ドロー発進となったより根本的な原因は、選手のコンディションにある。長谷部、香川、本田、松井らの海外組は、およそ3週間から1か月以上も実戦から遠ざかっていた。国内組はシーズン終了後の疲労感を少なからず抱えており、天皇杯の結果次第でコンディションにバラつきがある。

さらに加えて、昨年10月以来のゲームだ。試合前の選手たちはトレーニングの充実ぶりを口にしていたが、ぶっつけ本番であることに変わりはない。好ゲームができる素地は、整っていなかった。

それでも勝ち点1をつかんだのだ。悪くない結果である。守備重視の相手をどうやって崩すかの答えはつかめなかったが、ヒントを得たはずだ。「勝つことはできなかったけど、他の相手も今日のような戦いをしてくるだろうから、今後に向けていいイメージを持つことはできたと思う」という川島の見立てに同意する。

ヒントに関連して言えば、選手の配置は岡崎投入後の後半途中以降がベターだと考える。密集のなかでも振り向ける香川と、スペースを持ったなかで馬力を生かして切り込んでいく本田の特性を引き出すには、香川をトップ下に配し、本田を右サイドへ置くほうがいい。

もうひとつは1トップの選択だろう。ペナルティエリアの手前で守備ブロックを築いてくるシリアには、途中出場で流れを変えた岡崎を先発でぶつけたい。

あるいは、ヨルダン戦を布石として、前田にもう一度チャンスを与える選択肢もある。ボールタッチ数は限られていたが、ボールを失う回数は少なかった彼のパフォーマンスを、ザックがどのように評価するのかは注目に値する。

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