新Macbook Proは高いがお買い得

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―[デジタル四方山話]―

〜第75回〜

 11月14日に、16インチディスプレイを搭載する新しいMacBook Proが発売された。これまでの15インチモデルの後継となり、13インチは継続する。

 価格は6コアプロセッサを搭載するモデルが24万8800円(税別)〜、8コアプロセッサモデルが28万8800円(税別)〜、となっている。「あ、予算の倍近い」と、シャットダウンしないで欲しい。この価格、実はお得なのだ。

◆8K動画編集もお手のもの! 6スピーカーで音も最高!

 16インチの高解像度ディスプレイにハイパワーなCPU、そしてメモリは標準が16GB。ストレージも6コアモデルが512GB、8コアモデルが1TBという大容量を採用している。ディスプレイサイズは16インチと大きくなったが、前モデルの15インチと比べてそれほど大きくなったという印象はない。ディスプレイのベゼルを細くすることで、最低限のサイズアップにとどめている。大きさは高さ7弌幅9.9弌奥行き5mm、重量は170gしか変わっていないのだ。

 グラフィックスもRadeonの強力なモデルを搭載しており、大画面での高画質描画もスムーズに行える。8K動画を編集するデモを見せてもらったが、一切引っかかるところがない。

 ものすごいトラック数を登録したレコーディングアプリ「GarageBand」で音楽を再生しても、問題なし。また、音もスゴイ。6スピーカーを搭載しているのだが、サブウーハーを背中合わせに搭載することで振動を抑え、クリアで重厚な音質を実現しているのだ。そこそこ大きい音量で、映画の予告編を見たのだが圧巻だった。ここまでスゴイと、ヘッドホンを使わず直接聞きたくなる。

 キーボードが再設計されたのも大きなポイント。シザーメカニズムを採用し、キーストロークは1mmになった。従来の浅いペチペチしたキータッチには賛否両論あり、電車や飛行機の中で利用していると、うるさいというデメリットがあった。しかし、新しいキーボードは明らかに静か。流れるように高速タイピングできるだろう。また、矢印キーが逆T字型になり、誤操作しにくくなったのもありがたいポイント。

 大画面なのでオフィスや自宅でのメインマシンとしても十分。さらに、従量は2kgなので常時携帯は難しくても、社内モバイルとしてはとても快適。出張時に頑張って持参すれば、オフィスと同様の作業効率で仕事ができる。さらに、バッテリーはなんとこのサイズなのに、100Whのバッテリーを搭載して連続稼働時間は最大11時間というタフネスぶり。

 ハイスペックな新Macbook Proだが、映像や音楽を扱うクリエイターの場合、もっとハイスペックが必要になることもある。その場合はメモリを最大64GBまで増設できる。ストレージに至っては、ノートPCでは初となる8TBに増量することも可能だ。

◆あのIBMも2015年からオフィスのマシンをMacにしていた!

 ここまで半端じゃない性能だと、長い間使うことができる。1〜2年後でも、まだハイエンド級と言っていいだろう。筆者は動画を扱わないので、5年くらいは軽く使えそうだ。その意味では、コストパフォーマンスはいいと言える。

 こんなにコスパがいいなら、会社でも導入してほしいと思ったりもするが、上司や会社を説得する必要がある。そんなときは、2019年11月12日にJamf Nation User Conferenceで発表された調査結果を利用してはどうだろう。

 IBMは2015年からオフィスで利用する端末にMacを導入し始め、現在は29万台のApple製品を利用しているが、そこから得られたデータが驚きなのだ。

 デスクトップPCと比べると1台当たりのコストが節約でき、サポートコストも減少。従業員のパフォーマンスは22%高くなり、高い価格帯の販売取引も多くなる傾向にあるという。従業員の満足度は高くなり、退職率は17%減少。追加のソフトウェアを要求する社員の数は、PCが11%だが、Macは5%にとどまる。

 上記のデータを提示すれば、もしかしたら、上司が「そうか、だったら買ってやったほうが得か……」となるかもしれない。

 もちろん、ビジネスだけでなく、プライベートでも長く快適な環境を得られることは間違いない。価格は冒頭で紹介したように、税込みなら27万円を超えるが、半額の端末を2年で買い換えることを考えればかえって安く済むかも知れない。そもそも、為替の影響で、15インチモデルより1〜2万円安くなっているので、今はお買い得なのだ。

 新しいMacbook Pro。新年に向けて、ボーナスの投入を検討してはいかがだろうか。

―[デジタル四方山話]―

【柳谷智宣】
お酒を毎晩飲むため、20年前にIT・ビジネスライターとしてデビュー。酒好きが高じて、2011年に原価BARをオープン。2年前に海底熟成ウイスキーを扱う「トゥールビヨン」を立ち上げ、現在販売中