
政治とは結果がすべてであり、法的・倫理的な逸脱がなければプロセスは問題とはなりません。ところが、我われ国民は目先の些事にとらわれて、やもすればプロセスを重視して結果を問わないことが多々あります。
公用車をムダなものと切り捨てるのではなく、必要経費として認めた上で、より良い政治のために彼らを目一杯働かせたほうが国民の利益に繋がります。
そして、国民の代表として与えられた権利を特権と勘違いして増長したり、公の利益のためではなく私腹を肥やすために活動したりするような政治家がいれば、有権者は次の選挙で審判を下し、そうした人間を政治の場から退場させればいいだけなのです。
民主政治とはそうしたものだと思いますが、みなさんはどうお考えでしょうか?
※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。
