2014年から逃亡していたイタリアマフィアの構成員であるマーク・フェレン・クロード・ビアート容疑者が、ドミニカ共和国で逮捕されました。ビアート氏の居場所が特定されたきっかけは、YouTubeで公開された料理動画だったとのことです。

Mafia fugitive caught after posting YouTube cooking video | Mafia | The Guardian

https://www.theguardian.com/world/2021/mar/29/mafia-marc-feren-claude-biart-caught-youtube-cooking-video



Italian mafia member arrested after tattoos recognised in YouTube cooking video | Euronews

https://www.euronews.com/2021/03/29/italian-mafia-member-arrested-after-tattoos-recognised-in-youtube-cooking-video

ビアート容疑者は、イタリアのカラブリア州を拠点とするマフィア「ンドランゲタ」の構成員で、コカインをオランダに密輸した容疑で2014年に起訴された後、ドミニカ共和国のボカチカに逃亡していました。イタリア警察は「ビアート容疑者は、外国人として静かに暮らしていました」と述べています。

ドミニカ共和国で逃亡生活を送っていたビアート容疑者は、顔を隠して撮影した「イタリア料理のレシピ紹介ムービー」をYouTubeに投稿しました。しかし、「特徴的な入れ墨」が見えていたことから、ムービーの投稿主がビアート容疑者であることが判明。イタリア警察はムービーからビアート容疑者の居場所を特定し、2021年3月24日にビアート容疑者の逮捕に成功しました。



イタリア警察は、「カラブリアに拠点を置くマフィアの影響力は、イタリアだけでなく国境を超えて浸透しています。カラブリアで発生する全ての犯罪活動は、国際的に深刻な脅威となり得ます」と述べ、国際刑事警察機構(ICPO)と協力してンドランゲタと戦う姿勢を表明しています。

なお、イギリスのニュースメディアであるThe Guardianは、ンドランゲタがヨーロッパで出回っているコカインの大半を仕切っているとして、世界最大の犯罪組織の1つに数えています。また2021年3月29日には、ンドランゲタの構成員であるフランチェスコ・ペレ容疑者の居場所が、ポルトガルのリスボンで新型コロナウイルス感染症の治療を受けたことをきっかけに明らかになり、逮捕に至ったとのことです。